1956年兵庫県神戸市生まれ。東京大学工学部都市工学科卒業。同大学院経済学研究科博士課程修了。 東京大学大学院総合文化研究科教授を経て、2018年4月より放送大学教授、東京大学名誉教授。武道家としても知られる。著書に『ケインズとハイエク』『日本経済論』『分断された経済』『経済学の名著30』『消費資本主義のゆく…もっと読む
- 『アメリカ革命とジョン・ロック』(慶應義塾大学出版会)松原 隆一郎
アメリカを建国に導いた思想は何だったか。かつては自由主義者ロックの権利論が注目されたが、ここ30年は正反対に共和主義の義務論こそが建国に寄与…
書評 - 『打撃の神髄-榎本喜八伝』(講談社)松原 隆一郎
榎本喜八は36年生まれ。50年代半ばから70年代初頭まで活躍した、元祖「安打製造機」である。24歳9カ月で一○○○本安打という空前絶後の記録を達成、一…
書評 - 『ネクスト―善き社会への道』(麗沢大学出版会)松原 隆一郎
対話を通じ内面からの秩序づけ目指すコミュニティーを社会の基盤とみなすコミュニタリアニズムは90年代以降のアメリカで、自由放任の市場原理にもと…
書評 - 『ローランド・カーク伝』(河出書房新社)松原 隆一郎
心温まる音色奏でるサックス奏者77年に41歳で他界した盲目のサックス奏者、ラサーン・ローランド・カークは、3本の管楽器を同時に口にくわえ(フル…
書評 - 『途上国ニッポンの歩み―江戸から平成までの経済発展』(有斐閣)松原 隆一郎
ビッグバンより漸進主義で「和魂洋才」日本経済の通史に関心のある読者は多い。それでいて、一般読者の知的好奇心に応えうる書物は少ない。なぜだろ…
書評 - 『経済が社会を破壊する―いかにして人間が育つ社会をつくれるか』(NTT出版)松原 隆一郎
エコノミストはながらくカネ回りが良くなれば社会も活気づくと唱えてきた。現実はどうか。「人の心はカネで買える」と断言したIT長者は、世間から手…
書評 - 『現実の向こう』(春秋社)松原 隆一郎
不気味な「他者」を不気味でなくすには日本国憲法を生かしながらイラク撤兵や北朝鮮戦略、国連改革に具体的な提言を行おうとするならば、「改憲命」…
書評 - 『同じ釜の飯 ナショナル炊飯器は人口680万の香港でなぜ800万台売れたか』(平凡社)松原 隆一郎
ナショナルの炊飯器は香港で59年の発売以来、累積で800万台売れ、今なお65%の市場占拠率を誇っている。といっても日本で見かけるあの製品ではない。…
書評 - 『倫理としてのナショナリズム―グローバリズムの虚無を超えて』(NTT出版)松原 隆一郎
新たな経済状況に即し公共心の再興を経済のグローバル化が進み、日本のメーカーが中国に工場を移転させるといった現象はありふれたものとなった。情…
書評 - 『脱フリーター社会―大人たちにできること』(東洋経済新報社)松原 隆一郎
「15歳から34歳の若者のうち、パート・アルバイトおよび働く意志のある無職の人(学生・主婦は除く)」であるフリーターは、厚生労働省によれば209万…
書評 - 『子どもが減って何が悪いか!』(筑摩書房)松原 隆一郎
「少子化は不可避」認めた制度設計を提言女性が一生の間に産む平均子ども数(合計特殊出生率)が1・29に落ち込み、人口維持に必要な水準(人口置換…
書評 - 『希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く』(筑摩書房)松原 隆一郎
頑張ろうと思い直せる道まで消滅年金の掛け金を払わない若者が増えている。著者はフリーターにインタビューした際、「五年後の生活の見通しも立たな…
書評 - 『ソーシャル・キャピタル―現代経済社会のガバナンスの基礎』(東洋経済新報社)松原 隆一郎
信頼や市民的結びつき衰退への懸念アメリカでは好景気がほどほどに持続しており、体制への批判といえば対イラク戦争が焦点であった。とはいえブッシ…
書評 - 『安全神話崩壊のパラドックス―治安の法社会学』(岩波書店)松原 隆一郎
犯罪増はなく、境界の崩れが不安呼ぶリストラが横行し、年金制度も破綻(はたん)が予感されている。牛海綿状脳症(BSE)騒動で食の安心も脅かされ…
書評 - 『所有という神話―市場経済の倫理学』(岩波書店)松原 隆一郎
年初から景気回復が伝えられ、夏場も液晶テレビなど高額商品が売れたが、一方では貯蓄が底をつき破綻(はたん)する家計も続出した(ALL REVIEWS事務…
書評 - 『マイライフ クリントンの回想 MY LIFE by Bill Clinton』(朝日新聞社)松原 隆一郎
率直な口調で読ませる大統領の半生アメリカの大統領は、想像を絶する激務を課される。本書の下巻でクリントンは93年からの大統領在任の8年を回想す…
書評 - 『進化経済学のフロンティア』(日本評論社)松原 隆一郎
ソ連の崩壊によってマルクス経済学が退潮し、経済学の主流には新古典派が定着した。以後、論争が起きるとしても、基礎となる教科書的な知識は盤石だ…
書評 - 『イングランド社会史』(筑摩書房)松原 隆一郎
身近に思う国の、いまだ知られざる姿日本にとってイングランドは、格別な思いを寄せる国だ。大陸に近い島国であって古い歴史を持ち、経済大国の先輩…
書評 - 『アマルティア・センの世界―経済学と開発研究の架橋』(晃洋書房)松原 隆一郎
グローバル化と共に、南北間で所得格差がかつてない広がりを見せつつある。センが共感をもって迎えられたのは、現代における南側の「貧困」のありよ…
書評 - 『ジョン・コルトレーン『至上の愛』の真実』(音楽之友社)松原 隆一郎
ジャズの名盤の中でも、コルトレーンの『至上の愛』は、最高位の敬意を表されてきた。ところがこのアルバムには謎がある。彼の「黄金のカルテット」…
書評