書評

『ハワイ、蘭嶼』(左右社)

  • 2026/03/20
ハワイ、蘭嶼 / 管 啓次郎
ハワイ、蘭嶼
  • 著者:管 啓次郎
  • 出版社:左右社
  • 装丁:単行本(218ページ)
  • 発売日:2014-12-24
  • ISBN-10:4865281193
  • ISBN-13:978-4865281194
内容紹介:
まったく新しい旅の本のシリーズが始まります。
第一弾は、旅のエッセイといえばこの人、管啓次郎さん。
ハワイと台湾南端の蘭嶼の風と光を伝える文章から
島の音響が聞こえてきます。
ひとと緑と風が美しいカラー写真64ページ!

[目次]・
ハワイ 海に浮かぶ花びら
・蘭嶼 アリバンバンの島 島旅のあとで
・あとがき

2つの島で全感覚を解放

管啓次郎の書く文章に接すると、自分の感覚のどこかが確実に刺激されるのがわかる。それは、たぶん、管が自分の全感覚を開放して、自然や動物に向き合っているからだろう。

本書には、二つの島の滞在記が収められている。ハワイと蘭嶼(らんしょ)。ハワイはいいとして、蘭嶼ってどこ?という方がほとんどだろう。引用する。

「台湾の南端に近く、台東からは1ダースほどの乗客しか乗れない定期便の飛行機で、わずか二十五分で着いてしまう」ところにあり、「曇っていれば正確に灰色、晴れていれば正確にトルコ石の青をした海に」浮かぶ「恐いほど濃密な緑の島」らしい。

管は二つの島で、見たこともない魚に出会い、激しい気候の変化にぶつかる。どこか懐かしい人々と会話し(言語に対する耳の柔軟さが素晴らしい)、おいしい食べ物に感動する。

大袈裟(おおげさ)な旅行記ではない。行きたい島に出かけ、そこで感覚を開放し、呼吸する。散文詩のような文章もある。素朴な味わいのある筆致だ。

途中に挟まれている数十枚の写真が、本当に魅力的。島の温度と湿度を正確に伝えている。
ハワイ、蘭嶼 / 管 啓次郎
ハワイ、蘭嶼
  • 著者:管 啓次郎
  • 出版社:左右社
  • 装丁:単行本(218ページ)
  • 発売日:2014-12-24
  • ISBN-10:4865281193
  • ISBN-13:978-4865281194
内容紹介:
まったく新しい旅の本のシリーズが始まります。
第一弾は、旅のエッセイといえばこの人、管啓次郎さん。
ハワイと台湾南端の蘭嶼の風と光を伝える文章から
島の音響が聞こえてきます。
ひとと緑と風が美しいカラー写真64ページ!

[目次]・
ハワイ 海に浮かぶ花びら
・蘭嶼 アリバンバンの島 島旅のあとで
・あとがき

ALL REVIEWS経由で書籍を購入いただきますと、書評家に書籍購入価格の0.7~5.6%が還元されます。

初出メディア

日本経済新聞

日本経済新聞 2015年2月4日

ALL REVIEWS 書評講座(オンライン受講) ≫オンラインで参加する
現地満席|オンライン参加OK
「読む」側から、 「書く」側へ。
オンライン参加OK/過去回アーカイブ付。
全12回・途中申込OK。豪華講師陣の書評講座、開催中。
  • 週に1度お届けする書評ダイジェスト!
  • 「新しい書評のあり方」を探すALL REVIEWSのファンクラブ
関連記事
陣野 俊史の書評/解説/選評
ページトップへ