書評

『大時計』(早川書房)

  • 2017/11/04
大時計 / ケネス フィアリング
大時計
  • 著者:ケネス フィアリング
  • 出版社:早川書房
  • 装丁:文庫(252ページ)
  • ISBN-10:4150768013
  • ISBN-13:978-4150768010
内容紹介:
雑誌編集長ジョージは、彼の会社の社長ジャノスの愛人ポーリンと深い仲になっていた。ある夜、彼女をアパートへ送ったジョージは、そこでジャノスの姿を見かけた。翌朝、ポーリンの死体が発見… もっと読む
雑誌編集長ジョージは、彼の会社の社長ジャノスの愛人ポーリンと深い仲になっていた。ある夜、彼女をアパートへ送ったジョージは、そこでジャノスの姿を見かけた。翌朝、ポーリンの死体が発見される。犯人はジャノスにまちがいなかった。ところが、何者かに目撃された事に気づいたジャノスが部下を動員し、ひそかに目撃者探しを開始したのだ。彼がその指揮者に指名したのは、こともあろうにジョージだった!調査の方向をそらそうという努力もむなしく、彼はしだいに追いつめられる…息づまる筆致と意表をつく構成で描く傑作サスペンス!
大出版社の社長の愛人に、その部下の雑誌編集長が手を出すが、社長はそれを知らない。ある日、二人は愛人のアパートの前ですれ違う。編集長は気がつくが、社長は相手が誰だかわからない。その直後、社長は愛人と諍いを起こし、彼女を殺す。社長は編集局長に相談する。編集局長は事件を闇に葬ることにし、社長のアリバイを偽造、彼がアパートの入口ですれ違った正体不明の男を捜し出し、抹殺してしまおうと計画、編集長を捜索の責任者に任命する。つまり、自分自身を捜さねばならなくなった男のサスペンス・スリラーであり、ユニークきわまりない着想である。アナも目立つが、この着想をともかく読ませる手腕に拍手を贈ろう。

「この作はアイリッシュの「幻の女」を思い出させる」江戸川乱歩

【この書評が収録されている書籍】
ミステリ絶対名作201  /
ミステリ絶対名作201
  • 出版社:新書館
  • 装丁:単行本(ソフトカバー)(277ページ)
  • 発売日:1995-12-08
  • ISBN-10:4403250106
  • ISBN-13:978-4403250101

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大時計 / ケネス フィアリング
大時計
  • 著者:ケネス フィアリング
  • 出版社:早川書房
  • 装丁:文庫(252ページ)
  • ISBN-10:4150768013
  • ISBN-13:978-4150768010
内容紹介:
雑誌編集長ジョージは、彼の会社の社長ジャノスの愛人ポーリンと深い仲になっていた。ある夜、彼女をアパートへ送ったジョージは、そこでジャノスの姿を見かけた。翌朝、ポーリンの死体が発見… もっと読む
雑誌編集長ジョージは、彼の会社の社長ジャノスの愛人ポーリンと深い仲になっていた。ある夜、彼女をアパートへ送ったジョージは、そこでジャノスの姿を見かけた。翌朝、ポーリンの死体が発見される。犯人はジャノスにまちがいなかった。ところが、何者かに目撃された事に気づいたジャノスが部下を動員し、ひそかに目撃者探しを開始したのだ。彼がその指揮者に指名したのは、こともあろうにジョージだった!調査の方向をそらそうという努力もむなしく、彼はしだいに追いつめられる…息づまる筆致と意表をつく構成で描く傑作サスペンス!

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