書評

『皇族―天皇家の近現代史』(中央公論新社)

  • 2018/05/15
皇族―天皇家の近現代史 / 小田部 雄次
皇族―天皇家の近現代史
  • 著者:小田部 雄次
  • 出版社:中央公論新社
  • 装丁:新書(458ページ)
  • ISBN-10:4121020111
  • ISBN-13:978-4121020116
内容紹介:
古代より「天皇の血族」として存在した皇族。明治維新後、最も近親で天皇を支える階級として、軍人の義務と多くの特典を獲得し成立した。だが、自らの権威・特権を背景に、長老の皇族軍人や直… もっと読む
古代より「天皇の血族」として存在した皇族。明治維新後、最も近親で天皇を支える階級として、軍人の義務と多くの特典を獲得し成立した。だが、自らの権威・特権を背景に、長老の皇族軍人や直宮は、天皇を脅かす存在でもあった。本書は、古代から現代の皇族を概観し、近代以降存在した十五宮家、皇族軍人たちの動向、新たな位置づけを求めた戦後の「皇室」を中心に、皇族の全貌を明らかにする。巻末に詳細な「近代皇族一覧」付。

【名著 味読・再読】密度が濃い皇族の研究書

激動期にあった明治政府は、政治的・社会的な安定と統合のための求心力を皇族に求めた。皇族は、そもそも近代的論理を超越した存在である。だからこそ、近代的制度に組み込まれなければならなかった。

本書は、壮大な矛盾・超克の物語を淡々と綴る。明治維新以後も、漸進的な制度変更を絶え間なく繰り返すことによって、天皇と皇族は社会との折り合いをつけてきた。その過程では、天皇自身はもちろん、多くの人々の努力と試行錯誤があった。

歴史を知らなければ未来を語ることはできない。2019年4月に今上天皇は退位し、翌5月には元号が変わることが決まった。天皇の交代が近づくいま、皇室の在り方について考える人にとって必読の書である。
皇族―天皇家の近現代史 / 小田部 雄次
皇族―天皇家の近現代史
  • 著者:小田部 雄次
  • 出版社:中央公論新社
  • 装丁:新書(458ページ)
  • ISBN-10:4121020111
  • ISBN-13:978-4121020116
内容紹介:
古代より「天皇の血族」として存在した皇族。明治維新後、最も近親で天皇を支える階級として、軍人の義務と多くの特典を獲得し成立した。だが、自らの権威・特権を背景に、長老の皇族軍人や直… もっと読む
古代より「天皇の血族」として存在した皇族。明治維新後、最も近親で天皇を支える階級として、軍人の義務と多くの特典を獲得し成立した。だが、自らの権威・特権を背景に、長老の皇族軍人や直宮は、天皇を脅かす存在でもあった。本書は、古代から現代の皇族を概観し、近代以降存在した十五宮家、皇族軍人たちの動向、新たな位置づけを求めた戦後の「皇室」を中心に、皇族の全貌を明らかにする。巻末に詳細な「近代皇族一覧」付。

ALL REVIEWS経由で書籍を購入いただきますと、書評家に書籍購入価格の0.7~5.6%が還元されます。

初出メディア

週刊ダイヤモンド

週刊ダイヤモンド 2018年2月17日

  • 週に1度お届けする書評ダイジェスト!
  • 「新しい書評のあり方」を探すALL REVIEWSのファンクラブ
関連記事
楠木 建の書評/解説/選評
ページトップへ