書評

『昭和40年男 ~オリンポスの家族~』(ホーム社)

  • 2020/03/25
昭和40年男 ~オリンポスの家族~ / 佐川 光晴
昭和40年男 ~オリンポスの家族~
  • 著者:佐川 光晴
  • 出版社:ホーム社
  • 装丁:単行本(224ページ)
  • 発売日:2019-09-26
  • ISBN-10:4834253317
  • ISBN-13:978-4834253313
内容紹介:
昭和40年生まれで元体操日本代表選手の主夫・三男が家族のために奔走! 昭和・平成の香りとオリンピックが融合した新しい家族小説

昭和40年男、奔放な「しらけ世代」の家族

著者の佐川光晴は、家族をめぐって書いてきた。本作もそう。家族の大黒柱、山田三男は、昭和40年に生まれた。前回の東京オリンピックの翌年だ。この世代は、前の世代の政治的熱狂に与せず、「しらけ世代」と呼ばれた。三男もその感覚を共有する。

だが、三男は持って生まれた才能を生かし、体操競技に打ち込んだ。大成はしなかったが、体育大学で知り合った莉乃(りの)と結婚。莉乃は走り幅跳びの元日本記録保持者だ。

三男の家は、妻が外で働き、三男が主夫として家を切り盛りしてきた。2人の娘に恵まれ、姉は新体操で日本代表の座に。妹は……と、あとは読んでのお楽しみ。とにかく、奔放に動きまわる登場人物たちが快い。


昭和40年男 ~オリンポスの家族~ / 佐川 光晴
昭和40年男 ~オリンポスの家族~
  • 著者:佐川 光晴
  • 出版社:ホーム社
  • 装丁:単行本(224ページ)
  • 発売日:2019-09-26
  • ISBN-10:4834253317
  • ISBN-13:978-4834253313
内容紹介:
昭和40年生まれで元体操日本代表選手の主夫・三男が家族のために奔走! 昭和・平成の香りとオリンピックが融合した新しい家族小説

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初出メディア

日本経済新聞

日本経済新聞 2019/10/03

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