書評

『百年の挽歌 原発、戦争、美しい村』(集英社)

  • 2026/05/04
百年の挽歌 原発、戦争、美しい村 / 青木 理
百年の挽歌 原発、戦争、美しい村
  • 著者:青木 理
  • 出版社:集英社
  • 装丁:単行本(224ページ)
  • 発売日:2026-01-26
  • ISBN-10:4087890244
  • ISBN-13:978-4087890242
内容紹介:
102歳の古老は、なぜ自ら命を絶ったのか?東日本大震災、福島第一原子力発電所事故から15年『安倍三代』の青木 理が満を持して放つ、3・11レクイエム◆内容紹介◆2011年4月11日深夜、東北の… もっと読む
102歳の古老は、なぜ自ら命を絶ったのか?
東日本大震災、福島第一原子力発電所事故から15年
『安倍三代』の青木 理が満を持して放つ、3・11レクイエム

◆内容紹介◆
2011年4月11日深夜、東北の小さな村で、百年余を生きたひとりの男が自ら命を絶った――。
厳しくもゆたかな自然に囲まれ、人と土地が寄り添ってきた村で、何が彼をそこまで追い詰めたのか。
その死の背景を追ううちに見えてきたのは「国策」という名の巨大な影と、時代に翻弄される人々の姿、そして戦争の記憶だった。
『安倍三代』の青木 理が静かな筆致で、現代日本の痛みと喪失をえぐり出し、美しい村の記憶と、そこに生きる人々の尊厳を描く渾身のルポルタージュ。
2011年4月。東電福島第1原発の破滅的な事故から1カ月後、ひとりの老人が自殺した。102歳だった。温和な老人を追い詰めたのは何だったのか。ジャーナリストが追及する長編ノンフィクション。

その人、大久保文雄は福島県飯舘村で生まれ育った。平均標高約500メートルの村は冷涼で、たびたび冷害と凶作と飢饉(ききん)に襲われた。機械化どころか馬や牛を使うのも難しく、彼は文字通り自分の手と足で田畑を開墾した。弟は硫黄島で戦死した。苦労ずくめの人生だったが、老いてようやく穏やかな日々を手に入れた。

ところが原発事故で暗転する。全村避難を命じられ、大久保文雄も村を離れなければならなくなる。しかし、彼は避難よりも死を選んだ。苦しんだのは彼だけではない。家族の悲しみは深い。

国が原発を進め、電力会社がずさんな運転をした。国と電力会社が老人を死に追いやった。だが、大久保文雄は特殊な例ではない。あの原発のために多くの人が傷つき、苦しみ、いまも続いている。事故の後始末どころか、廃炉作業さえ遅々として進まない。それなのに自維政権は原発を推進する。バカである。
百年の挽歌 原発、戦争、美しい村 / 青木 理
百年の挽歌 原発、戦争、美しい村
  • 著者:青木 理
  • 出版社:集英社
  • 装丁:単行本(224ページ)
  • 発売日:2026-01-26
  • ISBN-10:4087890244
  • ISBN-13:978-4087890242
内容紹介:
102歳の古老は、なぜ自ら命を絶ったのか?東日本大震災、福島第一原子力発電所事故から15年『安倍三代』の青木 理が満を持して放つ、3・11レクイエム◆内容紹介◆2011年4月11日深夜、東北の… もっと読む
102歳の古老は、なぜ自ら命を絶ったのか?
東日本大震災、福島第一原子力発電所事故から15年
『安倍三代』の青木 理が満を持して放つ、3・11レクイエム

◆内容紹介◆
2011年4月11日深夜、東北の小さな村で、百年余を生きたひとりの男が自ら命を絶った――。
厳しくもゆたかな自然に囲まれ、人と土地が寄り添ってきた村で、何が彼をそこまで追い詰めたのか。
その死の背景を追ううちに見えてきたのは「国策」という名の巨大な影と、時代に翻弄される人々の姿、そして戦争の記憶だった。
『安倍三代』の青木 理が静かな筆致で、現代日本の痛みと喪失をえぐり出し、美しい村の記憶と、そこに生きる人々の尊厳を描く渾身のルポルタージュ。

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初出メディア

毎日新聞

毎日新聞 2026年5月2日

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