書評
『吾輩ターボのチャンポン日記: 長崎出身の庶民派弁護士と愛するワンコの日々是好日』(日本地域社会研究所)
七〇億もの人類がいるのに、何をやっているの?という問いには、漱石『吾輩は猫である』の疑似版があらためて薬になる。時代を人類外の観点からながめるのだから、心ある人間にとっては納得なっとく。
たとえば「ホドホドが一番」という件では、ワンコに靴を履かせる飼い主がいることをちくる。吾輩ターボにとっては「地べた散歩」がなによりなのに、わざわざ人間にとって快適な靴を履かせるなど、「自然とどう折り合うか」を自覚しないイマイチ人間がのさばっているのだ。
ターボは観察眼がすぐれている。近ごろ、父さんが母さんと喧嘩しなくなったという。どうやら雲行きがあやしいときには、男が折れるのが最善だと父さんが悟ったらしい。これなど、ほとんどオスが自覚すべきことなのに、人類種はかなり遅くなって気づくにすぎないのだろう。
庶民派弁護士の飼い主は、法律を盾にとって、庶民という人間の生き様がオカミの匙加減でイジくられていることが我慢できないらしい。それに加えて、食料自給率が欧米に比べて低い日本に対して、不満があるという。洗脳されそうなターボは、休耕地を見てちょっと考え込まされる。
たとえば「ホドホドが一番」という件では、ワンコに靴を履かせる飼い主がいることをちくる。吾輩ターボにとっては「地べた散歩」がなによりなのに、わざわざ人間にとって快適な靴を履かせるなど、「自然とどう折り合うか」を自覚しないイマイチ人間がのさばっているのだ。
ターボは観察眼がすぐれている。近ごろ、父さんが母さんと喧嘩しなくなったという。どうやら雲行きがあやしいときには、男が折れるのが最善だと父さんが悟ったらしい。これなど、ほとんどオスが自覚すべきことなのに、人類種はかなり遅くなって気づくにすぎないのだろう。
庶民派弁護士の飼い主は、法律を盾にとって、庶民という人間の生き様がオカミの匙加減でイジくられていることが我慢できないらしい。それに加えて、食料自給率が欧米に比べて低い日本に対して、不満があるという。洗脳されそうなターボは、休耕地を見てちょっと考え込まされる。
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