1956年兵庫県神戸市生まれ。東京大学工学部都市工学科卒業。同大学院経済学研究科博士課程修了。 東京大学大学院総合文化研究科教授を経て、2018年4月より放送大学教授、東京大学名誉教授。武道家としても知られる。著書に『ケインズとハイエク』『日本経済論』『分断された経済』『経済学の名著30』『消費資本主義のゆく…もっと読む
- 『二十一世紀民藝』(美術出版社)松原 隆一郎
美の要諦は言葉で表現一九九四年、著者・赤木氏は修行歴五年で生活漆器「ぬりもの」を提唱してデビュー。豪華な光沢のイメージをくつがえす「暮らし…
書評 - 『経済成長という呪い: 欲望と進歩の人類史』(東洋経済新報社)松原 隆一郎
ポスト工業社会は存続しうるか『21世紀の資本』の登場で、経済問題として所得分配の極端な偏りが注目を浴びるようになった。けれども人々の所得がそ…
書評 - 『プラットフォーム革命――経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか』(英治出版)松原 隆一郎
現在進む革命のリアルなルポルタージュ経済および社会に巨大な地殻変動が起きていると言えば「インターネットのこと? いまさら」と鼻白んだ風の返…
書評 - 『保守の遺言:JAP.COM衰滅の状況』(平凡社)松原 隆一郎
張り詰めた論理と覚悟が漲る一月二十一日の早朝(というより深更)、西部氏は縄でみずからを縛り入水した。筆者は二日後の密葬に参列したが、棺の中…
書評 - 『新しい市場のつくりかた』(東洋経済新報社)松原 隆一郎
新たなしあわせへ「問題開発」の経営書日本経済が不調をきたして久しいが、それでもシャープやパナソニック、ソニーの凋落(ちょうらく)ぶりを聞く…
書評 - 『グローバル経済の誕生: 貿易が作り変えたこの世界』(筑摩書房)松原 隆一郎
自由貿易の名の下に何が行われてきたか資本主義の起源は、M・ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』によれば、個人主義的な…
書評 - 『五つの資本主義―グローバリズム時代における社会経済システムの多様性』(藤原書店)松原 隆一郎
なんでも市場化することを「改革」とみなし、制度や慣行・規制などの「構造」を、基調としては解体していく構造改革は、世界の潮流となっている。規…
書評 - 『「新しい働き方」の経済学: アダム・スミス『国富論』を読み直す』(現代書館)松原 隆一郎
「すべての人に居場所」自由市場が実現北欧の国々、とくにデンマークでは再生可能エネルギーを供給する企業が澎湃(ほうはい)として登場している。…
書評 - 『女ひとり世界に翔ぶ ― 内側からみた世界銀行28年』(講談社)松原 隆一郎
なんとも熱い本である。著者はジュネーブ大学の大学院で博士号を取った後、直接に世界銀行に就職した人。現場の実務を生々しく語る。砂塵(さじん)…
書評 - 『時がつくる建築: リノべーションの西洋建築史』(東京大学出版会)松原 隆一郎
価値を生む創造的再利用1990年代の半ば頃から、既存の建物に手を入れる「リノベーション」物件が目に見えて増えてきた。経済の停滞や人口減少・都市…
書評 - 『富国と強兵』(東洋経済新報社)松原 隆一郎
混乱極める世界情勢を見通す冷戦終了から四半世紀が経過した。当初は村上泰亮(やすすけ)、ローズクランスをはじめ、自由競争市場が世界に拡(ひろ…
書評 - 『阿片王 満州の夜と霧』(新潮社)松原 隆一郎
「著者の最高傑作」と帯にある。だが奇怪な読後感の残る本だ。佐野氏は、戦後日本の高度経済成長がもたらした光と影を描いてきた。虱潰(しらみつぶ…
書評 - 『美と礼節の絆 日本における交際文化の政治的起源』(NTT出版)松原 隆一郎
美を愛でる結社が整えた近代化の基盤ライブドアによるニッポン放送買収騒動で、買収を仕掛けたH社長が軽装について「礼儀を失している」と貶(けな…
書評 - 『グローバリゼーション・パラドクス: 世界経済の未来を決める三つの道』(白水社)松原 隆一郎
新たな国際市場“統治”のためにリーマン・ショックから5年しか経(た)っていないというのに(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆時期は2014年)、日本…
書評 - 『アースダイバー』(講談社)松原 隆一郎
名建築や文学者の住居跡、路上の気になる物件を辿(たど)る町歩きは楽しい。だが建て替えを急ぎ路傍に余白を許さない経済効率優先の都会では、遊び…
書評 - 『都市美―都市景観施策の源流とその展開』(学芸出版社)松原 隆一郎
13人の専門研究者が、欧米8カ国と日本について都市の美観政策の系譜をたどった論文集である。こうした形の企画は学術関係では無数にあり、一般読者が…
書評 - 『アメリカ革命とジョン・ロック』(慶應義塾大学出版会)松原 隆一郎
アメリカを建国に導いた思想は何だったか。かつては自由主義者ロックの権利論が注目されたが、ここ30年は正反対に共和主義の義務論こそが建国に寄与…
書評 - 『打撃の神髄-榎本喜八伝』(講談社)松原 隆一郎
榎本喜八は36年生まれ。50年代半ばから70年代初頭まで活躍した、元祖「安打製造機」である。24歳9カ月で一○○○本安打という空前絶後の記録を達成、一…
書評 - 『ネクスト―善き社会への道』(麗沢大学出版会)松原 隆一郎
対話を通じ内面からの秩序づけ目指すコミュニティーを社会の基盤とみなすコミュニタリアニズムは90年代以降のアメリカで、自由放任の市場原理にもと…
書評 - 『ローランド・カーク伝』(河出書房新社)松原 隆一郎
心温まる音色奏でるサックス奏者77年に41歳で他界した盲目のサックス奏者、ラサーン・ローランド・カークは、3本の管楽器を同時に口にくわえ(フル…
書評