書評

『遠い触覚』(河出書房新社)

  • 2026/03/27
遠い触覚 / 保坂 和志
遠い触覚
  • 著者:保坂 和志
  • 出版社:河出書房新社
  • 装丁:単行本(356ページ)
  • 発売日:2015-09-15
  • ISBN-10:4309024084
  • ISBN-13:978-4309024080
内容紹介:
生と死、フィクションとリアル……2008年から2015年にかけて、作家・保坂和志が考え続けてきた、奇跡のような思考の軌跡。目次「いや、わかってますよ。」『インランド・エンパイア』へペチ… もっと読む
生と死、フィクションとリアル……2008年から2015年にかけて、作家・保坂和志が考え続けてきた、奇跡のような思考の軌跡。

目次
「いや、わかってますよ。」
『インランド・エンパイア』へ
ペチャの魂
二つの世界
「ペチャの隣りに並んだらジジが安らった。」
判断は感情の上でなされる
作品全体の中に位置づけられる不快
もう一度『インランド・エンパイア』へ
路地の闘争
時間は不死である

偉大な寄り道のエッセー

保坂和志さんのエッセイには、小説家の中の混沌を説明しようとする姿勢が見えて、こちらもちょっと身構える感じがあった。この新刊のエッセイにはその気配が薄い。デイヴィッド・リンチの映画『インランド・エンパイア』のほうへ行こうとして、レオポルド・ルゴーネスという作家について延々と書いてしまったり(この作家、本当に凄(すご)い……)、長く家にいた猫の死について書いたりする。

つまり、これは偉大な寄り道の本なのである。厖大(ぼうだい)な作家や映画や思想書や音楽の固有名と、それらについての短いが、的を射た保坂さんの意見が渦巻いて、私たちの前に現れる。ああ、また翻弄されているなぁと思うけれど、つい読んでしまう。癖になる一冊。



遠い触覚 / 保坂 和志
遠い触覚
  • 著者:保坂 和志
  • 出版社:河出書房新社
  • 装丁:単行本(356ページ)
  • 発売日:2015-09-15
  • ISBN-10:4309024084
  • ISBN-13:978-4309024080
内容紹介:
生と死、フィクションとリアル……2008年から2015年にかけて、作家・保坂和志が考え続けてきた、奇跡のような思考の軌跡。目次「いや、わかってますよ。」『インランド・エンパイア』へペチ… もっと読む
生と死、フィクションとリアル……2008年から2015年にかけて、作家・保坂和志が考え続けてきた、奇跡のような思考の軌跡。

目次
「いや、わかってますよ。」
『インランド・エンパイア』へ
ペチャの魂
二つの世界
「ペチャの隣りに並んだらジジが安らった。」
判断は感情の上でなされる
作品全体の中に位置づけられる不快
もう一度『インランド・エンパイア』へ
路地の闘争
時間は不死である

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初出メディア

日本経済新聞

日本経済新聞 2015年10月15日

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