解説

『旅行者の朝食』(文藝春秋)

  • 2022/03/10
旅行者の朝食 / 米原 万里
旅行者の朝食
  • 著者:米原 万里
  • 出版社:文藝春秋
  • 装丁:文庫(262ページ)
  • 発売日:2004-10-08
  • ISBN-10:4167671026
  • ISBN-13:978-4167671020
内容紹介:
ロシアのヘンテコな缶詰からトルコ蜜飴まで、美味珍味満載!著者初のグルメ・エッセイ集「ツバキ姫」との異名をとる著者(水分なしでもパサパサのサンドイッチをあっという間に食べられるとい… もっと読む
ロシアのヘンテコな缶詰からトルコ蜜飴まで、美味珍味満載!
著者初のグルメ・エッセイ集
「ツバキ姫」との異名をとる著者(水分なしでもパサパサのサンドイッチをあっという間に食べられるという特技のために)が、古今東西、おもにロシアのヘンテコな食べ物について薀蓄を傾けるグルメ・エッセイ集。「生きるために食べるのではなく、食べるためにこそ生きる」をモットーに美味珍味を探索する。
チョウザメのお腹にジッパーをつけ(むろん日本製)、何回もキャビアを取り出すという話、コースとして一品ずつ提供するフランス料理のサービスのシステムは、フランスではなく意外な国から始まったetc…オモシロ薀蓄ネタ、小咄ネタが満載!
解説・東海林さだお
米原万里の早食(はやぐ)いは、通訳業界でも評判であった。ロシアの要人と日本のお偉方との間で通訳を行なう。そこへ食事が運ばれてくる。ウォトカや日本酒やご馳走の上をロシア語と日本語が飛びかう。もちろん彼女はそれを日本語に換えロシア語に訳し、たえずコトバを発していなければならない。ところがそれでいながら、だれよりも早く食べおえているのは彼女だった。

この本には、食べ物についてのエッセイが、みごとな構成のもとに集められているが、彼女の筆は遅かった。その理由は、徹底的に調査取材をするからで、それはたとえば「ウォトカをめぐる二つの謎」を読めばよくわかる。




【この解説が収録されている書籍】
井上ひさしの読書眼鏡 / 井上 ひさし
井上ひさしの読書眼鏡
  • 著者:井上 ひさし
  • 出版社:中央公論新社
  • 装丁:文庫(185ページ)
  • 発売日:2015-10-23
  • ISBN-10:4122061806
  • ISBN-13:978-4122061804
内容紹介:
面白くて、恐ろしい本の数々-。足かけ四年にわたり『読売新聞』読書面に連載された書評コラム「井上ひさしの読書眼鏡」三十四編。そして、藤沢周平、米原万里の本を論じる。著者の遺稿となった書評集。

ALL REVIEWS経由で書籍を購入いただきますと、書評家に書籍購入価格の0.7~5.6%が還元されます。

旅行者の朝食 / 米原 万里
旅行者の朝食
  • 著者:米原 万里
  • 出版社:文藝春秋
  • 装丁:文庫(262ページ)
  • 発売日:2004-10-08
  • ISBN-10:4167671026
  • ISBN-13:978-4167671020
内容紹介:
ロシアのヘンテコな缶詰からトルコ蜜飴まで、美味珍味満載!著者初のグルメ・エッセイ集「ツバキ姫」との異名をとる著者(水分なしでもパサパサのサンドイッチをあっという間に食べられるとい… もっと読む
ロシアのヘンテコな缶詰からトルコ蜜飴まで、美味珍味満載!
著者初のグルメ・エッセイ集
「ツバキ姫」との異名をとる著者(水分なしでもパサパサのサンドイッチをあっという間に食べられるという特技のために)が、古今東西、おもにロシアのヘンテコな食べ物について薀蓄を傾けるグルメ・エッセイ集。「生きるために食べるのではなく、食べるためにこそ生きる」をモットーに美味珍味を探索する。
チョウザメのお腹にジッパーをつけ(むろん日本製)、何回もキャビアを取り出すという話、コースとして一品ずつ提供するフランス料理のサービスのシステムは、フランスではなく意外な国から始まったetc…オモシロ薀蓄ネタ、小咄ネタが満載!
解説・東海林さだお

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初出メディア

米原万里展「ロシア語通訳から作家へ」図録

米原万里展「ロシア語通訳から作家へ」図録 2008年10月刊

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