島田 雅彦MASAHIKO SHIMADA
公式サイト: http://shimadamasahiko.com/
1961年、東京都生れ。東京外国語大学ロシア語学科卒。1983年『優しいサヨクのための嬉遊曲』を発表し注目される。1984年『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞、1992年『彼岸先生』で泉鏡花文学賞、2006年『退廃姉妹』で伊藤整文学賞を受賞。著書は『天国が降ってくる』『僕は模造人間』『彗星の住人』『美しい魂』…もっと読む
「一般人」、体当たりの論戦外国で恥をかき捨てた日本人も多かったが、外目には自分たちがどう映るのかを学び、礼儀正しく、親切な日本人というイメ…
洗練への過程、謎解きの面白さ古代の骨笛からボーカロイドまで、洞窟での宗教儀礼からiTunesまで、偶然の発見や複雑な体系化を経て、音楽は紆余曲折…
埋葬跡が語る太古の死生観考古学は机上の空論を嫌う。地味な遺跡の発掘に膨大な時間を費やし、確実な根拠を積み上げようやく一つの学説に辿り着く。…
未来の手引書としての古典古典とは五百年後、千年後に爆発する一種の時限爆弾である。伝統とは単に先祖が作った型や技を踏襲することでなく、現代の…
善意のスパイ? 歴史への償い日本がアジア太平洋戦争で破滅の道を辿った最大の要因は日独伊三国同盟への参加であったというのは左右どちらの歴史観…
異文化の拒絶、深まる世界の傷伝統と世代交代を縦糸に、ドラッグや同性愛、排他主義、移民のイスラム信仰などが横糸に絡む多文化共生社会独特のカオ…
啓蒙の原点、歴史の手法で再現『記録を残さなかった男の歴史』で十九世紀のフランスの農村に暮らしていた木靴職人の人生を蘇(よみがえ)らせたアラ…
本性の「天使」を信じられるのか経済活動や衣食住、セックス、芸術など様々な切り口から人類史を振り返る論考は少なくないが、本書は暴力に焦点を絞…
意外な原料・添加物、無意識に資本主義の原理に忠実たろうとすれば、安価に大量生産でき、保存が利き、均一の味と香りが保てる食品が最も有利である…
手間をかけた教育、命運分ける絶滅危惧種の保護と生物多様性の維持に努力するのは、地球上でもっともはびこった人類の罪滅ぼしかもしれない。しかし…
国家の繁栄と没落、分ける法則教会法で金貸しが禁じられていた一四世紀のイタリアで、最後の審判を恐れる商人や金融業者が少しでもその罪を軽くする…
絶滅と繁栄、分かれ道の無常「進化」は「弱肉強食」というコトバとほとんどセットになっており、社会ダーウィニズムの通俗解釈に基づいて、資本の原…
後引く犠牲と損害、勝敗とは?日露戦争で日本は勝利したことになっているが、賠償金も、領土割譲も期待を遥かに下回り、国民に大いなる失望をもたら…
思考実験で問う、もの作りの原点冷戦時代の世界終焉イメージは核戦争による破局とその後の世界を想像することで磨き上げられた。放射能汚染された廃…
人間は野生化できるか問うダーウィンの主張をかなり大雑把に要約したメギンソンのコトバに「生き残ることができるのは最も強い者でも最も賢い者でも…
滅亡への欲動、火星舞台に描く産業革命以後、自然を搾取し尽くし、地球環境を悪化させてきたのは人類であるが、一連の科学技術開発の営為そのものが…
ミクロとマクロの二重螺旋近年、科学的分析技術の向上により、なぜ現生人類が生き延び、ネアンデルタール人が滅びたのか、人類はどのように拡散し、…
生存力拡充の歩み、近付く飽和狩猟採集時代、人口は野生動植物の量に規定されていた。だが、石器を使い、狩りの成功率を高め、土器を用い、食用可能…
冒険か現実逃避か、絶海の誘惑もはや秘境は何処(どこ)にもないといわれるが、島国日本にはまだ行くのが困難極まる島々が少なからずある。植民開拓…
現代が忘れた技能、今こそ光を猟師ほど多方面の技能を要する仕事はない。猟師は罠(わな)や銃を扱える技術者であり、登山に長(た)け、里山の管理…