書評

『いま世界の哲学者が考えていること』(ダイヤモンド社)

  • 2017/07/26
いま世界の哲学者が考えていること / 岡本 裕一朗
いま世界の哲学者が考えていること
  • 著者:岡本 裕一朗
  • 出版社:ダイヤモンド社
  • 装丁:単行本(ソフトカバー)(320ページ)
  • 発売日:2016-09-09
  • ISBN-10:4478067023
  • ISBN-13:978-4478067024
内容紹介:
いつまでも「哲学=人生論」と思っているのは日本人だけ!人工知能、遺伝子工学、格差社会、テロの脅威、フィンテック、宗教対立、環境破壊…「世界最高の知の巨人たち」が現代のとけない課題に答えをだす。

世界はどうなるか

20代のころは、「現代思想」や「エピステーメー」などの雑誌を、「流行通信」や「ブルータス」と同じような気分で買い、最新流行の思想をチェックしていた。30年以上も昔のことだ。書店も思想・哲学の棚は熱気を発していた。ニューアカ・ブームなんていわれていた時代だ。

最近はどうなっているのだろうと思い、岡本裕一朗『いま世界の哲学者が考えていること』を読んでみた。世界の哲学の最前線について、わかりやすく、網羅的に紹介した本である。門外漢に向けたガイドブックだ。

いやはや、世界は(あるいは人類は)とんでもないことになっています! 人間が置かれている環境がこの数十年で大きく変わり、哲学者たちが考えるべき深刻な課題もたくさん出てきている。

たとえばIT革命とBT(バイオテクノロジー)革命。IT革命で便利になったことは多いが、世の中が監視社会化するなどの問題も抱える。人工知能が進化して人間の能力を超えたとき、人類は、そして世界はどうなるのか。

BTによって医療は急速に進歩している。ぼくらの寿命は延び続け、不老不死へと近づいている。「生」と「死」、「人間」という概念そのものが変更を強いられている。

そのほか、資本主義は21世紀でも通用するか、宗教はどうなるのか、地球環境はどうなるのか、考えるべきことがたくさんある。

本書を閉じて思った。日本の哲学者たちも社会の諸問題について、積極的に発言して欲しい。メディアも哲学者の意見をもっと紹介して欲しい。彼らの意見は、ぼくらが考える補助線になるのだから。
いま世界の哲学者が考えていること / 岡本 裕一朗
いま世界の哲学者が考えていること
  • 著者:岡本 裕一朗
  • 出版社:ダイヤモンド社
  • 装丁:単行本(ソフトカバー)(320ページ)
  • 発売日:2016-09-09
  • ISBN-10:4478067023
  • ISBN-13:978-4478067024
内容紹介:
いつまでも「哲学=人生論」と思っているのは日本人だけ!人工知能、遺伝子工学、格差社会、テロの脅威、フィンテック、宗教対立、環境破壊…「世界最高の知の巨人たち」が現代のとけない課題に答えをだす。

ALL REVIEWS経由で書籍を購入いただきますと、書評家に書籍購入価格の0.7~5.6%が還元されます。

初出メディア

週刊朝日

週刊朝日 2016年11月8日

  • 週に1度お届けする書評ダイジェスト!
  • 「新しい書評のあり方」を探すALL REVIEWSのファンクラブ
関連記事
永江 朗の書評/解説/選評
ページトップへ