書評

『新型コロナワクチンの光と影 誰も報じなかった事実の記録』(方丈社)

  • 2024/01/30
新型コロナワクチンの光と影 誰も報じなかった事実の記録 / 大石 邦彦
新型コロナワクチンの光と影 誰も報じなかった事実の記録
  • 著者:大石 邦彦
  • 出版社:方丈社
  • 装丁:単行本(256ページ)
  • 発売日:2023-02-21
  • ISBN-10:4910818030
  • ISBN-13:978-4910818030
内容紹介:
「出どころのはっきりしているデータと、私の取材を交えて真摯にお伝えする大石解説です」で始まる、名古屋CBCの「チャント!」内の大石解説コーナーは、「新型コロナに対するワクチン接種を… もっと読む
「出どころのはっきりしているデータと、私の取材を交えて真摯にお伝えする大石解説です」
で始まる、名古屋CBCの「チャント!」内の大石解説コーナーは、「新型コロナに対するワクチン接種を起因とした死亡事例、重篤な後遺症事例」から唯一逃げずに向き合い、日本の地上波テレビ局で、正確な事実を最初に報道した番組として長く記録されるだろう。

コロナ禍の3年、社会もニュースも、すべて新型コロナウイルス問題に翻弄され続けてきた。豪華客船・ダイヤモンド・プリンセス号に始まり、衝撃的だった志村けんさんの死。
「ステイホーム」の号令。学校の長期休校。企業は出社禁止でリモートワーク。
友人はおろか、家族とも会えない日々の日常化。帰郷が許されず、親の死に目にも会えない残酷。
東京オリンピックの延期と、1年後の無観客による実施。感染拡大のたびに繰り返し政府から出される緊急事態宣言。非論理的な飲食店の夜間営業禁止。さらに、国家の年度予算に匹敵する規模の、あまりにも巨額なコロナ対策の使途不明金。
そして、ワクチン接種による突然の死や重篤な後遺症の発生という、抗いがたい事実。

欧米では、続々と「コロナによる制約」は終わりを告げるなか、日本では今なお「マスク」「消毒」「マスク」「消毒」が潔癖神経症的に過剰に推奨され、子どもたちは、マスクを外した級友の素顔さえ知らぬまま卒業していく。

こうした状況の中、SNS上でのみ盛んに語られていた「ワクチン接種後の急死や後遺症」について、大石解説は勇気をもって取材・報道を続けた。そのスタンスは「反ワクチン」でも「ワクチン推進」でもない。事実を事実として語らしめる姿勢だ。取材対象は、後遺症に悩む患者や、突然家族の命を奪われて心に深い傷を負った人々など多岐にわたる。真実の記録だ。

番組のアーカイブ動画および解説動画は、その後YouTubeにアップされるや、全国で「ワクチン後遺症」に悩む人々に注目され、視聴回数は延べで4100万回を超えるなど、驚異的だ。
コメント欄は、報道の勇気と感謝を伝える声が満載だ。
「病院に行っても(家族にすら理解してもらえず)悩んでいたのは自分だけではなかったということを知り救われました」「全国でどれほど多くの人が救われているかわかりません」

勇気ある取材の記録であるとともに、放送に乗せられなかった取材の裏舞台を含めた時代の真実がここに残されている。
取材時の映像からの画像を口絵に配し、詳細な年表なども含む構成。

今や、コロナ禍よりワクチン禍と直面している日本人に、新たな視点を提供し、現実にワクチン後遺症に悩み、ワクチン接種によって大切な家族の命を奪われた方々への具体的な補償や救済への足掛かりとなるべき一書。

そして、一日も早く「日常を取り戻そう!」

目次

■カラー口絵(8P)

ま え が き

序 もう一つの闘いの始まり
ウイルスではない、もう一つの敵とは?

1章 コロナ禍の3年を振り返る
・コロナ流行の流れ──第1波からの変遷
・「ワクチンの光」しか、目に見えていなかった時期
・「有名人の相次ぐコロナ死」が、日本中を恐怖で凍り付かせた
・「直接の死因は、もうコロナではない」と医師たちが語る衝撃
・コロナ禍の英雄たちに感謝を──奮闘する医師・医療従事者たち

2章 ワクチン狂騒曲
・切り札としてワクチン接種に賭けた日本
・ワクチン接種狂騒曲
・そして、3回目接種が始まった

3章 〝ワクチン後遺症〟で苦しむ人たちとの出会い
・「ワクチン接種で寝たきりに」──なぜ、国は後遺症と認めないのか?
・小学6年生の夢は奪われた
・10代の女子大生が7分間の心停止

4章 ワクチン接種で一変した人生──重い後遺症に苦しむ人々
・「自分の足がなくなっている?」──下半身不随になったエンジニア男性
・ワクチン接種で難病再発にも負けずに立ち上がった看護師
・苦しみ抜いたうつ症状から救ってくれたのは「ネット上の仲間」だった

5章 ワクチンと死の真相──国が因果関係を認めない理由
・「因果関係不明」を問い詰めないのは、誰の責任か?
・バリバリ働いていた現役農家が、接種3日後に死亡
・13歳、野球少年の死
・パパの死を無駄にしないために

6章 ワクチン行政は変えられるのか
・尾張名古屋からの改革の始まり
・10代、20代は特にリスクの高い心筋炎の実態
・厚労省によるデータ捏造問題──崩れた信頼

7章 事実を語る勇気
・事実を実名で語ることに、勇気が必要な時代
・遺族会(繋ぐ会)結成
・ワクチンの光と影 影を照らす存在に
・「あなたは、けっして独りではありません」

「因果関係不明」求められる後遺症の検証

最初にことわっておく。本書の見解と私の見解はかなり違う箇所もある。また著者のCBCテレビアナウンサー大石邦彦さんと私は大学のクラスメートであった。私は東京の大学に行った。そこに妙に声のよい男がいて、それが大石君だった。それから三十年経つが、その間、私は一度しか大石君には会っていない。

そんな時、コロナ禍が起きた。そして、驚いた。あの温厚でサービス精神が旺盛だった大石君がインターネット上の映像で真剣な顔で解説し、ワクチン問題を鋭い舌鋒で論じていた。ネットで、というのには理由がある。コロナ・ワクチンの問題はセンシティブで東京のテレビ局は及び腰であった。ワクチン問題は世界的な大手製薬会社が相手になるから、広告料が気になるマスメディアは扱いにくい。大石君たち地方局が取材に奔走している姿がみてとれた。

本書では「8割おじさん」こと西浦博北大教授(当時)の接触制限の提言が「ウイルスへの恐怖を助長させた」とまで記す。当時はウイルスの性質が十分にわかっていなかった。間質性肺炎につながる株もあり、ワクチン接種や感染制御が難しかったインドでは結果的に超過死亡が500万人近くになった。対策を怠れば「日本の死者は42万人になる」とした試算を後になって批判できるだろうか、と私は思うが「検証」は必要である。

本書のテーマは「検証」の必要性だ。新型コロナでは検証が必要な事柄が山積している。ワクチン後遺症はその最たるものである。この点で著者と私の考えは同じである。新技術のワクチンをあれだけの人口に打ったのである。何も起きていないと考えるべきではない。後遺症を訴える患者の声を無視してはならない。反ワクチンとも違う。高齢化の進んだ日本で接触制限もワクチンも全くなければ、超過死亡がさらに増える。だからこそ無視はだめだ。

本書のタイトルのように、ワクチンには光と影がある。影の部分は、報道の光を当てねば、みえてこない。後遺症問題は難しい。接種をすすめたのも厚生労働省、後遺症を所管するのも厚労省という構図がある。著者は取材ノートをもとに本書を書いている。ワクチン関連死の疑いのある人の遺族、後遺症を訴える人々の会、直接取材を通じて、様々な様相が浮かび上がっている。ワクチン死は「因果関係不明」で、その先が問い詰められない。監察医の言葉を借りて著者はいう。「毒物は体に証拠を残すが、ワクチンは体に証拠を残さない」。「ほぼ全て因果関係不明」で片付けられている。

「遺体を死亡直後に診た医師が『ワクチンとの関連あり』と評価しても、厚労省で『評価不可』に覆るのはなぜか?」と、著者は厚労省の担当者に質問している。返ってきた答えは、「医師の判断には主観が入る…もう一度、第三者の冷静な目で判断する」であったという。ワクチンにはリスクがある。それでも多数が打たねばならぬ局面はこの後も必ずやってくる。国が自己責任と因果関係不明で押し通せば、国民はワクチンも国も信用しなくなるだろう。報道ががんばった名古屋市では全国に先駆け、地元医師会主導でワクチン副反応外来が設けられた。報道にも厚生行政にも、人を大切にする発想が要る。ワクチンの「影」から目をそらしてはいけない。
新型コロナワクチンの光と影 誰も報じなかった事実の記録 / 大石 邦彦
新型コロナワクチンの光と影 誰も報じなかった事実の記録
  • 著者:大石 邦彦
  • 出版社:方丈社
  • 装丁:単行本(256ページ)
  • 発売日:2023-02-21
  • ISBN-10:4910818030
  • ISBN-13:978-4910818030
内容紹介:
「出どころのはっきりしているデータと、私の取材を交えて真摯にお伝えする大石解説です」で始まる、名古屋CBCの「チャント!」内の大石解説コーナーは、「新型コロナに対するワクチン接種を… もっと読む
「出どころのはっきりしているデータと、私の取材を交えて真摯にお伝えする大石解説です」
で始まる、名古屋CBCの「チャント!」内の大石解説コーナーは、「新型コロナに対するワクチン接種を起因とした死亡事例、重篤な後遺症事例」から唯一逃げずに向き合い、日本の地上波テレビ局で、正確な事実を最初に報道した番組として長く記録されるだろう。

コロナ禍の3年、社会もニュースも、すべて新型コロナウイルス問題に翻弄され続けてきた。豪華客船・ダイヤモンド・プリンセス号に始まり、衝撃的だった志村けんさんの死。
「ステイホーム」の号令。学校の長期休校。企業は出社禁止でリモートワーク。
友人はおろか、家族とも会えない日々の日常化。帰郷が許されず、親の死に目にも会えない残酷。
東京オリンピックの延期と、1年後の無観客による実施。感染拡大のたびに繰り返し政府から出される緊急事態宣言。非論理的な飲食店の夜間営業禁止。さらに、国家の年度予算に匹敵する規模の、あまりにも巨額なコロナ対策の使途不明金。
そして、ワクチン接種による突然の死や重篤な後遺症の発生という、抗いがたい事実。

欧米では、続々と「コロナによる制約」は終わりを告げるなか、日本では今なお「マスク」「消毒」「マスク」「消毒」が潔癖神経症的に過剰に推奨され、子どもたちは、マスクを外した級友の素顔さえ知らぬまま卒業していく。

こうした状況の中、SNS上でのみ盛んに語られていた「ワクチン接種後の急死や後遺症」について、大石解説は勇気をもって取材・報道を続けた。そのスタンスは「反ワクチン」でも「ワクチン推進」でもない。事実を事実として語らしめる姿勢だ。取材対象は、後遺症に悩む患者や、突然家族の命を奪われて心に深い傷を負った人々など多岐にわたる。真実の記録だ。

番組のアーカイブ動画および解説動画は、その後YouTubeにアップされるや、全国で「ワクチン後遺症」に悩む人々に注目され、視聴回数は延べで4100万回を超えるなど、驚異的だ。
コメント欄は、報道の勇気と感謝を伝える声が満載だ。
「病院に行っても(家族にすら理解してもらえず)悩んでいたのは自分だけではなかったということを知り救われました」「全国でどれほど多くの人が救われているかわかりません」

勇気ある取材の記録であるとともに、放送に乗せられなかった取材の裏舞台を含めた時代の真実がここに残されている。
取材時の映像からの画像を口絵に配し、詳細な年表なども含む構成。

今や、コロナ禍よりワクチン禍と直面している日本人に、新たな視点を提供し、現実にワクチン後遺症に悩み、ワクチン接種によって大切な家族の命を奪われた方々への具体的な補償や救済への足掛かりとなるべき一書。

そして、一日も早く「日常を取り戻そう!」

目次

■カラー口絵(8P)

ま え が き

序 もう一つの闘いの始まり
ウイルスではない、もう一つの敵とは?

1章 コロナ禍の3年を振り返る
・コロナ流行の流れ──第1波からの変遷
・「ワクチンの光」しか、目に見えていなかった時期
・「有名人の相次ぐコロナ死」が、日本中を恐怖で凍り付かせた
・「直接の死因は、もうコロナではない」と医師たちが語る衝撃
・コロナ禍の英雄たちに感謝を──奮闘する医師・医療従事者たち

2章 ワクチン狂騒曲
・切り札としてワクチン接種に賭けた日本
・ワクチン接種狂騒曲
・そして、3回目接種が始まった

3章 〝ワクチン後遺症〟で苦しむ人たちとの出会い
・「ワクチン接種で寝たきりに」──なぜ、国は後遺症と認めないのか?
・小学6年生の夢は奪われた
・10代の女子大生が7分間の心停止

4章 ワクチン接種で一変した人生──重い後遺症に苦しむ人々
・「自分の足がなくなっている?」──下半身不随になったエンジニア男性
・ワクチン接種で難病再発にも負けずに立ち上がった看護師
・苦しみ抜いたうつ症状から救ってくれたのは「ネット上の仲間」だった

5章 ワクチンと死の真相──国が因果関係を認めない理由
・「因果関係不明」を問い詰めないのは、誰の責任か?
・バリバリ働いていた現役農家が、接種3日後に死亡
・13歳、野球少年の死
・パパの死を無駄にしないために

6章 ワクチン行政は変えられるのか
・尾張名古屋からの改革の始まり
・10代、20代は特にリスクの高い心筋炎の実態
・厚労省によるデータ捏造問題──崩れた信頼

7章 事実を語る勇気
・事実を実名で語ることに、勇気が必要な時代
・遺族会(繋ぐ会)結成
・ワクチンの光と影 影を照らす存在に
・「あなたは、けっして独りではありません」

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初出メディア

毎日新聞

毎日新聞 2023年3月4日

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