ゲーデル,エッシャー,バッハ―あるいは不思議の環
- 著者:野崎 昭弘,はやし はじめ,柳瀬 尚紀
- 翻訳:柳瀬 尚紀
- 出版社:白揚社
- 装丁:単行本(765ページ)
- ISBN-10:4826900252
- ISBN-13:978-4826900256
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ついでに疑問手をひとつ指摘しておこう。「音程拡大によるカノン」において、アキレスと亀が俳句を論じる次のくだり。
Tortoise: Such compressed poems with seventeen syllables can't have much meaning...
亀 そんなに圧縮された十七音節の詩なんて、あまり意味をもちえないんじゃないか……。
Achilles: Meaning lies as much in the mind of reader as in the haiku.
アキレス 意味は読者の心のなかにあるんだよ。ハイクのなかだけじゃなく。
ダクラス・R・ホフスタッター『ゲーテル、エッシャー、バッハ――あるいは不思議の環』(野崎昭弘・はやしはじめ・柳瀬尚紀訳、白揚社一九八五)とてつもないごたまぜで、長たらしくゴチャゴチャしているが、私の書物にきわめてよく似ている。間接的自己言及の好例を含む。特におもしろいのは、行き届いた注釈つきの参考文献の中に、『ゲーテル……』と同型だが実在しない一冊の本が載っている点である。