岸本 葉子YOKO KISHIMOTO
公式サイト: http://kishimotoyoko.jp/
エッセイスト。1961年神奈川県生まれ。東京大学教養学部卒。日常生活や旅、本を題材にエッセイを執筆。著書は『がんから始まる』(文春分庫)『ちょっと早めの老い支度』(角川文庫)『週末介護』(晶文社)『俳句、やめられません 季節の言葉と暮らす幸せ』(小学館)『50代からしたくなるコト、なくていいモノ』(中央…もっと読む
気になる言葉づかい評論ふうのタイトルだ。清水義範著『日本語の乱れ』(集英社文庫)。『もっとおもしろくても理科』『もっとどうころんでも社会科…
さまざまな別れエッセイのお手本のような書き出しである。「一九九一年の元旦は、どんよりとして、なんだか、めでたくない天気だった」。出久根達郎…
旅する味覚私の味覚はちょっとズレているのか鈍感なのか、海外へ行っても、現地の味に割とすぐなじむ。その代わり、日本に戻ってから切り替えるのに…
地図遊びのすすめ著者の今尾恵介氏は、地図オタクらしい。それも、よけいなことが書いていない、官製地図がいいという。中学生の頃より、国土地理院…
万物を観察する小雨のある日。傘をさして駅から歩き出した私は、あっけにとられて立ち止まった。頭にスーパーの白いポリ袋を、逆さにかぶった女性が…
ご賞味あれ!前に勤めていた会社では、ビルの二階に本屋があった。あるとき部長に頼まれて、経済誌を買いにいくと、レジの前に、同じ部の係長が立っ…
グローバルに職探し「5大陸13カ国15職体験物語」がサブタイトル。一年半のうちに、著者がひとりで体験した。単に「13力国」ならヨーロッパをこまめ…
昔「国語」の時間があった南の島を旅していて、日本ではもう五十年も昔にすたれたような、歌を知っている老人に出くわす。(ああ、日本はこんなとこ…
返信のない手紙まじめでやさしそうなお姉さん、というのが、中学の頃、テレビの「連想ゲーム」で檀ふみさんを見たときの第一印象。実は私とそう年は…
島が好き島がある。そう考えるだけで、腰のあたりがうずうずし、「こうしちゃいられない」気持ちになる人がいる。二十代の私も、そうだった。天気予…
その日暮らしという生き方「はまり組」とでもいうべき男たちが、マニラにはいるそうな。フィリピーナのとりことなり、マニラまで追いかけて、そのま…
がん患者となって分厚い本だ。でも、できれば最初から通して、読み遂げていってほしいと、読者に呼びかける。『がん患者学』(柳原和子著・晶文社)…
お札いろいろお札は紙である。原価にすれば、安いもの、一万円札でも、印刷代を含めたところで、いくらにもならないのだろう。それをただの紙とは思…
時を超えた対話「らしくない」本だ。朝比奈あすか著『光さす故郷へ』(マガジンハウス)。著者の大伯母が、満州(現在の中国東北部)からの引揚者と…
骨董とモノの間「骨董」ではないという。奇をてらってつけた題ではなさそうだ。収めてある品々からもわかる。友人のひいおばあさんが孫にあてた書、…
夢は音楽家中学一年のとき、同級生に音楽好きの男子がいた。バッハに凝っているらしく、下敷きに、ふつうならアイドル歌手の写真でも差し挟むだろう…
海外温泉事情たっぷりとした湯につかり、思うぞんぶん手足を伸ばす。このときほど、「ああ、日本人だなあ」と実感することはない。シャワーの国の人…
スシ、寿司、SUSHI旅の出発点はひらめきだ。この本を読むと実感する。海外で回転スシの店が続々オープン。新聞の面白ネタとして読み過ごしそうな記…
デジタルなお茶「インターネットでお茶を愉しむ」とサブタイトルにある。むむむ? デジタル系と佗び寂び系、現代ふうと昔ふう。ネット上の交流と、…
お湯につかって温泉については、前は「おじいさんおばあさんが行くもの」とのイメージを持っていたが、社会人になってから、「あー、温泉に行きたい…