書評
『日本語が消滅する』(幻冬舎)
ユネスコの調査で、日本で消滅危機にある言語としてアイヌ語、沖縄語などの琉球言語六つと八丈語の八言語があげられる。言語と共に多くの文化が失われるのが恐い。これに関心を持たずにいると、日本語の消滅もあり得ると著者は指摘する。
言語の消滅原因には、話者の六割近くの死滅、強国による同化政策、自発的のりかえがあり、日本語で現在最も可能性が高いのは最後ののりかえだ。明治時代の森有礼による英語化、太平洋戦争敗戦後の志賀直哉によるフランス語化の話は有名だ。そして今、国際競争の中での英語化への動きがある。
「未来を背負う子供たちが、自国語を充分にマスターしないうちに英語教育を始めることは将来的にその国固有の言語の衰退を招きます」と言う著者は、母語ほど大切なものはないという意識のもと、日本語を土台にした英語教育を提唱する。日本語の発音、文法、敬語、文字、文章、語彙における特徴は、文字言語であって英語とは正反対であることが、詳細な事例で示される。この特徴ある文化を生かした世界への貢献が日本人の役割だという言葉に納得する。
言語の消滅原因には、話者の六割近くの死滅、強国による同化政策、自発的のりかえがあり、日本語で現在最も可能性が高いのは最後ののりかえだ。明治時代の森有礼による英語化、太平洋戦争敗戦後の志賀直哉によるフランス語化の話は有名だ。そして今、国際競争の中での英語化への動きがある。
「未来を背負う子供たちが、自国語を充分にマスターしないうちに英語教育を始めることは将来的にその国固有の言語の衰退を招きます」と言う著者は、母語ほど大切なものはないという意識のもと、日本語を土台にした英語教育を提唱する。日本語の発音、文法、敬語、文字、文章、語彙における特徴は、文字言語であって英語とは正反対であることが、詳細な事例で示される。この特徴ある文化を生かした世界への貢献が日本人の役割だという言葉に納得する。
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