解説

『真夜中の太陽』(中央公論新社)

  • 2024/04/28
真夜中の太陽 / 米原 万里
真夜中の太陽
  • 著者:米原 万里
  • 出版社:中央公論新社
  • 装丁:文庫(251ページ)
  • 発売日:2004-08-01
  • ISBN-10:4122044073
  • ISBN-13:978-4122044074
内容紹介:
二十一世紀は二十世紀の続きなのか?政界における多数派シンドローム、企業の膨張至上主義、崩壊する安全神話、続発する警察の不祥事…。日本の行き詰まった状況をウィットとユーモアあふれる語り口で浮き彫りにする痛快エッセイ。
中公文庫版の「あとがき」に米原万里はこう書いている。〈本書におさめられた文章は、二十世紀末から二十一世紀初頭にかけて、いくつかのメディアに連載したもので、いずれも今現在の日本と世界の状況を、わたしなりに解釈しようと試みたものばかりである。〉

では、そのころの米原はどんな立場から書いていたのだろうか。ひとことでいえば、政官財の集団がさまざまなトリックを仕掛けて、国民の税金をほとんど横領しているという立場で書いていた。彼女の見取り図では、世界中いたるところがそうなのだ。なるほど、現在でもこの図柄は生きている。彼女の文章がいまも新鮮なのはそのせいにちがいない。

【この解説が収録されている書籍】
井上ひさしの読書眼鏡 / 井上 ひさし
井上ひさしの読書眼鏡
  • 著者:井上 ひさし
  • 出版社:中央公論新社
  • 装丁:文庫(185ページ)
  • 発売日:2015-10-23
  • ISBN-10:4122061806
  • ISBN-13:978-4122061804
内容紹介:
面白くて、恐ろしい本の数々-。足かけ四年にわたり『読売新聞』読書面に連載された書評コラム「井上ひさしの読書眼鏡」三十四編。そして、藤沢周平、米原万里の本を論じる。著者の遺稿となった書評集。

ALL REVIEWS経由で書籍を購入いただきますと、書評家に書籍購入価格の0.7~5.6%が還元されます。

真夜中の太陽 / 米原 万里
真夜中の太陽
  • 著者:米原 万里
  • 出版社:中央公論新社
  • 装丁:文庫(251ページ)
  • 発売日:2004-08-01
  • ISBN-10:4122044073
  • ISBN-13:978-4122044074
内容紹介:
二十一世紀は二十世紀の続きなのか?政界における多数派シンドローム、企業の膨張至上主義、崩壊する安全神話、続発する警察の不祥事…。日本の行き詰まった状況をウィットとユーモアあふれる語り口で浮き彫りにする痛快エッセイ。

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初出メディア

米原万里展「ロシア語通訳から作家へ」図録

米原万里展「ロシア語通訳から作家へ」図録 2008年10月刊

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