書評

『蓮花―鈴木薫写真集』(ラトルズ)

  • 2020/08/09
蓮花―鈴木薫写真集 / 鈴木 薫
蓮花―鈴木薫写真集
  • 著者:鈴木 薫
  • 出版社:ラトルズ
  • 装丁:単行本(78ページ)
  • 発売日:2005-06-01
  • ISBN-10:4899771126
  • ISBN-13:978-4899771128
内容紹介:
ライフワークとして20年近く、蓮を撮りつづけてきた女性カメラマン・鈴木薫の初の写真集。本書には、そんな彼女が夏ごとに四×五カメラを担ぎ、蓮と対峙した成果の中から、優れた写真を厳選して収録。
凛々しくすっくりと立つひと茎の蓮花、可憐な蕾の数々。花開き、やがて枯れて行く姿、艶めく花芯や、蓮葉に揺れる雫などなど、いずれも息をのむ美しさ。蓮のファンならずとも、その美しさに魅了され、圧倒され、きっとこころ癒されます。
湯上りの天女のような……というのは、蓮の花の匂いを私が形容したのである。

天女を見たことはないし、ましてその湯上りのところを嗅いだこともないけれども、蓮好きの私はこのたとえをひどく気に入っている。

毎年、夏の盛りに蓮の香りを聞きにいく。蓮の花というのは、何度見ても、何処をとっても飽きない美しさである。つぼみも花も、花托も実も、葉も露もすべてが美しい。

そして、その匂いは、深遠に不思議に、上品に色っぽい。つまり、湯上りの天女のようなのだった。

鈴木薫さんの撮られた蓮の写真は、この陶然とする蓮の匂いを写している。

匂うということばは、もともと美しい色を指したものというけれども、いかにも蓮に相応しい。匂いたつその美しさに、作者が素直に感動してシャッターを切ったのがまっすぐに伝わってきた。

そう! このように蓮は美しいのだ。と私は思って何度も何度も、繰り返して聞いた頁(ページ)に見入ってしまう。

こんなに綺麗な花に出会う才能。これほどまでにその花を再現できる技と情熱。一度でも蓮の花の写真を撮ってみたことのある人には、この写真集のただならぬことは明らかだ。極上の写真集である。
蓮花―鈴木薫写真集 / 鈴木 薫
蓮花―鈴木薫写真集
  • 著者:鈴木 薫
  • 出版社:ラトルズ
  • 装丁:単行本(78ページ)
  • 発売日:2005-06-01
  • ISBN-10:4899771126
  • ISBN-13:978-4899771128
内容紹介:
ライフワークとして20年近く、蓮を撮りつづけてきた女性カメラマン・鈴木薫の初の写真集。本書には、そんな彼女が夏ごとに四×五カメラを担ぎ、蓮と対峙した成果の中から、優れた写真を厳選して収録。
凛々しくすっくりと立つひと茎の蓮花、可憐な蕾の数々。花開き、やがて枯れて行く姿、艶めく花芯や、蓮葉に揺れる雫などなど、いずれも息をのむ美しさ。蓮のファンならずとも、その美しさに魅了され、圧倒され、きっとこころ癒されます。

ALL REVIEWS経由で書籍を購入いただきますと、書評家に書籍購入価格の0.7~5.6%が還元されます。

  • 週に1度お届けする書評ダイジェスト!
  • 「新しい書評のあり方」を探すALL REVIEWSのファンクラブ

初出メディア

朝日新聞

朝日新聞 2005年08月07日

朝日新聞デジタルは朝日新聞のニュースサイトです。政治、経済、社会、国際、スポーツ、カルチャー、サイエンスなどの速報ニュースに加え、教育、医療、環境、ファッション、車などの話題や写真も。2012年にアサヒ・コムからブランド名を変更しました。

関連記事
南 伸坊の書評/解説/選評
ページトップへ