1961年高知生まれ。書評家・SF翻訳家・SFアンソロジスト。著書に『21世紀SF1000』、『新編・SF翻訳講座』、《文学賞メッタ斬り!》シリーズ(豊崎由美と共著)、《読むのが怖い!》シリーズ(北上次郎と共著)など。アンソロジーに《NOVA 書き下ろし日本SFコレクション》、《不思議の扉》の各シリーズのほか、『星雲賞S…もっと読む
- 『三体』(早川書房)大森 望
本書に始まる《三体》三部作は、本国版が合計2100万部、英訳版が100万部以上の売上を記録。翻訳書として、またアジア圏の作品として初のヒューゴー賞…
解説 - 『ダンデライオン』(小学館)大森 望
大胆な宣伝文句にウソはない中田永一7年ぶりの新作長編は、ロバート・F・ヤングの名作短編「たんぽぽ娘」にオマージュを捧(ささ)げるタイムトラベ…
書評 - 『宝島』(講談社)大森 望
濃密な“沖縄の叙事詩”「さあ、起(う)きらんね。そろそろほんとうに生きるときがきた――」沖縄の戦後と真っ向勝負する真藤順丈の大作『宝島』は、こ…
書評 - 『超動く家にて 宮内悠介短編集』(東京創元社)大森 望
驚きあきれる傑作快作多数宮内悠介は、ジャンルの垣根を越えて、今もっとも注目される作家。昨年だけでも、エンタメ系の吉川英治文学新人賞と純文系…
書評 - 『ジャック・リッチーのびっくりパレード』(早川書房)大森 望
小鷹さんが亡くなったのは昨年12月8日だった(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆時期は2016年3月)。享年79。3月末に膵臓がんが見つかり、余命宣告を…
書評 - 『片桐大三郎とXYZの悲劇』(文藝春秋)大森 望
ミステリ史に残る大傑作に挑んだ野心作『Xの悲劇』に始まるエラリー・クイーンの《悲劇》四部作と言えば、ご存じの通りミステリ史に残る大傑作。本…
書評 - 『ほんとうの花を見せにきた』(文藝春秋)大森 望
寓話的ファンタジーの中に花開く生の賛歌帯にいわく、“生のよろこびとかなしみに満ちた、大河的青春吸血鬼小説誕生!”。な、なんだって? と思わず…
書評 - 『むずかしい年ごろ』(河出書房新社)大森 望
ロシア発のSF 独特の語り口著者のアンナ・スタロビネツは、“ロシアのスティーヴン・キング”と呼ばれているそうだが、初の邦訳書となる本書を読むと…
書評 - 『エクソダス症候群』(東京創元社)大森 望
未来の火星に広がる心の闇描く「湯の出ないバスタブ」「明滅する信号」「七人が暮らす六畳間」……宮内悠介の初長編『エクソダス症候群』は、こんな奇…
書評 - 『アンダーグラウンド・マーケット』(朝日新聞出版)大森 望
地下経済から描く東京の近未来藤井太洋は、いまもっとも注目されるエンターテインメント作家のひとり。個人出版の電子書籍『Gene Mapper』でデビュ…
書評 - 『11/22/63』(文藝春秋)大森 望
大統領の暗殺阻止とロマンス『11/22/63』は、巨匠キングが2011年に発表した超大作。奇妙なタイトルは、1963年11月22日、すなわちジョン・F・ケネデ…
書評 - 『チャイルド・オブ・ゴッド』(早川書房)大森 望
1933年生まれのコーマック・マッカーシーは、現代アメリカ文学を代表する巨匠。最近の2作、『血と暴力の国』(映画版の邦題は「ノーカントリー」)と…
書評 - 『言語都市』(早川書房)大森 望
辺境の星の言語をめぐるSF1972年生まれのチャイナ・ミエヴィルは、英国SFを代表する俊英。現役のSF作家としては、たぶん世界でも五本の指に入るだろ…
書評 - 『屍者の帝国』(河出書房新社)大森 望
親友の絶筆を書き継ぐ合作長編2007年6月、『虐殺器官』で鮮烈なデビューを飾った伊藤計劃(けいかく)は、09年3月20日、34歳の若さで病没した。活動…
書評 - 『マイクロワールド』(早川書房)大森 望
専門知識を駆使したサバイバルマイクル・クライトンと言えば、『アンドロメダ病原体』『ジュラシック・パーク』などの傑作群の執筆はもちろん、映画…
書評 - 『小松左京さんと日本沈没 秘書物語』(産経新聞出版)大森 望
SFの巨人の意外な素顔小松左京と言えば、日本を代表するSF作家。400万部を超える大ヒット作『日本沈没』(1973年)で知られるが、70年の大阪万博で…
書評 - 『21世紀SF1000』(早川書房)大森 望
子供のころ、二一世紀と言えばまだSFの領分だった。一九六九年七月、アポロ11号の月着陸の生中継は小学校の教室のテレビで見た。翌年の大阪万博では…
前書き - 『Self-Reference ENGINE』(早川書房)大森 望
SF現在進行形毎日1編ずつSFを推薦してきたこの連載も、今日でめでたくゴール。ラストの50作目は、円城塔のデビュー単行本『Self-Reference ENGINE…
書評 - 『虐殺器官』(早川書房)大森 望
いま、ここにある未来手製の核爆弾によりサラエボが消滅した近未来。途上国では、内戦や民族虐殺が激増している。“ぼく”ことクラヴィス・シェパード…
書評 - 『虚航船団』(新潮社)大森 望
文房具、宇宙へ今日あたりから書店に並ぶ〈本の雑誌〉9月号の特集は、「書き出し一行の誘惑!」。その原稿を依頼されて、SFの書き出しをいろいろ思…
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