書評

『ヨーロッパ古層の異人たち―祝祭と信仰』(東京書籍)

  • 2021/10/22
ヨーロッパ古層の異人たち―祝祭と信仰 / 芳賀 日出男
ヨーロッパ古層の異人たち―祝祭と信仰
  • 著者:芳賀 日出男
  • 出版社:東京書籍
  • 装丁:単行本(231ページ)
  • ISBN-10:4487798329
  • ISBN-13:978-4487798322
内容紹介:
太陽の誕生日はイエス・キリストの誕生日に、ゲルマンやケルトの神がみはサンタクロースに取って代わられた。キリスト教の衣裳を剥がすと、在来の習俗や信仰が、いまも残っていることが次第に見えてくる。貴重な写真多数掲載。
キリスト教化される以前のヨーロッパには、各地に独特の古層の文化が存在した。年越しにやってくる鬼、魔女、サンタクロースの原型のサンクト・ニコラウス。メーデー(今の労働者祝祭日とは違う)や夏至や冬祭りの数日間だけ、それら異形の仮装集団が現れてキリスト教に一元化された日常をおびやかす。

そうした奇祭を、ラトヴィアやスイス奥地などの僻地(へきち)で長年にわたって取材し続けた写真家の紀行写真集である。ヨーロッパの古層ばかりでなく、出雲神楽の大蛇退治とヨーロッパ各地のドラゴン退治との比較民俗学的視野も念頭におきながら編集してあるので、どこの国にも掘れば古層が現れてくることの意味が一目瞭然(りょうぜん)に分かる。

わが男鹿半島のナマハゲそっくりのあちらさんの鬼もいる。あちらの年越し仮装行列を見ていると、同じ年越し行事とはいえNHK紅白歌合戦のド派手な衣裳(いしょう)もまっつぁお、やっぱ、ほんまもんの迫力はすごい。
ヨーロッパ古層の異人たち―祝祭と信仰 / 芳賀 日出男
ヨーロッパ古層の異人たち―祝祭と信仰
  • 著者:芳賀 日出男
  • 出版社:東京書籍
  • 装丁:単行本(231ページ)
  • ISBN-10:4487798329
  • ISBN-13:978-4487798322
内容紹介:
太陽の誕生日はイエス・キリストの誕生日に、ゲルマンやケルトの神がみはサンタクロースに取って代わられた。キリスト教の衣裳を剥がすと、在来の習俗や信仰が、いまも残っていることが次第に見えてくる。貴重な写真多数掲載。

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初出メディア

朝日新聞

朝日新聞 2003年3月30日

朝日新聞デジタルは朝日新聞のニュースサイトです。政治、経済、社会、国際、スポーツ、カルチャー、サイエンスなどの速報ニュースに加え、教育、医療、環境、ファッション、車などの話題や写真も。2012年にアサヒ・コムからブランド名を変更しました。

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