書評
『熱い書評から親しむ感動の名著』(すばる舎)
インターネット上の書店bk1(ビーケーワン)には、一般読者の書評が一日数十本届く。いま読める書評は十万本をこえている。すぐれた書評を書けば、評者はポイントがもらえるという嬉しいオマケつきだ。人気評者も生まれ、その名前で検索もできる(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆年は2004年)。
本書はそうして実力を認められた評者六十六人による書き下ろし書評集である。対象は評価の定まった「名著」だが、『神曲』から『池袋ウエストゲートパーク』までと選択の幅は広い。
各評者の自己紹介を読むと、通勤電車を至福の読書時間とする人もいて親しみがわくが、書評のレベルはかなり高い。文章がいまいちの場合でも、いい本を人に薦めたいという情熱が純粋にもえているからだ。
諭吉、安吾、淀長、サロイヤン、キンセラ、オースターなどの評はプロの域を摩する。新聞の書評欄を心待ちにする人がこの本を読めば、自分も書くぞという意欲がむらむらと起こってくるだろう。書評の未来を探る意欲的な試みである。
本書はそうして実力を認められた評者六十六人による書き下ろし書評集である。対象は評価の定まった「名著」だが、『神曲』から『池袋ウエストゲートパーク』までと選択の幅は広い。
各評者の自己紹介を読むと、通勤電車を至福の読書時間とする人もいて親しみがわくが、書評のレベルはかなり高い。文章がいまいちの場合でも、いい本を人に薦めたいという情熱が純粋にもえているからだ。
諭吉、安吾、淀長、サロイヤン、キンセラ、オースターなどの評はプロの域を摩する。新聞の書評欄を心待ちにする人がこの本を読めば、自分も書くぞという意欲がむらむらと起こってくるだろう。書評の未来を探る意欲的な試みである。
朝日新聞 2004年6月20日
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