1924年、東京・月島生まれ。詩人、文芸批評家、思想家。東京工業大学工学部電気化学科卒業後、工場に勤務しながら詩作や評論活動をつづける。日本の戦後思想に大きな影響を与え「戦後思想界の巨人」と呼ばれる。2012年3月16日逝去。著書に『共同幻想論』『言語にとって美とはなにか』『ハイ・イメージ論』『カール・マルク…もっと読む
吉本 隆明の書評/解説/選評一覧
- 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(新潮社)吉本 隆明
この作品は、同棲していた妻と別れて、気軽な独身生活をエンジョイしている三十五、六歳くらいの壮年の「私」(あるいは「僕」)の「愛」と「冒険」…
書評 - 『中島みゆき全歌集』(朝日新聞社)吉本 隆明
中島みゆきが素手で、あるいはギターひとつもって舞台へでてきて、立姿や椅子に腰かけたままで弾き、語り、歌うと、あの小さな身体からでてくる音、…
書評 - 『ノルウェイの森』(講談社)吉本 隆明
この作品は三十七歳の「僕」が、二十歳のころの「僕」の、愛が不可能だった青春を回想した物語だ。愛が不可能だったという意味をもうすこし詳しくい…
書評 - 『脳死』(中央公論社)吉本 隆明
脳死とはなにか、どうして脳死がいま死の判定基準として問題になっているのか。わたしはこの本から啓蒙され、はじめてわかった。普通の死は九九パー…
書評 - 『優雅で感傷的な日本野球』(河出書房新社)吉本 隆明
この作品には言ってみれば、骨格がふたつある。ひとつは、すべての事柄はAでなければ非Aだというあのカントールのとり出してみせた集合の原則とおな…
書評