書評

『婚姻の話』(岩波書店)

  • 2018/03/21
婚姻の話 / 柳田 国男
婚姻の話
  • 著者:柳田 国男
  • 出版社:岩波書店
  • 装丁:文庫(368ページ)
  • 発売日:2017-07-15
  • ISBN:4003812204
内容紹介:
人はどうやって結婚相手を見つけ、子をなすのか?既成の学問が問うてこなかった婚姻習俗の歴史と意味を、柳田は積極的に論じた。「嫁入」ではなく「聟入」が長く行われたこと、娘宿・若者宿の性教育の場としての機能、仲人の役目など。結婚制度が大幅に変わった戦後直後に刊行された、興味尽きぬ読み物。

【名著 味読・再読】日本における婚姻を考える

恋愛結婚が圧倒的な主流のいま、仲人を介したお見合いというと古臭く聞こえる。しかし、これは明治期に急速に一般化した「近代化」の産物だった。それ以前の日本社会は、村落の中で完結した婚姻がほとんどだった。男女のマッチングと教育を担う娘宿・若者宿、夜這い、嫁盗みなど、ローカルな社会での婚姻を支える慣行が発達していた。

しかし、著者の観察と洞察は、こうした現在の価値観からすれば奇異な因習が、当時の社会的・経済的条件の中で練り上げられた「合理的」なシステムであったことを明らかにする。

婚姻は今も昔も一大事。本気になれば知恵と工夫が生まれ、その時代時代で目的にかなった仕組みとして定着する。人間社会の底力を知る。
婚姻の話 / 柳田 国男
婚姻の話
  • 著者:柳田 国男
  • 出版社:岩波書店
  • 装丁:文庫(368ページ)
  • 発売日:2017-07-15
  • ISBN:4003812204
内容紹介:
人はどうやって結婚相手を見つけ、子をなすのか?既成の学問が問うてこなかった婚姻習俗の歴史と意味を、柳田は積極的に論じた。「嫁入」ではなく「聟入」が長く行われたこと、娘宿・若者宿の性教育の場としての機能、仲人の役目など。結婚制度が大幅に変わった戦後直後に刊行された、興味尽きぬ読み物。

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初出メディア

週刊ダイヤモンド

週刊ダイヤモンド 2017年11月4日

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