1952年3月22日 長野県上田市生まれ。早稲田大学第一文学部、同大学院博士課程単位取得満期退学。山梨県立女子短期大学教授を経て、明治大学商学部、大学院教養デザイン研究科教授。著書に、『乳いろの花の庭から』『七世竹本住大夫 限りなき藝の道』『プルースト研究』『物語パリの歴史』、訳書に、ロミ『完全版・突飛…もっと読む
- 『欧米の隅々: 市河晴子紀行文集』(素粒社)高遠 弘美
はじめに最初に私が市河晴子の名前を知ったのはまったくの偶然でした。二〇〇六年六月のこと。当時、明治大学に勤めていた私は偶々入った神保町の古…
前書き - 『僕はどうやってバカになったか』(青土社)高遠 弘美
25歳の鮮烈なデビュー作今年、弱冠19歳で芥川賞を受賞した綿矢りささんは、受賞作の冒頭の一行を決めるのに半年かかったという。小説家にとって書き…
書評 - 『カサノヴァ 人類史上最高にモテた男の物語 上』(キノブックス)高遠 弘美
足かけ12年の「批評的ダイジェスト」フランスの回想録作者と言えば、シャトーブリアン、レ枢機卿、サン・シモンなどがいるが、文学的にも歴史的にも…
書評 - 『収容所のプルースト』(共和国)高遠 弘美
極限下で語る記憶の文学著者のチャプスキはポーランドの画家・批評家である。彼は1924年、パリへ赴き、プルーストの本に出会う。それはプルースト(…
書評 - 『収容所のプルースト』(共和国)高遠 弘美
精神の荒廃から自分を守るプルーストを読むとは読書の意味を絶えず私たちに問いかけることにほかならない最初に個人的回想に筆を割くのをお許し頂…
書評 - 『西條八十全集〈第17巻〉随想・雑纂』(国書刊行会)高遠 弘美
若々しき老成今回の全集を一冊づつ追ひかけてきて、今更ながらに西條八十の旺盛多彩な文学活動に驚嘆してゐるのだが、なかでも『アルチュール・ラン…
書評 - 『コクトー、1936年の日本を歩く』(中央公論新社)高遠 弘美
ある邂逅、天才詩人と日本菊之助、松之助とともに、いわゆる「三之助」の一人として人気を博していた市川新之助が十一代海老蔵を襲名したのは2004年…
書評 - 『ビデの文化史』(作品社)高遠 弘美
我は如何にしてビデなるものを知りし乎いまだフランスの地を踏んだことがなかった大学時代、辞書と首っ引きで原書を読んでいて、どうにも理解できず…
解説 - 『かりのそらね』(思潮社)高遠 弘美
『かりのそらね』他註一九七七年三月号「現代詩手帖」に載つた入沢康夫と那珂太郎の相互改作に接したときの驚きと喜びはいまなほ記憶に新しい。「わ…
書評 - 『カワハギの肝』(光文社)高遠 弘美
もしあなたが子供のころ、児童文学が好きで、河出版『クオレ』や岩波版『ピノッキオの冒険』や『今昔ものがたり』を愛読していたとしたら、その訳者…
解説 - 『夢の浮橋』(中央公論新社)高遠 弘美
『夢の浮橋』は、中央公論社の文芸誌「海」一九七〇年七月号から十月号にかけて連載され、翌七一年五月に同社から単行本として刊行されました。倉橋…
解説 - 『外人術―大蟻食の生活と意見 欧州指南編』(筑摩書房)高遠 弘美
小説にしろエッセーにしろ、佐藤亜紀の本のタイトルはどれも秀逸である。タイトルからしていきなり読者の心を鷲摑みにする。『バルタザールの遍歴』…
解説 - 『その姿の消し方』(新潮社)高遠 弘美
一九三八年六月、何の変哲もない建物を写した絵葉書の裏にきっちり十行からなる謎のような「詩」を書いて、北フランスに住む女に送ったフランス西南…
書評 - 『独楽園』(ウェッジ)高遠 弘美
孤寂の境地に遊ぶいまでは『完本茶話』(谷沢永一・浦西和彦編。全三巻。一九八三〜八四年。冨山房百科文庫)『茶話』(抄録本。一九九八年。岩波文…
解説 - 『『失われた時を求めて』と女性たち: サロン・芸術・セクシュアリティ』(彩流社)高遠 弘美
『失われた時を求めて』旧プレイヤード版(一九五四)において使用された単語を統計的にまとめた大著E・ブリュネ『プルーストの語彙』(一九八三)第…
書評 - 『プルーストと過ごす夏』(光文社)高遠 弘美
二〇一三年のアントワーヌ・コンパニョン著『モンテーニュと過ごす夏』(邦訳は『寝る前5分のモンテーニュ』)を皮切りに、「〜と過ごす夏」シリーズ…
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