読書日記

夏休み企画(書評でGo on a Trip ! )日本:東日本編

  • 2020/08/23
世界各地を〈書評〉で巡る〈書評でGo on a Trip!〉企画、おまちかねの日本編は、東日本編と西日本編の2回に分けて紹介します!
まずは東日本編(北海道・東北/関東/中部)です。
※Special Thanks!:書評推薦者 くるくるさん、hiroさん、こまつさん

北海道・東北にGo!

【北海道】
川越 宗一『熱源』(文藝春秋)

評者:中島 京子

明治維新を起点とした近代日本の前半部分、大日本帝国時代の歴史を、樺太=サハリンに生きる人々の目を通して綴る、壮大な歴史小説。(この書評を読む)

熱源 / 川越 宗一
熱源
  • 著者:川越 宗一
  • 出版社:文藝春秋
  • 装丁:単行本(426ページ)
  • 発売日:2019-08-28
  • ISBN-10:4163910417
  • ISBN-13:978-4163910413
内容紹介:
樺太で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフは故郷を奪われたポーランド人や、若き日の金田一京助と出会い、自らの生きる意味を見出す。

ALL REVIEWS経由で書籍を購入いただきますと、書評家に書籍購入価格の0.7~5.6%が還元されます。


【北海道】
中川 裕『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』(集英社)

評者:平松 洋子

アイヌ固有の伝統文化、『ゴールデンカムイ』のオリジナルな物語、同時にふたつの世界へ誘い、きわめて風通しのいいおもしろさ。(この書評を読む)

アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」 / 中川 裕
アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」
  • 著者:中川 裕
  • 出版社:集英社
  • 装丁:新書(262ページ)
  • 発売日:2019-03-15
  • ISBN-10:4087210723
  • ISBN-13:978-4087210729
内容紹介:
大人気作品「ゴールデンカムイ」のアイヌ語監修者による、唯一の公式解説本が誕生! 野田サトル先生の描き下ろし漫画も収録!!2018年に手塚治虫文化賞で大賞を受賞し、アニメ化も果たした「ゴールデンカムイ」。同作をきっかけにアイヌ文化への興味を抱いたという方も少なくないはずだ。… もっと読む
大人気作品「ゴールデンカムイ」のアイヌ語監修者による、唯一の公式解説本が誕生!
野田サトル先生の描き下ろし漫画も収録!!

2018年に手塚治虫文化賞で大賞を受賞し、アニメ化も果たした「ゴールデンカムイ」。
同作をきっかけにアイヌ文化への興味を抱いたという方も少なくないはずだ。
本書はそんな人気作品のアイヌ語監修者が、漫画の名場面をふんだんに引用しながら解説を行った、アイヌ文化への最高の入門書である。
「アシリパたちの名前はどのように決まったのか」「話題の『オソマ』と『チタタプ』にまつわる裏話とは?」
「ヒンナの正確な意味と、本来の使い方」など、原作ファンならば漫画が100倍面白くなる知識満載!
もちろん、「ゴールデンカムイ」を知らない方にも楽しめるように書かれた新書となっている。
原作者・野田サトル先生によるオリジナル描き下ろし漫画も掲載!

【本書の主な内容】

・「カムイ」とはそもそも何なのか?
・世にも恐ろしい魔物たちの伝説
・家庭で作れるアイヌ料理
・アイヌは子どもの名前をどのように決めるのか
・『ドラゴンボール』そっくり!? アイヌの英雄物語「ユカラ」徹底解説
・超特急! アイヌ語入門
・「ゴールデンカムイ」 あの名シーンの背景
・アイヌ語監修の仕事と創作の裏話 ほか

【目次】

序章 アイヌ文化に人々を惹きつける「ゴールデンカムイ」の魅力
第一章 カムイとアイヌ
第二章 アイヌの先祖はどこから来たか?
第三章 言葉は力
コラム1 小樽から見た「ゴールデンカムイ」 (寄稿:石川直章・小樽市総合博物館館長)
第四章 物語は知恵と歴史の宝箱
第五章 信仰と伝説の世界
野田サトル先生描き下ろし オリジナル漫画
第六章 「ゴールデンカムイ」のグルメワールド
コラム2 黄金の民・アイヌ (寄稿:瀬川拓郎・札幌大学教授)
第七章 「ゴールデンカムイ」名シーンの背景
第八章 アシリパたちの言葉 アイヌ語とは
終章 アイヌ語監修というのは何をやっているのか?
「ゴールデンカムイ」をより楽しむためのブックガイド


【著者略歴】

中川裕(なかがわひろし)
1955年神奈川県生まれ。千葉大学文学部教授。東京大学大学院人文科学研究科言語学修士課程修了。
1995年、『アイヌ語千歳方言辞典』(草風館)を中心としたアイヌ語・アイヌ文化の研究により金田一京助博士記念賞を受賞。
野田サトル氏による漫画「ゴールデンカムイ」では連載開始時からアイヌ語監修を務める。
著書は『アイヌの物語世界』(平凡社ライブラリー)、『語り合うことばの力』(岩波書店)など多数。

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【青森県】
木村 友祐『幼な子の聖戦』(集英社)

評者:陣野 俊史

青森県の小さな村で村議をしている「おれ」が主人公。人妻との不倫の証拠を摑(つか)まれた主人公はそれをネタにゆすられる。立候補した友だちの選挙を妨害するよう強要される。そして――。(この書評を読む)

幼な子の聖戦 / 木村 友祐
幼な子の聖戦
  • 著者:木村 友祐
  • 出版社:集英社
  • 装丁:単行本(224ページ)
  • 発売日:2020-01-24
  • ISBN-10:4087717097
  • ISBN-13:978-4087717099
内容紹介:
第162回 芥川賞候補作「幼な子の聖戦」と、ビルの窓拭きを描いた話題作「天空の絵描きたち」を収録。憤怒と諦めのあいだに、かすかな希望を探る、著者の新境地!「幼な子の聖戦」ーー人妻との逢瀬を楽しみながら、親元で暮している「おれ」は青森県の小さな村で村議をしている。「おれ」は県議に人妻… もっと読む
第162回 芥川賞候補作「幼な子の聖戦」と、ビルの窓拭きを描いた話題作「天空の絵描きたち」を収録。憤怒と諦めのあいだに、かすかな希望を探る、著者の新境地!

「幼な子の聖戦」ーー人妻との逢瀬を楽しみながら、親元で暮している「おれ」は青森県の小さな村で村議をしている。「おれ」は県議に人妻の件で決定的な弱みを握られ、立候補した同級生への選挙妨害を強いられる。疲弊した村の現実と、地元を愛する同級生の熱い演説。小さな村の選挙戦は、思いもかけぬ方向へとーー。
「天空の絵描きたち」ーー安里小春(あさと・こはる)は、ビルの窓拭きを専門にする会社に転職したばかりだった。仕事を理由に彼氏と微妙な関係にあるが、小春は仲間同士で文字通り命を預けて仕事をする緊張感にのめり込んでいる。ある日、ビル内の盗難事件が原因でリーダーのクマさんこと権田が責任者を下ろされてしまう。クマさんにひそかに憧れていた小春は、思い切ってクマさんを焼き鳥に誘うが……。

【著者略歴】
木村友祐(きむら・ゆうすけ)
1970年、青森県八戸市生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。2009年『海猫ツリーハウス』で第33回すばる文学賞を受賞しデビュー。小説に『聖地Cs』『イサの氾濫』『野良ビトたちの燃え上がる肖像』『幸福な水夫』がある。

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【青森県】
里中 満智子・中島 京子『かたづの!』(集英社)

評者:本郷 和人

主人公は八戸南部家の姫、清心尼。江戸時代を通じ唯一の女性大名といわれる人物である(この書評を読む)

かたづの! / 里中 満智子
かたづの!
  • 著者:里中 満智子
  • 出版社:集英社
  • 装丁:単行本(296ページ)
  • 発売日:2019-03-05
  • ISBN-10:4087861112
  • ISBN-13:978-4087861112
内容紹介:
直木賞作家の歴史小説『かたづの!』を日本を代表する漫画家が丹念かつ流麗にコミック化!江戸時代、女性という立場で、清心尼はいかにして有象無象の敵を前に行き抜いたのか。「武器を持たない戦い」を信条とする女大名の一代記。慶長5年(1600年)、角を一本しか持たないカモシカが、八戸南部氏… もっと読む
直木賞作家の歴史小説『かたづの!』を
日本を代表する漫画家が丹念かつ流麗にコミック化!

江戸時代、女性という立場で、清心尼はいかにして
有象無象の敵を前に行き抜いたのか。
「武器を持たない戦い」を信条とする女大名の一代記。

慶長5年(1600年)、角を一本しか持たないカモシカ
が、八戸南部氏20代当主である直政の妻・祢々と出会う。
お互いに惹かれ、両者は友情を育む。やがてカモシカは
寿命で息を引き取ったものの意識は残り、祢々を手助け
する一本の角――南部の秘宝・片角(かたづの)となる。
平穏な生活を襲った、城主である夫と幼い嫡男の不審死。
その陰には、叔父である南部宗家・利直の策略が絡んでいた。
東北の地で女性ながら領主となった彼女は、数々の困難に
どう立ち向かったのか。戦をせずに家臣と領民を守り抜いた
江戸時代唯一の女大名「清心尼」の一代記。
八戸・遠野を舞台に描く、中島京子氏初の歴史ファンタジー
小説の世界観を、漫画で再現した最高傑作。


里中 満智子(さとなかまちこ)
1948年1月24日、大阪生まれ。
第1回講談社新人漫画賞を受賞し16歳でデビュー。
72年『あした輝く』『姫が行く!』 で講談社出版文化賞受賞。
82年『狩人の星座」で講談社漫画賞を受賞。
2006年日本漫画家協会文部科学大臣賞受賞。
10年文化庁長官表彰受賞。
13年古事記出版大賞太安万侶賞受賞。
14年外務大臣表彰受賞。
15年持統天皇を主人公にした『天上の虹』を32年かけて完結。
日本漫画家協会理事長、文化庁日本遺産審査委員会委員。

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【岩手県】
今野勉『宮沢賢治の真実 : 修羅を生きた詩人』(新潮社)

評者:石井 千湖

知っているつもりだった文豪と未知の世界で再会できる冒険の書だ。(この書評を読む)

宮沢賢治の真実 : 修羅を生きた詩人 / 今野勉
宮沢賢治の真実 : 修羅を生きた詩人
  • 著者:今野勉
  • 出版社:新潮社
  • 装丁:単行本(400ページ)
  • 発売日:2017-02-28
  • ISBN-10:4103506814
  • ISBN-13:978-4103506812
内容紹介:
「春と修羅」「永訣の朝」「銀河鉄道の夜」──名作の奥底に潜む実人生の慟哭。比類なき調査と謎解きで賢治像を一変させる圧巻の書。

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【岩手県】
若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』(河出書房新社)

評者:鴻巣 友季子

宮沢賢治の「永訣の朝」からタイトルを引いた『おらおらでひとりいぐも』は、七十四歳の女性を主人公にした、作者名づけて「玄冬小説」だ。もはや青春小説よりはるかに需要がありそうだし、ネーミングとセルフプロデュースの才に唸った。(この書評を読む)

おらおらでひとりいぐも 第158回芥川賞受賞 / 若竹千佐子
おらおらでひとりいぐも 第158回芥川賞受賞
  • 著者:若竹千佐子
  • 出版社:河出書房新社
  • 装丁:単行本(168ページ)
  • 発売日:2017-11-16
  • ISBN-10:4309026370
  • ISBN-13:978-4309026374
内容紹介:
74歳、ひとり暮らしの桃子さん――新しい「老いの境地」を描いた、第54回文藝賞受賞作。齊藤美奈子氏、保坂和志氏、町田康氏絶賛

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【宮城県】
伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』(新潮社)

評者:仲俣 暁生

ケネディ大統領とビートルズ。一九六〇年代という時代を象徴するふたつの巨大なポップイコンを、一九七〇年代生まれの作家が、もの怖じもせずに作中に織り込む。それは「エンタテインメント小説」の書き手であることをプライドとともに引き受け、その枠組みのなかで最大限のことをやってやる、という宣言だと私は受け止めた。(この書評を読む)

ゴールデンスランバー / 伊坂 幸太郎
ゴールデンスランバー
  • 著者:伊坂 幸太郎
  • 出版社:新潮社
  • 装丁:文庫(690ページ)
  • 発売日:2010-11-29
  • ISBN-10:410125026X
  • ISBN-13:978-4101250267
内容紹介:
衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。なぜだ?何が起こっているんだ?俺はやっていない-。首相暗殺の濡れ衣をきせられ、巨大な陰謀に包囲された青年・青柳雅春。暴力も辞さぬ追手集団からの、孤独な必死の逃走。行く手に見え隠れする謎の人物達。運命の鍵を握る古い記憶の断片とビートルズのメロディ。スリル炸裂超弩級エンタテインメント巨編。

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【秋田県】
石坂 洋次郎『青い山脈』(新潮社)

評者:高橋 源一郎

素晴らしい。いま、こんな文章が書けますか。(この書評を読む)

青い山脈 / 石坂 洋次郎
青い山脈
  • 著者:石坂 洋次郎
  • 出版社:新潮社
  • 装丁:文庫(308ページ)
  • 発売日:1952-11-01
  • ISBN-10:4101003041
  • ISBN-13:978-4101003047
内容紹介:
主題歌と共に色あせない青春小説の金字塔

戦後まもない1947年に新聞小説として連載され人気沸騰。その後、いちやく大ベストセラーとなった青春小説の代名詞ともいえる作品。
元々、高校教師であった筆者・石坂洋次郎が、東北地方の私立女子高校を舞台に、戦前の暗くじめじめした封建性を打破し、民主的な社会の実現を目指す人々の姿を爽やかに描きあげ、新風を巻き起こした。
幾度も映画化され、作品発表から70年余を経た現在でもまったく色あせない瑞々しい傑作である。

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【山形県】
一志 治夫『庄内パラディーゾ―アル・ケッチァーノと美味なる男たち』(文藝春秋)

評者:平松 洋子

はたして庄内は天国になりうるか。地方はあらたな息を吹き返すのか。もがきながら道を探る男たちの試みは、がけっぷちの日本に提示されたひとつの回答でもある。(この書評を読む)

庄内パラディーゾ―アル・ケッチァーノと美味なる男たち / 一志 治夫
庄内パラディーゾ―アル・ケッチァーノと美味なる男たち
  • 著者:一志 治夫
  • 出版社:文藝春秋
  • 装丁:単行本(191ページ)
  • ISBN-10:4163711104
  • ISBN-13:978-4163711102
内容紹介:
伝説と化したイタリアンの秘密は天才シェフの味覚だけではない。「地産地消」と「地方再生」を担う生産者たちの群像。

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【福島県】
奈倉 哲三,保谷 徹『戊辰戦争の新視点 世界・政治』(吉川弘文館)

評者:加藤陽子

旧幕側に立った会津・庄内両藩は、日本駐在北ドイツ連邦の外交官に、軍備・借款供与と引き替えに、蝦夷地99カ年租借の提案まで試みていた。(この書評を読む)

戊辰戦争の新視点 上: 世界・政治 / 奈倉 哲三,保谷 徹,箱石 大(編集)
戊辰戦争の新視点 上: 世界・政治
  • 著者:奈倉 哲三,保谷 徹,箱石 大(編集)
  • 出版社:吉川弘文館
  • 装丁:単行本(195ページ)
  • 発売日:2018-01-31
  • ISBN-10:4642083294
  • ISBN-13:978-4642083294
内容紹介:
条約諸国は内戦と権力の変遷をいかに注視し関わったか。国際的状況下の内戦の姿を照射。今までにない視点から新しい戦争像に迫る。

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関東にGo!

【茨城県】
貴志 祐介『新世界より』(講談社)

評者:大森 望

物語の舞台は、利根川の下流に位置する神栖66町(現在の茨城県神栖市付近)。語り手は、結界に閉ざされたこの町で生まれ育った39歳の渡辺早季。(この書評を読む)

新世界より  / 貴志 祐介
新世界より
  • 著者:貴志 祐介
  • 出版社:講談社
  • 装丁:文庫(488ページ)
  • 発売日:2011-01-14
  • ISBN-10:4062768534
  • ISBN-13:978-4062768535
内容紹介:
1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力」を得るに至った人類が手にした平和。念動力の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた…隠された先史文明の一端を知るまでは。

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【茨城県】
伊藤 純郎『特攻隊の〈故郷〉: 霞ヶ浦・筑波山・北浦・鹿島灘』(吉川弘文館)

前書き:伊藤 純郎

海軍最初の特攻隊員は、筑波山を仰ぎ、霞ヶ浦で航空機搭乗員としての基礎教育を受けた土浦海軍航空隊予科練出身の二〇歳にも満たない少年たちであったのだ。(この書評を読む)

特攻隊の〈故郷〉: 霞ヶ浦・筑波山・北浦・鹿島灘 / 伊藤 純郎
特攻隊の〈故郷〉: 霞ヶ浦・筑波山・北浦・鹿島灘
  • 著者:伊藤 純郎
  • 出版社:吉川弘文館
  • 装丁:単行本(224ページ)
  • 発売日:2019-06-18
  • ISBN-10:4642058850
  • ISBN-13:978-4642058858
内容紹介:
空への憧れから飛行兵の道を選んだ若者たちは、いかにして特攻隊員となったか。厳しい訓練と食事や外出などの生活から現風景を探る。

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【栃木県】
田村 紀雄・志村 章子『語りつぐ田中正造―先駆のエコロジスト』(社会評論社)

評者:森まゆみ

『語りつぐ田中正造ー先駆のエコロジスト』は田中正造研究会の人々が、やはり彼に真摯な関心をもつ人々を訪ね歩いた聞き書き。といってもインタビュー集にありがちな浅薄さは毛ほどもない。問題を共有し響きあうのに、こうした形式がまさに必然であったことを感じさせる。(この書評を読む)

語りつぐ田中正造―先駆のエコロジスト / 田村 紀雄 (編集), 志村 章子 (編集)
語りつぐ田中正造―先駆のエコロジスト
  • 著者:田村 紀雄 (編集), 志村 章子 (編集)
  • 出版社:社会評論社
  • 装丁:単行本(261ページ)
  • ISBN-10:4784504990
  • ISBN-13:978-4784504992
内容紹介:
田中正造に代表される近代日本最大の社会問題である足尾鉱毒問題。運動の過程では、農民は言論と表現を武器に闘った。その情報化プロセスと、思想によって運動に影響を与え、支え、結びついた知識人たちの役割を検証する。

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【群馬県】
いとうせいこう『我々の恋愛』(講談社)

評者:小野 正嗣

もちろん、世界の様々な場所で日々書かれている小説のすべてを読むことなど誰にもできない。しかし世界そのものを肌身で感じながら、国境なき同時代文学の新しさ、面白さ、多様さを受信しようと意識的に自分をたえず開こうとする書き手はそれでもいる。その筆頭がいとうせいこうだろう。(この書評を読む)

我々の恋愛 / いとう せいこう
我々の恋愛
  • 著者:いとう せいこう
  • 出版社:講談社
  • 装丁:単行本(490ページ)
  • 発売日:2016-03-10
  • ISBN-10:4062199890
  • ISBN-13:978-4062199896
内容紹介:
20世紀最高の恋愛は間違い電話から始まった!1995年日本から2001年アメリカへ、時代の転換点を映す奇妙な恋の物語

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【群馬県】
若狭 徹『東国から読み解く古墳時代』(吉川弘文館)

評者:坂誥 秀一

東国で火山灰に埋没した豪族館跡などが発掘され注目されている。古墳は見える遺跡として多くの人びとに関心があり、古墳ブームの感を呈している。そんな最中、東国の上毛野(かみつけの・現在の群馬県)の地で有力な古墳の主と同じ甲冑を着装した六世紀初め頃の人骨が榛名山の火山灰に埋もれた姿で発掘された。(この書評を読む)

東国から読み解く古墳時代 / 若狭 徹
東国から読み解く古墳時代
  • 著者:若狭 徹
  • 出版社:吉川弘文館
  • 装丁:単行本(229ページ)
  • 発売日:2015-01-20
  • ISBN-10:4642057943
  • ISBN-13:978-4642057943
内容紹介:
東国の中心だった上毛野地域を軸に、人々の暮らしを王権の動向と併せて描く。集落・耕地・手工業などの視点で社会システムに迫る。

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【埼玉県】
和田 竜『のぼうの城』(小学館)

評者:瀧井 朝世

埼玉出身の一人として、地元にこんなヒーローがいたのか、とうれしくなりました(笑い)。県内の各書店にお話ししたところ、刊行直後から大々的に展開していただくことができ、月間1位を獲得した書店も。(この書評を読む)

のぼうの城 上  / 和田 竜
のぼうの城 上
  • 著者:和田 竜
  • 出版社:小学館
  • 装丁:文庫(219ページ)
  • 発売日:2010-10-11
  • ISBN-10:4094085513
  • ISBN-13:978-4094085518
内容紹介:
戦国期、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じた。そのなかに支城、武州・忍城があった。周囲を湖で取り囲まれた「浮城」の異名を持つ難攻不落の城である。秀吉方約二万の大軍を指揮した石田三成の軍勢に対して、その数、僅か五百。城代・成田長親は、領民たちに木偶の坊から取った「のぼう様」などと呼ばれても泰然としている御仁。武・智・仁で統率する、従来の武将とはおよそ異なるが、なぜか領民の人心を掌握していた。従来の武将とは異なる新しい英傑像を提示した四十万部突破、本屋大賞二位の戦国エンターテインメント小説。

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【千葉県】
ウィリアム・ギブスン『ニューロマンサー』(早川書房)

評者:大森 望

千葉市(チバ・シティ)でやさぐれている。そんなケイスの前に現れた女が、やがて彼を危険な仕事へと導く……。(この書評を読む)

ニューロマンサー  / ウィリアム・ギブスン
ニューロマンサー
  • 著者:ウィリアム・ギブスン
  • 翻訳:黒丸 尚
  • 出版社:早川書房
  • 装丁:文庫(451ページ)
  • 発売日:1986-07-01
  • ISBN-10:415010672X
  • ISBN-13:978-4150106720
内容紹介:
ケイスは、コンピュータ・カウボーイ能力を奪われた飢えた狼。だが、その能力を再生させる代償に、ヤバイ仕事をやらないかという話が舞いこんできた。きな臭さをかぎとりながらも、仕事を引き受けたケイスは、テクノロジーとバイオレンスの支配する世界へと否応なく引きずりこまれてゆく。話題のサイバーパンクSF登場!

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【東京都】
中沢 新一『アースダイバー』(講談社)

評者:松原 隆一郎

縄文人は、入り江で貝の殻をまとめて捨てた。それが貝塚なのだが、さらに後に建てられた寺社や古代遺跡を書き込むとあら不思議、いずれも入り江の「岬」に位置しているのである。これはひょっとして、大発見なのではあるまいか。(この書評を読む)

アースダイバー / 中沢 新一
アースダイバー
  • 著者:中沢 新一
  • 出版社:講談社
  • 装丁:単行本(ソフトカバー)(266ページ)
  • 発売日:2005-06-01
  • ISBN-10:4062128519
  • ISBN-13:978-4062128513
内容紹介:
縄文地図を片手に、東京の風景が一変する散歩の革命へ。見たこともない、野生の東京が立ち上がる。誰も書かなかった東京創世記。

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【東京都】
高橋 大輔『漂流の島: 江戸時代の鳥島漂流民たちを追う』(草思社)

評者:平松 洋子

舞台は鳥島。伊豆諸島南端に位置する直径2.7キロほどの無人島で、アホウドリの生息地として知られる。この島にはもうひとつの顔、つまり一七世紀後半から幕末にかけてジョン万次郎ほか総計約百名におよぶ漂流民の歴史があった。(この書評を読む)

漂流の島: 江戸時代の鳥島漂流民たちを追う / 高橋 大輔
漂流の島: 江戸時代の鳥島漂流民たちを追う
  • 著者:高橋 大輔
  • 出版社:草思社
  • 装丁:単行本(350ページ)
  • 発売日:2016-05-19
  • ISBN-10:4794222025
  • ISBN-13:978-4794222022
内容紹介:
江戸時代、遭難して孤島に流された男たち。十数年を経て生還した彼らは、漂流生活をどう生き延びたか。探検家が7年がかりで追跡!

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【神奈川県】
甘糟 幸子『楽園後刻』(集英社)

評者:種村 季弘

舞台は鎌倉だが、いわゆる古都鎌倉ではない。上述の三人の女たちそれぞれの現実の生活の場、ということは、そこで生き、老い、死んでゆく場所としてのどこにでもあるどこかだ。(この書評を読む)

楽園後刻 / 甘糟 幸子
楽園後刻
  • 著者:甘糟 幸子
  • 出版社:集英社
  • 装丁:文庫(224ページ)
  • 発売日:2008-03-19
  • ISBN-10:4087462803
  • ISBN-13:978-4087462807
内容紹介:
信子と菊子、女盛りを過ぎようとする二人の対照的な女たち。そして、逸子。戦前の良き時代の記憶とともに生きる没落した老女の最期の日々が交錯する―。ニワトコ、海棠、山ツツジ…「いずれ死ぬことが、今生きているということだ」。古都鎌倉の四季の移ろい、ドイツからの古い手紙、骨董のトロイメルヘン人形…ミステリアスで甘美な匂いをまといながら描かれる、著者69歳の小説デビュー作。

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中部にGo!

【新潟県】
瀬戸内 寂聴『秘花』(新潮社)

評者:平野 啓一郎

世阿弥が晩年、聴力を失い、視力を失ってゆく様の静謐な描写には、彼を翻弄し続けたあらゆる移ろいゆくものからの涅槃的なゆるやかな遠ざかりが感じられ、印象深いが、その最期に口にする言葉には、読者を一気に『秘花』というタイトルへと直結させるような思いがけない手繰り寄せが仕掛けられている。(この書評を読む)

秘花 / 瀬戸内 寂聴
秘花
  • 著者:瀬戸内 寂聴
  • 出版社:新潮社
  • 装丁:文庫(263ページ)
  • 発売日:2009-12-24
  • ISBN-10:4101144419
  • ISBN-13:978-4101144412
内容紹介:
そこには花と幽玄が絡みあい解けあった濃密な夜の舞があった―。『風姿花伝』『花鏡』などの芸論や数々の能作品を著した能の大成者・世阿弥。彼が身に覚えのない咎により佐渡へ流されたのは、齢七十二の時だった。それから八十過ぎまでの歳月の中、どのように逆境を受け止め、迫り来る老いと向かい合い、そして謎の死を迎えたのか…。世阿弥、波瀾の生涯を描いた瀬戸内文学の金字塔。

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【富山県】
木下 晋『いのちを刻む 〔鉛筆画の鬼才、木下晋自伝〕』(藤原書店)

評者:堀江 敏幸

この本を読むと、木下晋の彫像のような鉛筆画は、どれも自分の背中に張り付いたものの正体を見極めるための営為なのではないかと思えてくる。(この書評を読む)

いのちを刻む 〔鉛筆画の鬼才、木下晋自伝〕 / 木下 晋,城島 徹
いのちを刻む 〔鉛筆画の鬼才、木下晋自伝〕
  • 著者:木下 晋,城島 徹
  • 編集:城島 徹
  • 出版社:藤原書店
  • 装丁:単行本(304ページ)
  • 発売日:2019-12-25
  • ISBN-10:4865782532
  • ISBN-13:978-4865782530
内容紹介:
魂を描きこむ国際的な鉛筆画家の、初の自伝!
ハンセン病元患者、瞽女、パーキンソン病を患う我が妻……
極限を超えた存在は、最も美しく、最も魂を打つ。彼らを描くモノクロームの鉛筆画の徹底したリアリズムから溢れ出す、人間という存在への拒絶と根源的な肯定。極貧と放浪の少年時代から現在を語り尽くす

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【石川県】
高樹 のぶ子『白磁海岸』(小学館)

解説:高樹 のぶ子

風土、と言う言葉は文字通り風と土。いずれも湿っているからこそ金沢は美しいのである。(この書評を読む)

白磁海岸 / 高樹 のぶ子
白磁海岸
  • 著者:高樹 のぶ子
  • 出版社:小学館
  • 装丁:単行本(267ページ)
  • 発売日:2017-11-28
  • ISBN-10:4093864837
  • ISBN-13:978-4093864831
内容紹介:
大学生だった息子の16年前の不可解な死の謎を追う母、息子の親友だった夫婦、不倫の恋に溺れる20歳の女性、そして、謎の朝鮮白磁を発見した若き大学講師と陶芸界の黒幕の老人。古都金沢を舞台に、大学生の謎の死と白磁の正体をめぐって驚くべき物語が展開する。恋愛小説とミステリが融合する、傑作エンタテインメント長篇。

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【福井県】
谷崎 由依『遠の眠りの』(集英社)

評者:中島 京子

福井の百貨店に実在したという少女歌劇団に舞台を移すと、物語は大胆に跳躍する。(この書評を読む)

遠の眠りの / 谷崎 由依
遠の眠りの
  • 著者:谷崎 由依
  • 出版社:集英社
  • 装丁:単行本(280ページ)
  • 発売日:2019-12-05
  • ISBN-10:4087716872
  • ISBN-13:978-4087716870
内容紹介:
貧しい農村に生まれ、女工として働く絵子。ある日、華やかな百貨店を初めて目にして──。少女の成長と、戦争に傾く時代を描く長編。

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【山梨県】
平川 南『地域に生きる人びと: 甲斐国と古代国家』(吉川弘文館)

評者:磯田 道史

日本古代史は「中央」からみた律令政府史になりがちで、「地方」の実態は見過ごされがちであった。ところが近年、古代遺跡の発掘調査が進み、木簡や漆がかかった紙の文字=漆紙文書が発見され、これらをもとに、古代社会の地方のありようがかなり詳細に解明されつつある。(この書評を読む)

地域に生きる人びと: 甲斐国と古代国家 / 平川 南
地域に生きる人びと: 甲斐国と古代国家
  • 著者:平川 南
  • 出版社:吉川弘文館
  • 装丁:単行本(235ページ)
  • 発売日:2019-04-22
  • ISBN-10:4642068422
  • ISBN-13:978-4642068420
内容紹介:
古代の国家と地域の社会はいかなる関係にあったのか。甲斐国を舞台に全国各地の事例も含め、地域から古代を考える新しい試み。

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【長野県】
丸島和洋『真田四代と信繁』(平凡社)

評者:磯田 道史

真田信繁は最晩年まで信繁で幸村を称した形跡は確認できないと断定する。幸村と書いた書状は花押(サイン)が違うから偽文書と判定してそう結論する。(この書評を読む)

真田四代と信繁  / 丸島和洋
真田四代と信繁
  • 著者:丸島和洋
  • 出版社:平凡社
  • 装丁:新書(306ページ)
  • 発売日:2015-11-16
  • ISBN-10:4582857930
  • ISBN-13:978-4582857931
内容紹介:
従属、調略、寝返り――すべては生き残るために。
2016年大河ドラマ『真田丸』の時代考証者がすべて描ききる!
波乱に満ちた真田氏100年のあゆみ。

信濃国小県郡真田郷を本拠とする真田氏は、武田、上杉、北条、織田、徳川など並みいる大大名らに囲まれつつも、
幾多の難局を乗り切り、ついには近世大名として家を守りとおした。
したたかに、実直に生きのびた武家100年の歩みは、お家生き残りの物語であった。
「表裏比興者」昌幸、「日本一の兵」信繁(幸村)をはじめ、16~17世紀、戦国期に活躍した真田氏歴代の歩み。

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【岐阜県】
古井由吉『半自叙伝』(河出書房新社)

評者:原 武史

7歳の古井由吉が、赤々と燃えさかる大垣の町を慄(ふる)えながら眺めている。この体験こそ、たとえ40代になろうが70代になろうが、幼年の自己との間を無限に往復するこの作家の人生を宿命づけたのではないか。(この書評を読む)

半自叙伝  / 古井由吉
半自叙伝
  • 著者:古井由吉
  • 出版社:河出書房新社
  • 装丁:文庫(215ページ)
  • 発売日:2017-02-07
  • ISBN-10:430941513X
  • ISBN-13:978-4309415130
内容紹介:
現代日本文学最高峰の作家は、時代になにを読み、自身の創作をどう深めてきたのか――老年と幼年、魂の往復から滲む深遠なる思索。

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【静岡県】
杢代 哲雄『評伝 田畑政治: オリンピックに生涯をささげた男』(国書刊行会)

前書き:杢代 哲雄

田畑さんは、静岡県浜名湖での水泳との結びつきからオリンピックの舞台に乗り出し、まさにオリンピックに生涯をかけた。(この書評を読む)

評伝 田畑政治: オリンピックに生涯をささげた男 / 杢代哲雄
評伝 田畑政治: オリンピックに生涯をささげた男
  • 著者:杢代哲雄
  • 出版社:国書刊行会
  • 装丁:単行本(292ページ)
  • 発売日:2018-06-27
  • ISBN-10:4336062676
  • ISBN-13:978-4336062673
内容紹介:
2019年大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』の主人公・田畑政治の、オリンピックに生涯をささげた熱い生きざまを描く。

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【愛知県】
村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(文藝春秋)

評者:栗原裕一郎

したがって問題はこう書き換えることができるだろう。世代を違えた相似形の主題が二重写しでリフレインされているのは何故か、何を描こうとしているのかと。(この書評を読む)

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年  / 村上 春樹
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
  • 著者:村上 春樹
  • 出版社:文藝春秋
  • 装丁:ペーパーバック(421ページ)
  • 発売日:2015-12-04
  • ISBN-10:4167905035
  • ISBN-13:978-4167905033
内容紹介:
多崎つくるは鉄道の駅をつくっている。名古屋での高校時代、四人の男女の親友と完璧な調和を成す関係を結んでいたが、大学時代のある日突然、四人から絶縁を申し渡された。理由も告げられずに。死の淵を一時さ迷い、漂うように生きてきたつくるは、新しい年上の恋人・沙羅に促され、あの時何が起きたのか探り始めるのだった。

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【愛知県】
久住 祐一郎『三河吉田藩・お国入り道中記』(集英社)

評者:磯田 道史

本書は、1841年に、三河吉田(愛知・豊橋)藩が行った一回の参勤交代の細部を検証したもの。松平信宝という若殿様が、藩主の代わりに初めてお国入りすることになったが、几帳面な武士がいて、これでもかというほど緻密な記録を残しており、この研究が可能になった。(この書評を読む)

三河吉田藩・お国入り道中記 / 久住 祐一郎
三河吉田藩・お国入り道中記
  • 著者:久住 祐一郎
  • 出版社:集英社インターナショナル
  • 装丁:新書(240ページ)
  • 発売日:2019-04-05
  • ISBN-10:4797680369
  • ISBN-13:978-4797680362
内容紹介:
三河吉田藩の目付役が書き残した詳細な記録から「参勤交代のリアル」を再現! 天保12年(1841)、病気の藩主に変わって江戸から国元の三河吉田(豊橋)への参勤交代を命じられた若殿・松平信宝(のぶとみ)。若殿にとっては初めてのお国入りである。 この参勤交代の準備を仰せつかったのが目付役の大嶋左… もっと読む
三河吉田藩の目付役が書き残した詳細な記録から「参勤交代のリアル」を再現!

天保12年(1841)、病気の藩主に変わって江戸から国元の三河吉田(豊橋)への参勤交代を命じられた若殿・松平信宝(のぶとみ)。若殿にとっては初めてのお国入りである。
この参勤交代の準備を仰せつかったのが目付役の大嶋左源太。
しかし、決まらない日程、馬に乗れない老家臣、ダブルブッキング、初のお国入りの理想と財政難という現実……次々と問題が持ち上がる。左源太は、若殿を無事に出発させることができるのか?

磯田道史氏推薦!
「三河吉田藩の若殿様が参勤交代をした時の詳細な記録が発見された。この古文書をもとに参勤交代の驚くべき実情が明らかにされる」

――(本書「はじめに」より)
江戸時代に何万回と繰り返された参勤交代のうちのたった一回に焦点をあて、残された古文書を読み解いていくことでその実態を紹介しようという、きわめてミクロな視点の本である。
しかし、ミクロな視点だからこそ見えてくるもの、知ることができるものも多い。電話やインターネットのような通信手段のない江戸時代で、何百人もの宿泊場所をどうやって予約していたのか。
道中で発生した様々なアクシデントにはどのように対処していたのか。全国各地で日常的に繰り広げられていたが、現代の私たちにとっては知らないことだらけの参勤交代の実態が浮かび上がってくる。

――(目次より抜粋)
第1章 若殿と左源太
大嶋左源太豊陳/〝若殿〞松平信宝/山椒は小粒でも辛い/松平伊豆守家と「島原」
第2章 参勤交代アレンジメント
殿様は〝タンキ〞/若殿のお国入り/「御意」を示す殿様と行列人数/左源太登場/先例と現実の間で/道中法度を叩き込め/宿のご予約はお早めに/吉田藩にもあった『超高速!参勤交代』
第3章 〝サンキュー〞におまかせ
派遣で成り立つ大名行列/〝サンキュー〞とは何者か/島原御陣200年記念式典/専属契約の秘訣/山々安全、川々大水
第4章 必読!参勤交代マニュアル
荷物は馬に積んで逃げよ!/川札の値下げ交渉/宿割役人VS旅籠屋/宿割役人はつらいよ/旅費節約のしわ寄せは御供に/紛失物は金で解決?/お供のアクシデント/殿様の一大事
第5章 若殿様のお国入り道中
第6章 その後の三河吉田藩と大嶋家

■著者略歴
久住祐一郎(くすみ・ゆういちろう)豊橋市美術博物館学芸員。1984年、新潟県生まれ。岡山大学教育学部卒業。同大学院社会文化科学研究科博士前期課程修了。豊橋市二川宿本陣資料館学芸員を経て現職。
交通史学会常任委員。主要論文に「東海道二川宿における商家の経営と地域金融」(『三河―交流からみる地域形成とその変容―』雄山閣)、「大河内松平氏時代の吉

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【三重県】
梶 よう子『お伊勢ものがたり 親子三代道中記』(集英社)

評者:杉江 松恋

『お伊勢ものがたり』の主人公は武家の奥方である香矢(かや)。彼女が母・まつと奔放な娘の雪乃に振り回されながら江戸から伊勢までを旅する物語だ。伊勢を目指す人々の群像劇にもなっているところが面白い。(この書評を読む)

お伊勢ものがたり 親子三代道中記 / 梶 よう子
お伊勢ものがたり 親子三代道中記
  • 著者:梶 よう子
  • 出版社:集英社
  • 装丁:文庫(331ページ)
  • 発売日:2016-06-23
  • ISBN-10:4087454576
  • ISBN-13:978-4087454574
内容紹介:
わけありの武家の女三人と頼りない案内人(御師)の、江戸から伊勢への珍道中。道中でのいくつもの出会いが祖母の、母の、孫の人生を変えていく。心がほっとあたたまる長編時代小説。(解説/杉江松恋)


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