解説

『心臓に毛が生えている理由』(角川学芸出版)

  • 2020/10/21
心臓に毛が生えている理由 / 米原 万里
心臓に毛が生えている理由
  • 著者:米原 万里
  • 出版社:角川学芸出版
  • 装丁:文庫(277ページ)
  • 発売日:2011-04-23
  • ISBN-10:4043944365
  • ISBN-13:978-4043944361
内容紹介:
在プラハ・ソビエト学校で少女時代をすごし、ロシア語同時通訳者として活躍した著者が、鋭い言語感覚、深い洞察力で、人間の豊かさや愚かさをユーモアたっぷりに綴る最後のエッセイ集。同時通訳の究極の心得を披露する表題作、"素晴らしい"を意味する単語が数十通りもあるロシアと、何でも"カワイイ!"ですませる日本の違いをユニークに紹介する「素晴らしい!」等、米原万里の魅力をじっくり味わえる。
すぐれた書き手のもとには、ひとりでにすぐれた編集者たちが集まる。これが文筆業界の基本則の一つである。米原万里も優秀な編集者に支えられて仕事をした。彼女が世を去ったあとも、編集者たちは、目には見えないが、じつに組織立ったやり方で散らばったエッセイを集め、ぞくぞくと本にしていった。本書もそのなかの一冊である。

抽象的な人間は存在しない。かならず〈どこかの国で生まれ、あることばで世界を認識し、自己表現する術を覚えて大人になっていくわけですから、そこから完全に離れることは不可能なんですよ。〉(二七三ページ)。

だから彼女は母国を愛しつづけ、日本語を使いつづけ、そしてよく書きつづけた。それが彼女の一生だった。

【この解説が収録されている書籍】
井上ひさしの読書眼鏡 / 井上 ひさし
井上ひさしの読書眼鏡
  • 著者:井上 ひさし
  • 出版社:中央公論新社
  • 装丁:文庫(185ページ)
  • 発売日:2015-10-23
  • ISBN-10:4122061806
  • ISBN-13:978-4122061804
内容紹介:
面白くて、恐ろしい本の数々-。足かけ四年にわたり『読売新聞』読書面に連載された書評コラム「井上ひさしの読書眼鏡」三十四編。そして、藤沢周平、米原万里の本を論じる。著者の遺稿となった書評集。

ALL REVIEWS経由で書籍を購入いただきますと、書評家に書籍購入価格の0.7~5.6%が還元されます。

心臓に毛が生えている理由 / 米原 万里
心臓に毛が生えている理由
  • 著者:米原 万里
  • 出版社:角川学芸出版
  • 装丁:文庫(277ページ)
  • 発売日:2011-04-23
  • ISBN-10:4043944365
  • ISBN-13:978-4043944361
内容紹介:
在プラハ・ソビエト学校で少女時代をすごし、ロシア語同時通訳者として活躍した著者が、鋭い言語感覚、深い洞察力で、人間の豊かさや愚かさをユーモアたっぷりに綴る最後のエッセイ集。同時通訳の究極の心得を披露する表題作、"素晴らしい"を意味する単語が数十通りもあるロシアと、何でも"カワイイ!"ですませる日本の違いをユニークに紹介する「素晴らしい!」等、米原万里の魅力をじっくり味わえる。

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初出メディア

米原万里展「ロシア語通訳から作家へ」図録

米原万里展「ロシア語通訳から作家へ」図録 2008年10月刊

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