1956年兵庫県神戸市生まれ。東京大学工学部都市工学科卒業。同大学院経済学研究科博士課程修了。 東京大学大学院総合文化研究科教授を経て、2018年4月より放送大学教授、東京大学名誉教授。武道家としても知られる。著書に『ケインズとハイエク』『日本経済論』『分断された経済』『経済学の名著30』『消費資本主義のゆく…もっと読む
- 『楽しく読むだけでアタマがキレッキレになる 奇跡の経済教室【大論争編】』(ベストセラーズ)松原 隆一郎
参院選は経済論議どころではなかったが、本来は「積極財政の是非」につき丁々発止すべきところ。本書はMMT(現代貨幣理論)の立場から擁護する。昨年…
書評 - 『Mine! 私たちを支配する「所有」のルール』(早川書房)松原 隆一郎
だれのモノなのか、難問の数々日本で平和に暮らす我々は、「所有権」は国から保障されていると漠然と考えている。掌の中のスマートフォンや茶碗は確…
書評 - 『ドリフターズとその時代』(文藝春秋)松原 隆一郎
1985年9月の最終回まで16年間で計803回放映。視聴率は平均で27・3%、最高50・5%。美術費予算が1回800万円という『全員集合』は地上波テレビの象徴…
書評 - 『限界ニュータウン 荒廃する超郊外の分譲地』(太郎次郎社エディタス)松原 隆一郎
乱開発の果て、荒廃地の現在報告2017年、東京都江東区で隣家の生活音に囲まれる路地裏の古家に住んでいた現場労働の男性が、結婚を機に千葉県八街市…
書評 - 『社会学の新地平──ウェーバーからルーマンへ』(岩波書店)松原 隆一郎
合理的組織とは、今を生きる学説史評者は経済学の入門書を書いているが、気になるのが「資本主義の始まり」を論じたマックス・ウェーバーの『プロテ…
書評 - 『自由が丘画廊ものがたり: 戦後前衛美術と画商・実川暢宏』(平凡社)松原 隆一郎
日本人画家の抽象画が内外のオークションでブームを呼び、1950~60年代の作品は億の桁で売買されている。だがブームは作品そのものには深い関心を持…
書評 - 『給料はあなたの価値なのか――賃金と経済にまつわる神話を解く』(みすず書房)松原 隆一郎
賃金格差の実相を隠す「神話」ドキリとさせられるタイトルだ。内心では過分な給料と思いつつも黙って受け取る人、きつく危険な仕事なのに生活もまま…
書評 - 『ジョーン・ロビンソンとケインズ:最強の女性経済学者はいかにして生まれたか』(慶應義塾大学出版会)松原 隆一郎
経済思想史、転換の影で「小悪魔」が暗躍経済思想史には歴代の経済学者が名を連ねているが、では何をきっかけとして主軸理論は覆り、新理論にとって…
書評 - 『戦国日本の生態系 庶民の生存戦略を復元する』(講談社)松原 隆一郎
庶民の暮らし、驚きに満ちた推論日本人は戦国時代をどう生きたのか。大河ドラマ好きなら信長や秀吉、家康の合戦を空で言えるだろう。彼らが国制を変…
書評 - 『万物の黎明 人類史を根本からくつがえす』(光文社)松原 隆一郎
実証実験を繰り返してきた祖先文字記録のない先史を人類史としてとらえ直す著作が出版界で快進撃を続けている。歴史学者Y・N・ハラリ『サピエンス全…
書評 - 『我方他方 サックス吹き・篠田昌已読本』(共和国)松原 隆一郎
幼少期から腎臓などの病に苦しみ、34歳で亡くなった「サックス吹き」篠田昌已(まさみ)。昨年は没後30年。2008年刊行のパンフレットの増補版が本書…
書評 - 『テキヤの掟 祭りを担った文化、組織、慣習』(KADOKAWA)松原 隆一郎
「寅さんはヤクザではない」憤慨コロナ禍を越えこの五月には浅草寺の三社祭がほぼ四年ぶりに従前通り開催される。焼きそばやりんご飴を売り捌く三寸…
書評 - 『上昇: アメリカは再び〈団結〉できるのか』(創元社)松原 隆一郎
「逆U字カーブ」検証 圧倒的な読後感微温的な日本の政治風土からすれば2021年にアメリカで勃発したトランプ支持者による合衆国議会議事堂襲撃は想像…
書評 - 『掬われる声、語られる芸: 小沢昭一と『ドキュメント 日本の放浪芸』』(春秋社)松原 隆一郎
独自の芸風確立への肥やしに『ドキュメント 日本の放浪芸――小沢昭一が訪ねた道の芸・街の芸』は1971年に日本ビクター株式会社(当時)から発売され…
書評 - 『中央銀行はお金を創造できるか―信用システムの貨幣史―』(名古屋大学出版会)松原 隆一郎
歴史知識と現状判断、大胆に融合黒田日銀の「異次元の金融緩和」は、見事なまでの空砲、空論に終わった。主唱者たちは「家計が消費に企業が投資にお…
書評 - 『医療崩壊 真犯人は誰だ』(講談社)松原 隆一郎
平時と危機、区別する制度枠組み必要感染者数の急激な低下のもと、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)については観光地や繁華街における人流の…
書評 - 『沢村忠に真空を飛ばせた男: 昭和のプロモーター・野口修 評伝』(新潮社)松原 隆一郎
勝利までお膳立てする手腕読売巨人軍が9連覇した1973年、三冠王を取った王貞治は「日本プロスポーツ大賞」を受賞しなかった。同年、ボクシングジム…
書評 - 『水都 東京 ――地形と歴史で読みとく下町・山の手・郊外』(筑摩書房)松原 隆一郎
水循環都市をとらえ直すチェーン店の看板がケバケバしく、地域に潤いをもたらす屋敷森が突如マンションになり、プレハブ住宅が続く。評者は街並みの…
書評 - 『アメリカの世紀と日本――黒船から安倍政権まで』(みすず書房)松原 隆一郎
直視すべき悲痛な二国関係史アジア太平洋戦争が終結した1945年には世界の約半分を占めていたアメリカの経済規模(GDP)が、2018年には25%に後退し…
書評 - 『アロハで猟師、はじめました』(河出書房新社)松原 隆一郎
いのちに襟を正す真剣な遊びある男が六年前、赴任先の長崎県諫早市の耕作放棄地で「朝だけ農夫」を始める。早朝の一時間だけ働き、自分が食べる一年…
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