書評

『不機嫌な姫とブルックナー団』(講談社)

  • 2024/04/06
不機嫌な姫とブルックナー団 / 高原 英理
不機嫌な姫とブルックナー団
  • 著者:高原 英理
  • 出版社:講談社
  • 装丁:文庫(224ページ)
  • 発売日:2024-04-12
  • ISBN-10:4065350999
  • ISBN-13:978-4065350997
内容紹介:
図書館の非正規職員をしているゆたきが出会ったのは、「ブルックナー団」を名乗るオタク3人組、ユキ・タケ・ポン。オタサーの姫のような扱いを邪険にあしらうゆたきだったが、タケが自筆する「… もっと読む
図書館の非正規職員をしているゆたきが出会ったのは、「ブルックナー団」を名乗るオタク3人組、ユキ・タケ・ポン。オタサーの姫のような扱いを邪険にあしらうゆたきだったが、タケが自筆する「ブルックナー伝(未完)」の意外な面白さに引き込まれていく。ブルックナーは19世紀ウィーンを代表する作曲家でありながら、元祖非モテの変人だった! ダサいオタクの生き様が、夢を諦めた中年女に勇気を与える、サクサク読めるクラシック音楽オタ小説。

垢抜けない天才を面白く

ゴシック文学研究者として名高い著者によるエンタメ小説。極上と言える面白さが光る。

図書館に勤める「ゆたき」はブルックナーを偏愛するアラサー女子。あるコンサート会場で、「ブルックナー団」を名乗るオタク3人組に声をかけられる。

小説の構造は、ゆたきの作曲家への思いと、「ブルックナー団」の一人、武田による「ブルックナー伝(未完)」が交互に記述される形になっている。

著者の真の狙いは、同時代人の作曲家(たとえばブラームス)と比較してもどこか垢抜けない、だがどう考えても天才としか形容できない奇人ブルックナーの生涯を、平易に面白く語り直すことにある、とみた。

生きるのが下手な人たちへのエールでもある。
不機嫌な姫とブルックナー団 / 高原 英理
不機嫌な姫とブルックナー団
  • 著者:高原 英理
  • 出版社:講談社
  • 装丁:文庫(224ページ)
  • 発売日:2024-04-12
  • ISBN-10:4065350999
  • ISBN-13:978-4065350997
内容紹介:
図書館の非正規職員をしているゆたきが出会ったのは、「ブルックナー団」を名乗るオタク3人組、ユキ・タケ・ポン。オタサーの姫のような扱いを邪険にあしらうゆたきだったが、タケが自筆する「… もっと読む
図書館の非正規職員をしているゆたきが出会ったのは、「ブルックナー団」を名乗るオタク3人組、ユキ・タケ・ポン。オタサーの姫のような扱いを邪険にあしらうゆたきだったが、タケが自筆する「ブルックナー伝(未完)」の意外な面白さに引き込まれていく。ブルックナーは19世紀ウィーンを代表する作曲家でありながら、元祖非モテの変人だった! ダサいオタクの生き様が、夢を諦めた中年女に勇気を与える、サクサク読めるクラシック音楽オタ小説。

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初出メディア

日本経済新聞

日本経済新聞 2016年9月1日

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