書評

『ドキュメント在日本朝鮮人連盟 1945‐1949』(岩波書店)

  • 2017/10/13
ドキュメント在日本朝鮮人連盟 1945‐1949 / 呉 圭祥
ドキュメント在日本朝鮮人連盟 1945‐1949
  • 著者:呉 圭祥
  • 出版社:岩波書店
  • 装丁:単行本(433ページ)
  • 発売日:2009-03-27
  • ISBN:4000230247
内容紹介:
一九四五年一〇月の結成から、四九年九月の団体等規正令による強制解散まで在日本朝鮮人連盟(朝連)の四年にわたる歴史と活動を原史料にもとづいて描きだす。生活擁護のための闘い、四・二四阪神教育闘争などの民族教育問題、祖国分断への反対、財産取得問題、多彩な文化活動、活動家・養成機関の実態などを明らかにする。戦後史・社会運動史の貴重な史料集。年表・索引を付す。図版多数。

胸打つ民族運動の熱のたぎり

わずか四年間、しかし驚くべき濃密な活動を展開した団体があった。それが一九四五年結成、四九年に強制解散に追いこまれた在日本朝鮮人連盟(朝連)だ。本書は豊富な原資料を駆使し、全体像をあざやかに描きだす。

瞠目(どうもく)するのは生活擁護や財産取得、教育闘争から映画、文芸、美術、スポーツまで文化活動の実態が明らかにされていること。戦後の混乱下にありながら、かくもこまやかな動きが展開、模索されていたとは。掘り起こされた事実がみずからの文化や歴史に誇りを求める切実と必要をリアルに訴えかけ、胸を打つ。

さらに特筆すべきは活動中に生まれた朝鮮民主主義人民共和国、日米両政府、この三者との関係性のダイナミズムを捉(とら)える視点だ。だからこそ、大衆運動から全国組織に発展しつつも、強制解散の終焉(しゅうえん)を迎えた運命が、いっそう浮き彫りになっている。

長年朝鮮半島の食文化を取材しながら韓国・朝鮮のひとびとと関(かか)わってきた者として、在日を生きる精神の支柱のありかを痛切に認識しつつ読んだ。客観的な記録集であるとともに民族運動の熱の滾(たぎ)りをつたえる、2段組み419ページの労作である。
ドキュメント在日本朝鮮人連盟 1945‐1949 / 呉 圭祥
ドキュメント在日本朝鮮人連盟 1945‐1949
  • 著者:呉 圭祥
  • 出版社:岩波書店
  • 装丁:単行本(433ページ)
  • 発売日:2009-03-27
  • ISBN:4000230247
内容紹介:
一九四五年一〇月の結成から、四九年九月の団体等規正令による強制解散まで在日本朝鮮人連盟(朝連)の四年にわたる歴史と活動を原史料にもとづいて描きだす。生活擁護のための闘い、四・二四阪神教育闘争などの民族教育問題、祖国分断への反対、財産取得問題、多彩な文化活動、活動家・養成機関の実態などを明らかにする。戦後史・社会運動史の貴重な史料集。年表・索引を付す。図版多数。

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初出メディア

朝日新聞

朝日新聞 2009年05月17日

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