解説

『ガセネッタ&シモネッタ』(文藝春秋)

  • 2020/08/30
ガセネッタ&シモネッタ  / 米原 万里
ガセネッタ&シモネッタ
  • 著者:米原 万里
  • 出版社:文藝春秋
  • 装丁:文庫(315ページ)
  • 発売日:2003-06-10
  • ISBN-10:4167671018
  • ISBN-13:978-4167671013
内容紹介:
国際会議に欠かせない同時通訳。誤訳は致命的な結果を引き起こすこともあり、通訳のストレスたるや想像を絶する…ゆえに、ダジャレや下ネタが大好きな人種なのである、というのが本書の大前提。「シツラクエン」や「フンドシ」にまつわるジョークはいかに訳すべきかをはじめ、抱腹絶倒な通訳稼業の舞台裏を暴いたエッセイ集。
どんな珍談も奇談も起こりうる同時通訳の現場を、米原万里は〈喜劇の現場〉と名付けた。奇妙なことに、その現場で、はたらいている彼女の仲間たちは、そろってダジャレや下ネタが得意だった。なぜだろう。

愛すべき仲間たちのドタバタ騒ぎをいきいきと写しながら、米原はそのダジャレや下ネタを材料に、人間の言語活動の本質に迫って行く。読者の腹の皮をよじらせておいて、ずばりとモノゴトの本質を衝(つ)くという米原の方法は、ここでもあざやかに極っている。なお、「鉄のカーテン」のくだり(文春文庫版一二五~一二七ページ)はとくに注目に値する。米原の取材法がよくわかる。

【この解説が収録されている書籍】
井上ひさしの読書眼鏡 / 井上 ひさし
井上ひさしの読書眼鏡
  • 著者:井上 ひさし
  • 出版社:中央公論新社
  • 装丁:文庫(185ページ)
  • 発売日:2015-10-23
  • ISBN-10:4122061806
  • ISBN-13:978-4122061804
内容紹介:
面白くて、恐ろしい本の数々-。足かけ四年にわたり『読売新聞』読書面に連載された書評コラム「井上ひさしの読書眼鏡」三十四編。そして、藤沢周平、米原万里の本を論じる。著者の遺稿となった書評集。

ALL REVIEWS経由で書籍を購入いただきますと、書評家に書籍購入価格の0.7~5.6%が還元されます。

ガセネッタ&シモネッタ  / 米原 万里
ガセネッタ&シモネッタ
  • 著者:米原 万里
  • 出版社:文藝春秋
  • 装丁:文庫(315ページ)
  • 発売日:2003-06-10
  • ISBN-10:4167671018
  • ISBN-13:978-4167671013
内容紹介:
国際会議に欠かせない同時通訳。誤訳は致命的な結果を引き起こすこともあり、通訳のストレスたるや想像を絶する…ゆえに、ダジャレや下ネタが大好きな人種なのである、というのが本書の大前提。「シツラクエン」や「フンドシ」にまつわるジョークはいかに訳すべきかをはじめ、抱腹絶倒な通訳稼業の舞台裏を暴いたエッセイ集。

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