
一般の人間にとって、なにが理解できないといって愛書癖ほど理解できないものはない。おまけに我が国には仮綴(かりとじ)本を自家装幀(そうてい)…
1949年、横浜市生まれ。1973年東京大学仏文科卒業。1978年同大学大学院人文科学研究科博士課程単位習得満期退学。元明治大学国際日本学部教授。
『職業別パリ風俗』で読売文学賞評論・伝記賞を受賞するなど数多くの受賞歴がある。膨大な古書コレクションを有し、東京都港区に書斎スタジオ「NOEMA images STUDIO」を開設。新刊に『日本が生んだ偉大なる経営イノベーター 小林一三』(中央公論新社)、『フランス史』(講談社)などがある。
『渋沢栄一 上下』(文藝春秋)、『渋沢栄一「青淵論叢」 道徳経済合一説』(講談社)、『文春ムック 渋沢栄一 道徳的であることが最も経済的である』(文藝春秋)、『渋沢栄一: 天命を楽しんで事を成す』(平凡社)、など渋沢栄一に関連する著作も多数。〈プロフィール写真撮影:白鳥真太郎〉
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世の中には自分と同じような姿形の人間が三人いると言われるが、全然関係のないところで同じようなことを考えている人間というのも、二人か三人はい…
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驚愕の観察眼、90年ぶりに蘇る私は渋沢栄一の伝記作者であり、日本人のフランス滞在記のコレクターだが、本書を前にしたとき、深く不明を恥じざるを…
これは、もしかすると日本の歴史学に不可逆的な変化をもたらす本かもしれない。なぜなら、日本の歴史学ではかつて用いられたことのない独創的な方法…
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