
1945年和歌山県生まれ。1990年「村の名前」で芥川龍之介賞、1999年『翔べ麒麟』で読売文学賞、2000年『遊動亭円木』で谷崎潤一郎賞、2005年『枯葉の中の青い炎』で川端康成文学賞、2011年『闇の奥』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。地の作品に『許されざる者』、『韃靼の馬』、『冬の旅』、『寂しい丘で狩りをする』など。
- 著作:
辻原 登の書評/解説/選評
- 『外套・鼻』(岩波書店)辻原 登
彼はいったいどこから来たのか?貧しい小役人アカーキイ・アカーキエヴィチはうだつのあがらない、職務に忠実な痔疾持ちの独身男だ。仕事というのが…
書評 - 『スミラの雪の感覚』(新潮社)辻原 登
雪の感覚と数学前回に続いて、これもまた書名に惹かれて『スミラの雪の感覚』を手にした。作者は一九五七年生まれのデンマーク人、ペーター・ホゥ。…
書評 - 『英国風の殺人 世界探偵小説全集』(国書刊行会)辻原 登
英国でしか起こりえぬ犯罪タイトルに惹かれて読みはじめた本が期待に違わなかったとき、読書そのものからくる感銘とは別の満足がある。欺(だま)さ…
書評 - 『日本小説批評の起源』(河出書房新社)辻原 登
批評の起死回生我々の“近代小説”の起源に、到来の『水滸伝』を置くという意表を衝く展開である。小説の起源はまた批評の起源である。無論そう簡単に…
書評 - 『大岡昇平の時代』(河出書房新社)辻原 登
愛するものについてうまく語れない『俘虜記(ふりょき)』(一九四六)で始まり、『昭和末』(一九八九)で終わる、昭和という時代を、昭和の作家が…
書評 - 『横しぐれ』(講談社)辻原 登
父親殺しのミステリー丸谷才一の『横しぐれ』は、昭和四十九年の「群像」八月号に発表された。今から二十年の昔(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆…
書評
辻原 登の読書日記/コラム/対談・鼎談