
1945年和歌山県生まれ。1990年「村の名前」で芥川龍之介賞、1999年『翔べ麒麟』で読売文学賞、2000年『遊動亭円木』で谷崎潤一郎賞、2005年『枯葉の中の青い炎』で川端康成文学賞、2011年『闇の奥』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。地の作品に『許されざる者』、『韃靼の馬』、『冬の旅』、『寂しい丘で狩りをする』など。
- 著作:
辻原 登の書評/解説/選評
- 『グレアム・グリーン全集〈13〉二十一の短篇 所収「無邪気」』(早川書房)辻原 登
坂道の記憶O-157が猛威をふるった。この騒ぎでひとつ意外なことがわかった。学校給食というのが一大産業だということだ。従事する者十万人。わが国…
書評 - 『シューレス・ジョー』(文藝春秋)辻原 登
嘘だといってよ、ジョー笑っちゃいけない。キャッチボールほど神秘的な交流はほかにないんだ。キャッチボールをやった思い出は消えることがない。相…
書評 - 『錦繍』(新潮社)辻原 登
優雅な坂道のような書簡体小説この八月から九月末にかけて、中国の西安を根城にして黄河流域やウルムチ、トルファンなどの西域地方を旅してきた。旅…
書評 - 『駅前旅館』(新潮社)辻原 登
腰のすわった語り世の中の動きがこう激しいと、小説はそれこそ出たとたんに古くなってしまう。で、書くほうとしては危機感をつのらせて人並みにあく…
書評 - 『O嬢の物語』(河出書房新社)辻原 登
神のもとのポルノ小説卑下、という言葉について考える。中国語では自卑(ツーペイ)、英語では belittle、と書く。自らを軽蔑し、卑しめ、鞭打ち、…
書評 - 『陶庵夢憶』(岩波書店)辻原 登
隠遁が生みだした文章今どきはやらない言葉に「隠遁」がある。言葉がすたれるのは、その中身がからっぽになったからだ。「隠遁」はもちろん中国から…
書評
辻原 登の読書日記/コラム/対談・鼎談