
1936年東京生まれ。科学史家、科学哲学者。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。上智大学、東京大学先端科学技術研究センター、国際基督教大学、東京理科大学大学院、東洋英和女学院大学学長などを経て、豊田工業大学次世代文明研究センター長。著書に『科学者とは何か』『文明のなかの科学』『あらためて教養とは』『安全と安心の科学』ほか。訳書にシャルガフ『ヘラクレイトスの火』、ファイヤアーベント『知についての三つの対話』、フラー『知識人として生きる』など。編書に『伊東俊太郎著作集』『大森荘蔵著作集』など。
村上 陽一郎の書評/解説/選評
- 『〈反延命〉主義の時代:安楽死・透析中止・トリアージ』(現代書館)村上 陽一郎
個人の思いが政治利用され得る危険先進圏を中心に安楽死やPAD(医師の助けを借りた死、本書ではPAS)解禁の傾向が広がり、日本でも難病の五十代の女…
書評 - 『医療倫理超入門』(岩波書店)村上 陽一郎
論理によって議論を点検する本欄で扱う書物として、出来る限り邦人の著者の仕事を紹介しようと、翻訳ものは避けてきたつもりだが、本書の安楽死・自…
書評 - 『東大という思想: 群像としての近代知』(東京大学出版会)村上 陽一郎
教養学部が大学を方向付けた良くも悪くも、東大は、日本における最初の近代的大学として発足以後、日本社会のなかに、ある種の場所を占め続けてきた…
書評 - 『シンボルの哲学――理性、祭礼、芸術のシンボル試論』(岩波書店)村上 陽一郎
言語からはみ出すジャンルの論理性旧訳はあるが、今回新訳で文庫として出版されることになった。原著の初版は一九四二年の刊行、その後何回か版を重…
書評 - 『金閣を焼かなければならぬ』(河出書房新社)村上 陽一郎
動機は原体験の後から来る一読、巨(おお)きな一幅の絵を見た思い。システィナ礼拝堂の天井画、アダムの指先のリアルさにまがう、細部のリアルさは…
書評 - 『五輪と戦後: 上演としての東京オリンピック』(河出書房新社)村上 陽一郎
スポーツに食い込む政治最初に極めて個別的な場面を話題にするが、第三章で、人間が書いた遺書のなかでも、かつて飛び抜けて強い印象を私の心に刻み…
書評
村上 陽一郎の読書日記/コラム/対談・鼎談