書評

『人類最年長』(文藝春秋)

  • 2020/07/12
人類最年長 / 島田 雅彦
人類最年長
  • 著者:島田 雅彦
  • 出版社:文藝春秋
  • 装丁:単行本(285ページ)
  • 発売日:2019-04-12
  • ISBN-10:4163910069
  • ISBN-13:978-4163910062
内容紹介:
文壇の鬼才が世に問う、圧倒的なイマジネーションと構築力による衝撃の書。江戸が東京になって、日露戦争、関東大震災、東京大空襲、そして平成の終わりまで、たったひとりで生き抜いた男がいた。男は1861年3月13日、横浜で生まれた。とても成長の遅い子どもで、3歳になるまでまともに歩けず、ゆっ… もっと読む
文壇の鬼才が世に問う、圧倒的なイマジネーションと構築力による衝撃の書。

江戸が東京になって、日露戦争、関東大震災、東京大空襲、そして平成の終わりまで、たったひとりで生き抜いた男がいた。
男は1861年3月13日、横浜で生まれた。とても成長の遅い子どもで、3歳になるまでまともに歩けず、ゆっくりと時間をかけて成長してからは、人並みに結婚もした。何度も死に損なったけれど、それなりに人生を楽しんで、あらゆるものを見てきた。五千円札の女と懇意になったり、朝鮮人狩りから少女を救ったり、ヤミ市の少年たちに自活の道を施したり、不死化細胞の研究に協力させられたり、数奇な運命とともに生きた。
この男、159年にも及ぶ人生最後の望みとは?30歳の女性看護師に何を託すのか。
さあ、夢見るようなタイムスリップが始まる!

159歳の男が語るエロとグロ

男が生まれたのは、1861年3月13日。年齢は、すでに159歳。人類で最年長だ。どうみても60代にしか見えない不老不死の男は、どうしてそんなに長生きしているのか。

どうやら「不死化細胞」というのが、この主人公の男(すでに何度も名前を取り換えて生きてきた)には備わっており、先端科学の研究対象にもなっているらしい……。

この小説は、カグラミキオというその男の、長い長い半生を語ることに力点がある。関東大震災や東京大空襲を生き延び、エロ・グロ・ナンセンスを楽しんだ過去を、魅力的な看護師相手に語る。まるで歴史物語『大鏡』のようだ。島田雅彦、枯淡の域、か。いや、まだまだ現役である。
人類最年長 / 島田 雅彦
人類最年長
  • 著者:島田 雅彦
  • 出版社:文藝春秋
  • 装丁:単行本(285ページ)
  • 発売日:2019-04-12
  • ISBN-10:4163910069
  • ISBN-13:978-4163910062
内容紹介:
文壇の鬼才が世に問う、圧倒的なイマジネーションと構築力による衝撃の書。江戸が東京になって、日露戦争、関東大震災、東京大空襲、そして平成の終わりまで、たったひとりで生き抜いた男がいた。男は1861年3月13日、横浜で生まれた。とても成長の遅い子どもで、3歳になるまでまともに歩けず、ゆっ… もっと読む
文壇の鬼才が世に問う、圧倒的なイマジネーションと構築力による衝撃の書。

江戸が東京になって、日露戦争、関東大震災、東京大空襲、そして平成の終わりまで、たったひとりで生き抜いた男がいた。
男は1861年3月13日、横浜で生まれた。とても成長の遅い子どもで、3歳になるまでまともに歩けず、ゆっくりと時間をかけて成長してからは、人並みに結婚もした。何度も死に損なったけれど、それなりに人生を楽しんで、あらゆるものを見てきた。五千円札の女と懇意になったり、朝鮮人狩りから少女を救ったり、ヤミ市の少年たちに自活の道を施したり、不死化細胞の研究に協力させられたり、数奇な運命とともに生きた。
この男、159年にも及ぶ人生最後の望みとは?30歳の女性看護師に何を託すのか。
さあ、夢見るようなタイムスリップが始まる!

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初出メディア

日本経済新聞

日本経済新聞 2019/05/30

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