書評

『アベラシオン バルトルシャイティス著作集 (1)』(国書刊行会)

  • 2017/08/03
アベラシオン バルトルシャイティス著作集  / ユルギス・バルトルシャイティス
アベラシオン バルトルシャイティス著作集
  • 著者:ユルギス・バルトルシャイティス
  • 翻訳:種村 季弘, 巌谷 國士
  • 出版社:国書刊行会
  • 装丁:単行本(301ページ)
  • 発売日:1991-05-00
  • ISBN-10:4336031371
  • ISBN-13:978-4336031372
内容紹介:
動物と人間の類似性から人間性格を演繹する表徴解読の秘術、観相学の系譜を跡づける「動物観相学」。岩石のなかにたちあらわれる聖書の光景、都市、人間や動物の図像----収集家を熱狂せしめ… もっと読む
動物と人間の類似性から人間性格を演繹する表徴解読の
秘術、観相学の系譜を跡づける「動物観相学」。岩石のなかにたちあらわれる聖
書の光景、都市、人間や動物の図像----収集家を熱狂せしめた鉱物の奇蹟「絵の
ある石」。ゴシックの大聖堂に鬱蒼たる森のヴィジョンをみ、自然回帰の神話
を読みとく「ゴシック建築のロマン」。庭園内に突如出現する奇怪なモニュメン
ト、シナ・イスラムの寺院、怪物や神話的主題を配した幻想魔景。諸神混淆の風
景庭園の諸相を追う「庭園とイリュージョン風景」。形態の伝説をめぐる4つの
エッセイを収録、近代合理主義から逸脱した偏奇なイメージの系譜を、博引傍証
と夥しい図版によって掘りおこした驚異の書。

偏倚な博物誌

謎に満ちた幻想美術史家の4つのエッセー

ソ連邦崩壊の渦中でなにかと話題のリトアニアの出身でパリに流亡の身を置いた、謎に満ちた幻想美術史家の待望久しい名著邦訳がついに読めた。原著は一九五七年の刊である。邦訳に随分暇がかかったがケガの功名かもしれない。というのも八〇年代、亡くなる前のバルトルシャイティスが一連の主著に思い切った増補改訂を試みて、超有名詩人・美術史家のイヴ・ボンヌフォワが編集の後押しをした作品群が「逸脱の遠近法」という名の叢書となって知的市場にどっとお目見えして一種ブームになったからであるし、そういう動きの中で生年さえ不明だったその生涯を丁寧に追った伝記(シュヴリエ『バルトルシャイティスの肖像』一九八九)まで出てきたからである。図像と視覚をキーワードに文化史記述を九〇年代に開こうとして今一番ホットなMIT(マサチューセッツ工科大学)出版局の「オクトーバー」叢書中の一巻として見事な英訳版の『アベラシオン』が出たこともあって(一九八九)、この中東欧の南方熊楠の本当のブームはどうやらこれからが本番らしい気配だからである。

ヨーロッパ中世の怪物その他偏倚なオブジェの東洋起源を超人的な博引傍証を駆使してたどった『幻想の中世』の著者として既に知られていよう(邦訳・リブロポート)。それが出た同じ一九五五年には、遠近法という合理の「視」をはすかいにズラし歪めるアナモルフォーズを扱った作品も出ている。六七年には地母神(イシス)の東洋起源と「エジプト趣味(エジプトマニー)」現象を博捜する大著、そして七八年には鏡のあらゆる伝説と科学を縷説した一大百科全書を出した。このたびの国書刊行会の壮挙はこれらを著作集として一括して紹介しようという、先に言った増補改訂版を底本にした実に有難い企てである。記述・図版とも大幅に増大した見事な増補版であるからだ。飽きさせないカラー図版も、元々の版にはないものである。

幻想の中世〈1〉ゴシック美術における古代と異国趣味  / ユルギス・バルトルシャイティス
幻想の中世〈1〉ゴシック美術における古代と異国趣味
  • 著者:ユルギス・バルトルシャイティス
  • 翻訳:西野 嘉章
  • 出版社:平凡社
  • 装丁:単行本(296ページ)
  • 発売日:1998-06-01
  • ISBN-10:4582762492
  • ISBN-13:978-4582762495
内容紹介:
ゴシックの夜に跳梁する異形異類、繁茂する動物文・植物文。古代と東方の珍奇なイメージ群のダイナミックな運動を無類の学識と才筆をもって跡づけた綺想の図像学。図版多数、2分冊。全面改訳決定版。

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要するに「類推の魔」である。オブジェの形態の基本的な骨格を見抜く力は本能的なもので、澁澤龍彦や荒俣宏、ロミやロジェ・カイヨワ、エリアーデやマンリオ・ブルーサティンのそれに似ている。これはあれに似ていると主張するためには当然、類推的想像力が駆けめぐるフィールドとしての博大な知識、特に形態の厖大な記憶というものが必要になるが、この点も想像を絶する。エリアーデもそうだし、ヤン・コットもそうだし、映画作家ジョナス・メカスだってそうだが、そういう中東欧独特の「普遍人」的知識の典型のように思われる。

フランス講壇美術史界の泰斗アンリ・フォションの娘婿であり、自らも教壇に立った。学問的な仕事も多い。一九二〇年代末から五〇年前夜までは中東欧の民俗芸術やロマネスク美術をめぐるきちんと学問的な仕事をしていて、五〇年代以降の仕事の滋養分となっているのだが、「学者」としての彼を好む人たちは妙に反近代という線でハネ上がった感じの後期(?)バルトルシャイティスを嫌う。人を介して、まことに堅実な学風を誇る辻佐保子先生にお伺いを立てたことがあるが、そういうことをおっしゃられた。企画人として、当時の編集者宮崎慶雄氏ともどもハタと悩んだことを、今は懐かしく思いだす。

たしかに五〇年代から六〇年代末にかけてのバルトルシャイティスは、象徴と神話をキーワードに、近代西欧が意識下に抑圧してきたものを掘り起こそうとする世界同時多発的な運動を、しかし野暮なイデオロギー抜きに、図像と類推の飛躍を楽しみながら、代表してきた。そのことがやっと今、見えかかっている。彼を重要な霊感源とした澁澤、種村季弘、山口昌男といった人の仕事の少しずつ見えてき始めた形を通して、と言ってもよいだろう。

想像力のネットワークを追跡することで、ネットワークとしての想像力の構造が見えてくる。それがいつに変らぬバルトルシャイティスの魅力だ。『アベラシオン』も例外ではない。人間の顔に動物の顔を透かし見る想像力、石の模様にキリストの姿や世界終未の惨劇風景を読みとる想像力、ゴシックの伽藍に鬱然たる森の構造を見抜く想像力、そして十八世紀風景庭園に永劫不易の楽園イメージを感得する想像力。この四つの「伝説」の起源と系譜たどりが表向きの主題である。何しろ文字通り偏倚(アベラン)な主題揃いだから、読むだけで愉しい。特に「絵のある石」をめぐる章は澁澤の名エッセー「石の夢」やカイヨワの『石』『石に書く』と比べると、六〇年代型イメージ人間同士の通底する部分、微妙な差異など分かって実に而白い。バシュラールの「大地と夢」をめぐる繊細な文章にも近い。

人間の身振りの底に動物のそれを見る。そういう発想は古代ギリシアに遡るし、イスラムにも遡る。そしてそれが観相術をうみ、リアリズム描写をうみ、十九世紀漫画ブームをうむ。ひとつの「伝説」の現在を描くため、その祖型さがしが時間(古代へ)と空間(東洋へ)の二つのヴェクトルで進められていくこのパターンはいつも同じ。ひとつの想像力が共時、通時の自在なネットワークの中で自ずと浮かびあがってくる仕掛けである。そんなふうに簡単に言ってしまうと身も蓋もないが、祖型遡及の長い長い行程に気が遠くなるほど豊穣につめこまれる逸話、事実、珍奇な人名、書名そのものにこの人の比類ない魅力がある。「猥雑の肯定」者、南方熊楠などのスタイルだが、もう一度言えば中東欧の悠然たる語り部の魅力だろう。エリアーデにもそんなところがあった。二次資料の組み合せでデッチあげたぼくなどの糞ったれ文化史とは格が違うのだ。文献注を一瞥して、ワルブルクやエラノスといった超弩級研究機関の出した研究論文に少し言及があるくらいで、あとは全て生の一次資料。

元の資料をおいしそうに堪能し抜いた挙句に出てくる、語り部自身面白くてたまらなそうな語り口が魅力だ。範疇というものを融通して逸脱現象を集め、その融解の仕方そのものの幻想化作用を堪能させてくれたロミの奇書『偏倚(アンソリット)の歴史』や『偏倚(アンソリット)な饗宴史』にも通ずる語り口(のち前者は『突飛なものの歴史』、後者は『悪食大全』にて邦訳。作品社)。われわれの批評が完全になくしてしまったものが、ある。リトアニアという欧州の辺境という出自がそうさせるのか、それとも五〇年代という大戦直後の崩壊感と祖型渇仰の夢想が貼り合わさった時代がそうさせたのか。とにかくもの凄い世相だったのである。

完全版 突飛なるものの歴史 / ロミ
完全版 突飛なるものの歴史
  • 著者:ロミ
  • 翻訳:高遠 弘美
  • 出版社:平凡社
  • 装丁:単行本(346ページ)
  • 発売日:2010-04-01
  • ISBN-10:4582238068
  • ISBN-13:978-4582238068
内容紹介:
澁澤龍彦、種村季弘が教科書にした幻の稀覯本。現代アートを志す者必読の書。

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悪食大全 / ロミ
悪食大全
  • 著者:ロミ
  • 翻訳:高遠 弘美
  • 出版社:作品社
  • 装丁:単行本(526ページ)
  • 発売日:1995-09-01
  • ISBN-10:4878932341
  • ISBN-13:978-4878932342
内容紹介:
第1部 古代〜18世紀(古代ギリシアの饗宴『旧約聖書』が伝える「バルタザール王子の饗宴」 ほか)第2部 19世紀(1800年。肥満してセント・ヘレナで死んだ、ナポレオンの奇妙な予感ヴェリー兄弟… もっと読む
第1部 古代〜18世紀(古代ギリシアの饗宴
『旧約聖書』が伝える「バルタザール王子の饗宴」 ほか)
第2部 19世紀(1800年。肥満してセント・ヘレナで死んだ、ナポレオンの奇妙な予感
ヴェリー兄弟によるチュイルリー宮殿の豪奢なレストラン ほか)
第3部 二十世紀(1900年、ベルエポック。大食、太鼓腹、女性の肉体の丸みが富の象徴だった
ミディアムで焼いた羊の股肉を絶賛、詩にしたラウル・ポンション ほか)

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『アベラシオン』刊行の一九五七年はホッケの『迷宮としての世界』の出た年。ホッケの同書中の歪曲遠近法論はバルトルシャイティスのそれのほとんど丸写しだ。今世紀初頭に生れ、八〇年代に果てたこの二人ほど酷似した精神も少ない。合理主義への否(ノン)。非合理なるものの復権と系譜化。二人とも西欧の底、ヘレニズムの彼方に祖型を求めて「アジア風(ふう)」に逢着した。カントロヴィッチの名著『王の二つの身体』も(のち二宮隆洋差配で平凡社より邦訳)、ロッシの『魔術から科学へ』も、ショーレムの『ユダヤ神秘主義』も、みんな五七年だ。近代批判から中世へ、東洋へ、隠秘哲学へと、多様な遡及のヴェクトルが向いた、ゴシッ建築への深い関心を『アベラシオン』はパノフスキーの『ゴシック建築とスコラ哲学』(一九五七)と共有していそう(これも二宮氏が邦訳企画)。エリアーデの『聖と俗』、フライの『批評の解剖』、チョムスキーの『文法の構造』をうんだ同じ年が『アベラシオン』をうんだ。深層にある創出構造に対する関心、神話と象徴と伝説に対する強迫観念が世界を魅了した、まことにもって奇怪な年である。近代が妙なものへの関心を通じて反近代へと反転していく、ちょうつがいに当る年だ。

想像力そのものが、無碍に動き回るネットワークであることが体感できる本。視線に自由な運動を許す図版が豊富なのも、きっとそのためである。

迷宮としての世界――マニエリスム美術  / グスタフ・ルネ・ホッケ
迷宮としての世界――マニエリスム美術
  • 著者:グスタフ・ルネ・ホッケ
  • 翻訳:種村 季弘,矢川 澄子
  • 出版社:岩波書店
  • 装丁:文庫(512ページ)
  • 発売日:2010-12-17
  • ISBN-10:4003357515
  • ISBN-13:978-4003357514
内容紹介:
ルネッサンスは自然の理想化的表現に至ったが、ミケランジェロにはすでに調和的な古典主義と異なる表現が現われていた。主観にもとづく精神の創造力に価値をおくマニエリスムは世界を迷宮としても表現し、二十世紀復権する。膨大な例証による詳説。

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王の二つの身体―中世政治神学研究 / エルンスト・H.カントーロヴィチ
王の二つの身体―中世政治神学研究
  • 著者:エルンスト・H.カントーロヴィチ
  • 翻訳:小林 公
  • 出版社:平凡社
  • 装丁:単行本(768ページ)
  • 発売日:1992-03-01
  • ISBN-10:4582472524
  • ISBN-13:978-4582472523
内容紹介:
キリスト、法と正義、団体、威厳、類的人間などをそれぞれ中心とした王権観念の型が歴史的な順序を追って、最終的に16世紀イングランドの国王二体論へと到達する。王とは、王権とは、「王の身体」とは何かを考察する古典的大著。

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魔術から科学へ  / パオロ・ロッシ
魔術から科学へ
  • 著者:パオロ・ロッシ
  • 翻訳:前田 達郎
  • 出版社:みすず書房
  • 装丁:単行本(ソフトカバー)(292ページ)
  • 発売日:1999-06-11
  • ISBN-10:4622050390
  • ISBN-13:978-4622050391
内容紹介:
魔術的起源はいかにして近代科学へ到達したのか?理論的静観的研究から実践的研究へ、科学的認識を獲得する転回点となったベーコンの思想の意義を問う。

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ユダヤ神秘主義 〈新装版〉: その主潮流  / ゲルショム・ショーレム
ユダヤ神秘主義 〈新装版〉: その主潮流
  • 著者:ゲルショム・ショーレム
  • 翻訳:山下 肇,石丸 昭二,井ノ川 清,西脇 征嘉
  • 出版社:法政大学出版局
  • 装丁:単行本(624ページ)
  • 発売日:2014-05-21
  • ISBN-10:4588099841
  • ISBN-13:978-4588099847
内容紹介:
ユダヤ教内部の神秘思想を発展的に辿り、その特徴とユダヤ民族の歴史における意味を明らかにした、カバラー学及びユダヤ学研究原論。

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ゴシック建築とスコラ学  / アーウィン・パノフスキー
ゴシック建築とスコラ学
  • 著者:アーウィン・パノフスキー
  • 翻訳:前川 道郎
  • 出版社:筑摩書房
  • 装丁:文庫(227ページ)
  • 発売日:2001-09-00
  • ISBN-10:4480086609
  • ISBN-13:978-4480086600
内容紹介:
ゴシック建築とスコラ学は中世ヨーロッパ文化の双璧である。飽くなき全体性と明晰への意志、理性と想像力、超越と内在の媒介の仕方、つまりは世界を分節するスタイル…両者には不思議な類似と平… もっと読む
ゴシック建築とスコラ学は中世ヨーロッパ文化の双璧である。飽くなき全体性と明晰への意志、理性と想像力、超越と内在の媒介の仕方、つまりは世界を分節するスタイル…両者には不思議な類似と平行性がある。一見相異なる文化領域を支える共通の論理とは何か。細部に宿る理念と文化史的コンテクストの発見術たるヴァールブルク的イコノロジーの最良の実践であるとともに、ヨーロッパ精神史を貫流するテクネーとロゴスの構築性という問題にも新たな視点をもたらす画期的論考。

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聖と俗 〈新装版〉: 宗教的なるものの本質について  / ミルチャ・エリアーデ
聖と俗 〈新装版〉: 宗教的なるものの本質について
  • 著者:ミルチャ・エリアーデ
  • 翻訳:風間 敏夫
  • 出版社:法政大学出版局
  • 装丁:単行本(273ページ)
  • 発売日:2014-01-16
  • ISBN-10:4588099760
  • ISBN-13:978-4588099762
内容紹介:
聖なるものの現象形態全般と、その中での宗教的人間の生存状況、精神的宇宙をあざやかに照射しつつ,宗教的人間のあり方を問う。

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批評の解剖 〈新装版〉  / ノースロップ・フライ
批評の解剖 〈新装版〉
  • 著者:ノースロップ・フライ
  • 翻訳:海老根 宏,中村 健二,出淵 博,山内 久明
  • 出版社:法政大学出版局
  • 装丁:単行本(563ページ)
  • 発売日:2013-11-08
  • ISBN-10:458809971X
  • ISBN-13:978-4588099717
内容紹介:
過去二千年の西洋文学を対象化してその特性を構造的に明らかにしつつ、文学研究と批評のあり方に根源的変革を迫った古典的名著。

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文法の構造  / ノーム・チョムスキー
文法の構造
  • 著者:ノーム・チョムスキー
  • 翻訳:勇 康雄
  • 出版社:研究社出版
  • 装丁:-(118ページ)
  • 発売日:1963-00-00

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【この書評が収録されている書籍】
ブック・カーニヴァル / 高山 宏
ブック・カーニヴァル
  • 著者:高山 宏
  • 出版社:自由國民社
  • 装丁:単行本(1198ページ)
  • 発売日:1995-06-00
  • ISBN-10:4426678005
  • ISBN-13:978-4426678005
内容紹介:
とにかく誰かの本を読み、書評を書き続け、それがさらに新たなる本や人との出会いを生む…。「字」と「知」のばけもの、タカヤマが贈る前代未聞、厖大無比の書評集。荒俣宏、安原顕ら101名の寄稿も収載した、「叡知」論集。

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アベラシオン バルトルシャイティス著作集  / ユルギス・バルトルシャイティス
アベラシオン バルトルシャイティス著作集
  • 著者:ユルギス・バルトルシャイティス
  • 翻訳:種村 季弘, 巌谷 國士
  • 出版社:国書刊行会
  • 装丁:単行本(301ページ)
  • 発売日:1991-05-00
  • ISBN-10:4336031371
  • ISBN-13:978-4336031372
内容紹介:
動物と人間の類似性から人間性格を演繹する表徴解読の秘術、観相学の系譜を跡づける「動物観相学」。岩石のなかにたちあらわれる聖書の光景、都市、人間や動物の図像----収集家を熱狂せしめ… もっと読む
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ある石」。ゴシックの大聖堂に鬱蒼たる森のヴィジョンをみ、自然回帰の神話
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初出メディア

マリ・クレール

マリ・クレール 1991年8月

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