前書き

雑な読書 (シンコーミュージック)

  • 2017/10/02
雑な読書 (BURRN!叢書) / 古屋 美登里
雑な読書 (BURRN!叢書)
  • 著者:古屋 美登里
  • 出版社:シンコーミュージック
  • 装丁:単行本(304ページ)
  • 発売日:2017-01-20
  • ISBN:4401643968

※書店によっては、在庫の無い場合や取り扱いの無い場合があります。あらかじめご了承ください。
※詳しい購入方法は、各ネット書店のサイトにてご確認ください。

はじめに

わたしはHM/HRの月刊誌『BURRN!』で「IN THE BOOK SHELF」というコラムを連載しています。編集方針の変更による一年半の中断はありましたが、一九九四年一月号から今日までいろいろな本を紹介してきました。書評というよりも、その本にインスパイアされたことやその時々に考えていたことなどを綴ったエッセイに近いので、書評エッセイというほうがいいかもしれません。

そして取り上げてきた本も、小説、エッセイ、漫画、実用書、伝記、評論とさまざまです。落ち着きのない目次を見て、ちょっと笑ってしまいました。わたしが翻訳してきたものと同じなんですね。文学もあれば実用書もあり、エッセイやドキュメンタリーや医療関係の本や自伝やハウツー本など、あらゆるジャンルのものを訳してきました。翻訳家としてこの姿勢はどうなの? 足が地についていないんじゃない? と思ったこともありましたが、さまざまな世界に触れられることは何にも増してスリリングなことですし、これは読書も同じです。雑食ならぬ雑読がわたしのエネルギーの源になっています。

そしてなによりも、好きに書かせていただいたからこそ、これほどヴァラエティ豊かな本が並んだのだと思います。寛容で大らかな『BURRN!』の編集姿勢のおかげです。

この二十二年間に取り上げた本は二百五十冊以上にのぼります。それを全部載せるのはさすがに無理ですので、二〇〇四年までを第一期、それ以降を第二期とし、第一期から五十冊を選んで本書に収めました。二〇〇四年を一区切りとしたのは、そこから誌面のデザインが変わり、それに伴ってコラムの文字数が変わったからです。

この二十二年の間に、世界の情勢も日本の社会もだいぶ変わりました。章をいま読むといささか古くさい感じがしますし、書かれていることも、二十年も前の文いまならもう少し違う言葉を遣ったかもしれない、と思うところもありますが、掲載当時のまま載せることにしました。この本を手に取った方が楽しんで読んでくださることを願ってやみません。

巻末に、書評家の豊崎由美さんとの本をめぐる対談を載せました。こちらも楽しんでいただければ幸いです。なお、タイトルの「雑な」は、いろいろなものが入り交じっているという意味であり、いい加減な読み方をしているという意味では決してありません。

わたしを信頼し、好きに書かせてくださった『BURRN!』編集長の広瀬和生さん、担当の箭内史子さん、幅由美子さん、そしてなによりも長い間支えてくださった読者のみなさま、本当にありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

二〇一六年十二月吉日 古屋美登里
雑な読書 (BURRN!叢書) / 古屋 美登里
雑な読書 (BURRN!叢書)
  • 著者:古屋 美登里
  • 出版社:シンコーミュージック
  • 装丁:単行本(304ページ)
  • 発売日:2017-01-20
  • ISBN:4401643968

※書店によっては、在庫の無い場合や取り扱いの無い場合があります。あらかじめご了承ください。
※詳しい購入方法は、各ネット書店のサイトにてご確認ください。

関連書評/解説/選評
古屋美登里の書評/解説/選評
ページトップへ