書評
『たまさかの古本屋 シマウマ書房の日々』(亜紀書房)
気持ちのよいエッセイ集。大げさな表現や何かにおもねるところがない。読んでいると心が落ち着き、体のこわばりがほぐれてくる。
著者は古書店主。店頭や本の買い取り先で見聞きしたこと、読んだ本のこと、そしてこれまでの人生のさまざまな瞬間について書かれている。東京で生まれ、横浜で育ち、神戸の大学を卒業後、何度かの転職の後、20年前に名古屋で古書店を開いたということが、本書を読んでいるうちにだんだんとわかってくる。
それぞれの話の転がり方が楽しい。たとえば「ランプと銭湯」と題された章。ある日、著者は買い取りの仕事の帰り道、新美南吉記念館を訪れる。そこから新美の作品「おじいさんのランプ」の話になり、朴順梨のルポルタージュ『離島の本屋』に登場する書店と元店主の話へとつながっていく。書物と書店の過去現在未来を考えさせられる。
また、別のところで著者は新刊書店と古書店の役割とペースを時計の長針と短針にたとえる。古書店の時間はゆっくりと流れる。書店は知らなかった本と出会える場所だが、古書店では何年も昔の、ときには何百年も昔の本と出会える。
著者は古書店主。店頭や本の買い取り先で見聞きしたこと、読んだ本のこと、そしてこれまでの人生のさまざまな瞬間について書かれている。東京で生まれ、横浜で育ち、神戸の大学を卒業後、何度かの転職の後、20年前に名古屋で古書店を開いたということが、本書を読んでいるうちにだんだんとわかってくる。
それぞれの話の転がり方が楽しい。たとえば「ランプと銭湯」と題された章。ある日、著者は買い取りの仕事の帰り道、新美南吉記念館を訪れる。そこから新美の作品「おじいさんのランプ」の話になり、朴順梨のルポルタージュ『離島の本屋』に登場する書店と元店主の話へとつながっていく。書物と書店の過去現在未来を考えさせられる。
また、別のところで著者は新刊書店と古書店の役割とペースを時計の長針と短針にたとえる。古書店の時間はゆっくりと流れる。書店は知らなかった本と出会える場所だが、古書店では何年も昔の、ときには何百年も昔の本と出会える。
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