書評

『「だから、子ども時代に一番学習しなければいけないのは、幸福です」: ママたちとの対話から生まれた子育ての知恵ツイート41』(小学館)

  • 2017/08/06
「だから、子ども時代に一番学習しなければいけないのは、幸福です」: ママたちとの対話から生まれた子育ての知恵ツイート41  / 陰山 英男
「だから、子ども時代に一番学習しなければいけないのは、幸福です」: ママたちとの対話から生まれた子育ての知恵ツイート41
  • 著者:陰山 英男
  • 出版社:小学館
  • 装丁:単行本(191ページ)
  • 発売日:2016-02-17
  • ISBN-10:4098401649
  • ISBN-13:978-4098401642
内容紹介:
「幸福を学習」すると、子どもは伸びる! 「先生のツイッターから学ぶようになって、本当に成績が伸びてきました!」 陰山先生のツイッターには今、フォロワーの保護者からそんな声が続々… もっと読む
「幸福を学習」すると、子どもは伸びる!

「先生のツイッターから学ぶようになって、本当に成績が伸びてきました!」
陰山先生のツイッターには今、フォロワーの保護者からそんな声が続々と寄せられています。

百ます計算をはじめ学力向上で有名な陰山先生ですが、30年の教師生活を経て、3人の子育てを終えた今、子どもが伸びるために一番必要だと痛感しているのは、子ども時代に「幸せを学習する」ことだと説いています。子ども時代に幸福感を体験することが学力向上の基盤ともなるのです。

本書では、子どもたちが家庭で幸せを学習するために、ママたちにしてほしい41の子育ての知恵を掲載。たとえば陰山先生のこんな言葉にドキッとしたあなた、今すぐ本書をお読みください!

「とにかく一番まずいのは、お母さんから笑顔が消えること」

「心配してやればやるほど自信のない人間に育つ」

「お金がないことを子どもに謝らない。子どもが卑下するようになるから」

「長時間学習はダラダラすることを覚えるだけ」

「未来に子どもに幸せになってほしいなら、親子で今を幸せに生きることだ」

陰山先生のツイートで教えられた。子育ての基本は母親の笑顔

未来の幸せのために今の幸せを我慢すれば、さらなる我慢が待っているだけ」「そんなに速くできたのなら、余った時間にもう一枚プリントやったら! それを聞いて子どもは15分でできる宿題を30分かけるようになる

陰山先生の、こんなツイートを読んでは、ふむふむと頷き、そうだそうだと膝をたたき、ギャー私もやっていると頭を抱え……てきた。

子育ての基本的な心構えから、かなり実用的な学習方法まで。縦横無尽なツイートのファンだったので、それらをまとめ、さらに深く語られている本書は、私にとって待望の一冊だ。

ささやかな体験談を書くと、息子が小学6年生のとき、陰山先生のこんなツイートに出会った。「イージーミスは、不注意やリラックスが原因ではない。原因の第一は実力不足。第二は見直し能力の不足。」

算数の計算ミスと、国語の漢字の間違いが、やたら多い息子。でも、計算は落ち着いてやればできるし、漢字も間違うたびにおさらいすれば大丈夫だろう。実力はあるのに、点数にならなくてがっかりしては可哀想だ。むしろ「やればできるんだから、次からは気をつければいいよ」なんてフォローしていた。

しかし、そうではなかったのだ。ケアレスミスが出るということは、そもそも力が定着していないことの証なのだった。試しに小学3年生からの漢字を書かせてみたら、書けないものがボロボロある。さすがにショックを受けている息子とも相談し、陰山先生の『徹底反復 漢字プリント』を毎日やることにした(かなりの信者)。算数は、朝の読書ならぬ「朝の10分計算」と称して、単純な計算問題を、これまた4年生ぐらいのレベルから。これだけのことで、テストの点数はぐんと上がったし、何より中学生になる前に気づけてよかったと、つくづく思った。

これは学習に即したツイートの例だが、本書のメインは、タイトル通り。子育ての基本をずばり言い表した名言だ。子ども時代に、思いきり幸せな気持ちを味わえれば、心が安定した人間に育つ。多少悪いことが起きても、あわてないし、自己肯定感も高くなる。その土台があれば、子どもは伸びてゆける。

そのためには、まず母親が笑顔で幸せでいなくては、という考えにも大いに共感した。そしてそれは、意外と簡単なこと。なぜなら子ども自体が、もっともシンプルで豊かな幸せの種なのだから。
「だから、子ども時代に一番学習しなければいけないのは、幸福です」: ママたちとの対話から生まれた子育ての知恵ツイート41  / 陰山 英男
「だから、子ども時代に一番学習しなければいけないのは、幸福です」: ママたちとの対話から生まれた子育ての知恵ツイート41
  • 著者:陰山 英男
  • 出版社:小学館
  • 装丁:単行本(191ページ)
  • 発売日:2016-02-17
  • ISBN-10:4098401649
  • ISBN-13:978-4098401642
内容紹介:
「幸福を学習」すると、子どもは伸びる! 「先生のツイッターから学ぶようになって、本当に成績が伸びてきました!」 陰山先生のツイッターには今、フォロワーの保護者からそんな声が続々… もっと読む
「幸福を学習」すると、子どもは伸びる!

「先生のツイッターから学ぶようになって、本当に成績が伸びてきました!」
陰山先生のツイッターには今、フォロワーの保護者からそんな声が続々と寄せられています。

百ます計算をはじめ学力向上で有名な陰山先生ですが、30年の教師生活を経て、3人の子育てを終えた今、子どもが伸びるために一番必要だと痛感しているのは、子ども時代に「幸せを学習する」ことだと説いています。子ども時代に幸福感を体験することが学力向上の基盤ともなるのです。

本書では、子どもたちが家庭で幸せを学習するために、ママたちにしてほしい41の子育ての知恵を掲載。たとえば陰山先生のこんな言葉にドキッとしたあなた、今すぐ本書をお読みください!

「とにかく一番まずいのは、お母さんから笑顔が消えること」

「心配してやればやるほど自信のない人間に育つ」

「お金がないことを子どもに謝らない。子どもが卑下するようになるから」

「長時間学習はダラダラすることを覚えるだけ」

「未来に子どもに幸せになってほしいなら、親子で今を幸せに生きることだ」

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文春オンライン

文春オンライン 2016年5月3日

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