1946年生まれ。東京大学文学部教授を経て、現在は東大名誉教授。放送大学名誉教授。『中世のことばと絵』でサントリー学芸賞を、『書物の中世史』で角川源義賞を、共編著『現代語訳吾妻鏡』(吉川弘文館)で毎日出版文化賞を受賞し、近年の著書に『文学で読む日本の歴史』(山川出版社)、『日本の歴史を旅する』(岩波新…もっと読む
- 『竜安寺の15番目の石―ソ連が日本に学ぶもの』(サイマル出版会)五味 文彦
裸にされた日本&日本人外国人の記した日本社会論とくれば、日本の文化・経済の賛美か、あるいは日本の特殊性を言い立てて驚異と脅威を主張するもの…
書評 - 『西洋中世の男と女―聖性の呪縛の下で』(筑摩書房)五味 文彦
夫婦生活までが教会の管理だった結婚式が最近、私の周囲で続いている。職業柄で招待されることが多いのだが、決まって式場の案内には、○○家と××家の…
書評 - 『国定忠治の時代―読み書きと剣術』(筑摩書房)五味 文彦
仁侠に斬り込む歴史学講談や浪曲、小説のなかで活躍する人物の実像を探るのはいたって難しいものだ。ある固定したイメージから逃れるのが困難なこと…
書評 - 『儒教とは何か 増補版』(中央公論新社)五味 文彦
気宇壮大な入門書最近の日本・韓国・台湾などの驚異的な経済発展を見た外国人研究者は、そこに儒教の影響を考えるようになった(ALL REVIEWS事務局…
書評 - 『母親!』(朝日新聞社)五味 文彦
アメリカの母親のいま母親たちがどんなに多くの悩みをもち、どんな思いをして育児に、仕事に、家庭に関わっているか、アメリカの母親のそのありった…
書評 - 『父の国の母たち―女を軸にナチズムを読む』(時事通信社)五味 文彦
ナチズムになぜ女性も絡めとられたか東西ドイツの統一をひかえて(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆時期は1990年)、世界の眼はドイツに注がれてい…
書評 - 『文化の謎を解く―牛・豚・戦争・魔女』(東京創元社)五味 文彦
タブーを解き明かす大胆な仮説謎解きは、人をハッとさせる鮮やかさ、意外性が物をいう。その謎は、どんなに小さくとも楽しみがあるが、大きければ大…
書評 - 『光る源氏の物語』(中央公論社)五味 文彦
王朝貴族の昼と夜日本人が世界に誇れる長篇小説といわれる「源氏物語」。しかし、日本人のどれだけの人が読んだことがあろうか。かくいう私とて、ほ…
書評 - 『東京裁判論』(大月書店)五味 文彦
こうして決まった被告二十八人もし東京裁判が行われなかったならば、という仮定をしてみると、それがいかに大きな意味をもっていたかがわかるのでは…
書評 - 『草と木が語る日本の中世』(岩波書店)五味 文彦
豊富な事例で示す新たな知見日本の中世においては、草や木にも仏性があるという本覚思想が広がっており、能などの演目にはそれをテーマにしたものが…
書評 - 『地図を作った人びと―古代から観測衛星最前線にいたる地図製作の歴史』(河出書房新社)五味 文彦
新しい世界の発見と創造のドラマさて今度の休みにはどこかに行ってみよう。かたわらにある地図をひろげてみると、地図はまだ見ぬ土地へと誘ってくれ…
書評 - 『江戸絵画の非常識―近世絵画の定説をくつがえす』(敬文舎)五味 文彦
十三の「常識」を越えて生み出された入門編常識は難しい。常識を知らねば、知識不足が指摘されよう。しかし常識に囚(とら)われれば研究は進展しな…
書評 - 『東アジア海域に漕ぎだす1 海から見た歴史』(東京大学出版会)五味 文彦
現在へとみちびく三つの「海の時代」の構図一五九一年、スペイン領フィリッピンでは、膨大で安い中国の綿布や絹が運ばれて、先住民の産業が衰退した…
書評 - 『織田信長』(吉川弘文館)五味 文彦
徹底して突き放した視線で“英雄”をとらえる日本歴史学会編集の定評ある人物叢書(そうしょ)であるが、意外と著名人の伝記は少なく、古代の天武天皇…
書評 - 『東アジアのなかの日本歴史〈2〉奈良文化と唐文化』(六興出版)五味 文彦
中国の学者が日本語で語った勇気これは大変な企画である。たとえば、日本の学者がアメリカ人を読者に、英語でアメリカの通史を書く。こんなことを想…
書評 - 『愚行の世界史』(中央公論新社)五味 文彦
政治家にこそ読んで欲しい本書名を見ると、何やら最近の社会科からの地歴科独立、世界史の必修といった動きが思い出されてくるが、もちろん本書はそ…
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