書評
『アメリカと比べない日本』(ファーストプレス)
書名に惹きつけられて読み始めたが、「社会システム・デザイン」の必要性を唱えた書物である。「社会システム・デザイン」とは、縦割りに構成された既存産業や行政サービスを、ある目的に沿って、横の関連性においてまとめ上げることである。
その前提として発想の転換が必要だ。これまで何事もアメリカと比較してきたが、日本社会はすでに成熟し、米国も経験していない問題に直面している。アメリカと比べないで、独自に「先進課題」を解決すべきだと著者は言う。
意見を留保したい点もいくつかあるが、固定観念にとらわれないものの見方、長い現地生活の経験を踏まえてのアメリカ観、および海の向こうから見た日本像には興味を引かれるものがある。
【この書評が収録されている書籍】
その前提として発想の転換が必要だ。これまで何事もアメリカと比較してきたが、日本社会はすでに成熟し、米国も経験していない問題に直面している。アメリカと比べないで、独自に「先進課題」を解決すべきだと著者は言う。
意見を留保したい点もいくつかあるが、固定観念にとらわれないものの見方、長い現地生活の経験を踏まえてのアメリカ観、および海の向こうから見た日本像には興味を引かれるものがある。
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