読書日記

夏休み企画(書評でGo on a Trip ! )中南米・カリブ編

  • 2020/08/11
世界各地を〈書評〉で巡る〈書評でGo on a Trip!〉企画、続いては中南米・カリブ編です!

中南米・カリブにGo!

【メキシコ】
オクタビオ・パス『大いなる文法学者の猿』(新潮社)

評者:牧 眞司

言葉について言葉で語る堂々めぐり。世界もまた言葉であり、語り手は自らの言葉のむこうに世界を創造しながら、同時に言葉そのものとしての世界を読みほどいていく。(この書評を読む)

大いなる文法学者の猿   / オクタビオ・パス
大いなる文法学者の猿
  • 著者:オクタビオ・パス
  • 出版社:新潮社
  • 装丁:-(185ページ)
  • 発売日:1977-05-01

ALL REVIEWS経由で書籍を購入いただきますと、書評家に書籍購入価格の0.7~5.6%が還元されます。


【キューバ】
レイナルド・アレナス『襲撃』(水声社)

評者:星野 智幸

アレナスが驚異なのは、徹底した呪詛(じゅそ)と罵(ののし)りに満ちた語りで、このグロテスクな悪夢的世界の耐えがたさを極限まで膨れあがらせるだけでなく、稚気に満ちた表現や設定で、底なしの笑いをももたらすところだ。(この書評を読む)

襲撃 / レイナルド・アレナス
襲撃
  • 著者:レイナルド・アレナス
  • 翻訳:山辺 弦
  • 出版社:水声社
  • 装丁:単行本(190ページ)
  • 発売日:2016-12-01
  • ISBN-10:4891769602
  • ISBN-13:978-4891769604
内容紹介:
舞台は唯一無二の独裁者「超厳師」が支配する絶対的な独裁国家。自由を剥奪され「けだもの」として扱われている国民には、ひたすら体制に奉仕するための強制労働が命じられているディストピア社会…。非人道的な抑圧システムが張り巡らされた世界で、禁止された“囁き”を密告し、遺反者たちを抹殺する取締員として頭角を現わした主人公は、首都を離れ各地を粛正して回る旅に出る。その真の狙いはただ一つ、母親を探し出して亡き者にするという妄執的な渇望だった…。キューバの亡命作家レイナルド・アレナスによる自伝的五部作の最後を飾る衝撃的な作品。

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【コロンビア】
ガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独』(新潮社)

評者:星野 智幸

私たちは「百年の孤独」を運命づけられているのだろうか。それを考えるのはそれぞれの読者である。(この書評を読む)

百年の孤独 / ガブリエル・ガルシア=マルケス
百年の孤独
  • 著者:ガブリエル・ガルシア=マルケス
  • 翻訳:鼓 直
  • 出版社:新潮社
  • 装丁:単行本(492ページ)
  • 発売日:2006-12-01
  • ISBN-10:4105090119
  • ISBN-13:978-4105090111
内容紹介:
蜃気楼の村マコンド。その草創、隆盛、衰退、ついには廃墟と化すまでのめくるめく百年を通じて、村の開拓者一族ブエンディア家の、一人からまた一人へと受け継がれる運命にあった底なしの孤独は、絶望と野望、苦悶と悦楽、現実と幻想、死と生、すなわち人間であることの葛藤をことごとく呑み尽しながら…。20世紀が生んだ、物語の豊潤な奇蹟。

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【ペルー】
マリオ・バルガス=リョサ『悪い娘の悪戯』(作品社)

評者:鴻巣 友季子

世界を股にかけた裏切り劇が、愛ゆえに意地を張り通そうとする壮大な「悪戯」だったように思えて、このヒロインが愛しくなってくるのだから、ああ、やっぱり「悪い娘」は怖い。(この書評を読む)

悪い娘の悪戯 / マリオ・バルガス=リョサ
悪い娘の悪戯
  • 著者:マリオ・バルガス=リョサ
  • 翻訳:八重樫 克彦,八重樫 由貴子
  • 出版社:作品社
  • 装丁:単行本(432ページ)
  • 発売日:2011-12-23
  • ISBN-10:4861823617
  • ISBN-13:978-4861823619
内容紹介:
50年代ペルー、60年代パリ、70年代ロンドン、80年代マドリッド、そして東京…。世界各地の大都市を舞台に、ひとりの男がひとりの女に捧げた、40年に及ぶ濃密かつ凄絶な愛の軌跡。ノーベル文学賞受賞作家が描き出す、あまりにも壮大な恋愛小説。

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【ブラジル】
マリオ バルガス=リョサ『世界終末戦争』(新潮社)

評者:牧 眞司

『百年の孤独』は架空の村マコンドの年代記だったが、『世界終末戦争』ではブラジルに実在したカヌードスという村の運命が描かれる。実際の歴史のなかでおこった大きな騒動をもとにして、バルガス=リョサはこの小説を書いた。 (この書評を読む)

世界終末戦争 / マリオ バルガス=リョサ
世界終末戦争
  • 著者:マリオ バルガス=リョサ
  • 翻訳:旦 敬介
  • 出版社:新潮社
  • 装丁:ハードカバー(712ページ)
  • 発売日:2010-12-01
  • ISBN-10:410514507X
  • ISBN-13:978-4105145071
内容紹介:
19世紀末、大旱魃に苦しむブラジル北部の辺境を遍歴する説教者と、彼を聖者と仰ぐ者たち。やがて遍歴の終着地に世界の終りを迎えるための安住の楽園を築いた彼らに、叛逆者の烙印を押した中央政府が陸続と送り込む軍隊。かくて徹底的に繰返された過酷で不寛容な死闘の果てに、人々が見たものは…。'81年発表、円熟の巨篇。

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【チリ】
ホセ・ドノソ『夜のみだらな鳥』(集英社)

評者:牧 眞司

『夜のみだらな鳥』を読んだら最後、いつまでもその悪夢につきまとわれる。あの「美しい真実」に魅了されていたころの無垢は、もう二度と取り戻すことはできない。だが、こういう文学には、“センス・オブ・ワンダー”とはちがった種類の“驚異”がある。(この書評を読む)

世界の文学〈31〉ドノソ/夜のみだらな鳥  / ホセ・ドノソ
世界の文学〈31〉ドノソ/夜のみだらな鳥
  • 著者:ホセ・ドノソ
  • 翻訳:鼓 直
  • 出版社:集英社
  • 装丁:単行本(454ページ)
  • 発売日:1976-08-11

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【チリ】
ロベルト・ボラーニョ『チリ夜想曲』(白水社)

評者:旦 敬介

不幸や抑圧がある場所でこそ生まれてくる文学の罪深さこそが問題にされていたことに呆然となる。(この書評を読む)

チリ夜想曲 / ロベルト・ボラーニョ
チリ夜想曲
  • 著者:ロベルト・ボラーニョ
  • 翻訳:野谷 文昭
  • 出版社:白水社
  • 装丁:単行本(170ページ)
  • 発売日:2017-09-26
  • ISBN-10:4560092699
  • ISBN-13:978-4560092699
内容紹介:
死の床で神父の脳裏に去来する青春の日々、文学の師との出会い、動乱の祖国チリ、軍政下の記憶……後期を代表する戦慄の中篇小説

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【チリ】
芳田 悠三『ガブリエラ・ミストラル―風は大地を渡る』(JICC出版局)

評者:野谷 文昭

ラテンアメリカで初めてノーベル文学賞を受けたチリのガブリエラ・ミストラルは、恋人の自殺という個人的体験を昇華させ、生涯独身を貫きながら、幼い者、虐げられた者への愛をうたうことにより唯一普遍性を獲得した。(この書評を読む)

ガブリエラ・ミストラル―風は大地を渡る / 芳田 悠三
ガブリエラ・ミストラル―風は大地を渡る
  • 著者:芳田 悠三
  • 翻訳:吉田 美意子
  • 出版社:JICC出版局
  • 装丁:単行本(279ページ)
  • 発売日:1989-06-01
  • ISBN-10:4880635642
  • ISBN-13:978-4880635644
内容紹介:
ノーベル文学賞詩人ミストラルの全軌跡を追う。ラテンアメリカの熱い大地の息吹きをのせて、あざやかな一陣の風が吹き抜けた。ガブリエラ・ミストラル。愛の激しい情念を歌い、女の自立と平和を追求したチリの女流詩人。謎多き「風の詩人」の生誕百年におくる清新な評伝文学。

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【アルゼンチン】
フリオ・コルタサル『すべての火は火』(水声社)

評者:牧 眞司

日常と非日常のあわいを描く、コルタサルの筆致は、さりげなく、そして精緻だ。技巧がきわだつようなことなないし、目眩ましという印象を読者に与えることもない。ともすれば読みおとされてしまいそうな、デリケートな描写を重ねて、世界のうつろいをすんなりと表現している。(この書評を読む)

すべての火は火 / フリオ・コルタサル
すべての火は火
  • 著者:フリオ・コルタサル
  • 翻訳:木村 栄一
  • 出版社:水声社
  • 装丁:単行本(245ページ)
  • 発売日:1993-06-01
  • ISBN-10:4891762861
  • ISBN-13:978-4891762865
内容紹介:
斬新な仕掛けと驚嘆すべき技巧に満ちた、脱出不可能の8つの迷宮的小説空間。

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【アルゼンチン】
ホルヘ・ルイス・ボルヘス『伝奇集』(岩波書店)

評者:柳原 孝敦

いくつかの雑誌に発表した短編を集めた『伝奇集』は、ボルヘスのボルヘスらしさが詰まった一冊。インテリたちが驚くような博覧強記の人だから、ボルヘスは多面的な作家だけれども、その多面性が十分に堪能できる。(この書評を読む)

伝奇集 / J.L. ボルヘス
伝奇集
  • 著者:J.L. ボルヘス
  • 翻訳:鼓 直
  • 出版社:岩波書店
  • 装丁:文庫(282ページ)
  • 発売日:1993-11-16
  • ISBN-10:4003279212
  • ISBN-13:978-4003279212
内容紹介:
夢と現実のあわいに浮び上がる「迷宮」としての世界を描いて現代文学の最先端に位置するボルヘス(一八九九―一九八六).われわれ人間の生とは,他者の夢見ている幻に過ぎないのではないかと疑う「円環の廃墟」,宇宙の隠喩である図書館の物語「バベルの図書館」など,東西古今の神話や哲学を題材として精緻に織りなされた魅惑の短篇集.

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