書評

『たまさかの古本屋 シマウマ書房の日々』(亜紀書房)

  • 2026/04/10
たまさかの古本屋 シマウマ書房の日々 / 鈴木 創
たまさかの古本屋 シマウマ書房の日々
  • 著者:鈴木 創
  • 出版社:亜紀書房
  • 装丁:単行本(ソフトカバー)(256ページ)
  • 発売日:2025-12-09
  • ISBN-10:4750519006
  • ISBN-13:978-4750519005
内容紹介:
良書は巡る、バトンのように名古屋・今池の古本屋店主が綴る、本と人の20年。ぶらりと立ち寄るご近所さんから、学生などの若い世代、作家やクリエイター、大学の研究者まで、さまざまな人が… もっと読む
良書は巡る、バトンのように
名古屋・今池の古本屋店主が綴る、本と人の20年。

ぶらりと立ち寄るご近所さんから、学生などの若い世代、作家やクリエイター、大学の研究者まで、さまざまな人が訪れる町の古本屋・シマウマ書房。
活字離れといわれる昨今だが、新刊書店や図書館とはまた別の角度から、本と読者をつなぐ役割を担っている。日々の仕事のなかで多くの書物や人と接し、見て、考えてきた店主が、本の豊かな魅力、読書の醍醐味、活字文化のこれからを綴ったエッセイ集。
気持ちのよいエッセイ集。大げさな表現や何かにおもねるところがない。読んでいると心が落ち着き、体のこわばりがほぐれてくる。

著者は古書店主。店頭や本の買い取り先で見聞きしたこと、読んだ本のこと、そしてこれまでの人生のさまざまな瞬間について書かれている。東京で生まれ、横浜で育ち、神戸の大学を卒業後、何度かの転職の後、20年前に名古屋で古書店を開いたということが、本書を読んでいるうちにだんだんとわかってくる。

それぞれの話の転がり方が楽しい。たとえば「ランプと銭湯」と題された章。ある日、著者は買い取りの仕事の帰り道、新美南吉記念館を訪れる。そこから新美の作品「おじいさんのランプ」の話になり、朴順梨のルポルタージュ『離島の本屋』に登場する書店と元店主の話へとつながっていく。書物と書店の過去現在未来を考えさせられる。

また、別のところで著者は新刊書店と古書店の役割とペースを時計の長針と短針にたとえる。古書店の時間はゆっくりと流れる。書店は知らなかった本と出会える場所だが、古書店では何年も昔の、ときには何百年も昔の本と出会える。
たまさかの古本屋 シマウマ書房の日々 / 鈴木 創
たまさかの古本屋 シマウマ書房の日々
  • 著者:鈴木 創
  • 出版社:亜紀書房
  • 装丁:単行本(ソフトカバー)(256ページ)
  • 発売日:2025-12-09
  • ISBN-10:4750519006
  • ISBN-13:978-4750519005
内容紹介:
良書は巡る、バトンのように名古屋・今池の古本屋店主が綴る、本と人の20年。ぶらりと立ち寄るご近所さんから、学生などの若い世代、作家やクリエイター、大学の研究者まで、さまざまな人が… もっと読む
良書は巡る、バトンのように
名古屋・今池の古本屋店主が綴る、本と人の20年。

ぶらりと立ち寄るご近所さんから、学生などの若い世代、作家やクリエイター、大学の研究者まで、さまざまな人が訪れる町の古本屋・シマウマ書房。
活字離れといわれる昨今だが、新刊書店や図書館とはまた別の角度から、本と読者をつなぐ役割を担っている。日々の仕事のなかで多くの書物や人と接し、見て、考えてきた店主が、本の豊かな魅力、読書の醍醐味、活字文化のこれからを綴ったエッセイ集。

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初出メディア

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毎日新聞 2026年4月4日

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