
1956年兵庫県神戸市生まれ。東京大学工学部都市工学科卒業。同大学院経済学研究科博士課程修了。 東京大学大学院総合文化研究科教授を経て、2018年4月より放送大学教授、東京大学名誉教授。武道家としても知られる。著書に『ケインズとハイエク』『日本経済論』『分断された経済』『経済学の名著30』『消費資本主義のゆく…もっと読む
『生きつづける民家: 保存と再生の建築史』(吉川弘文館)
松原 隆一郎現代と対照的、木材循環の生活文化日本の住宅の寿命は約32年。世界に類を見ないほど短く、イギリスでは約80年。アメリカにしても約67年で日本の2倍…
書評
『昭和の東京郊外 住宅開発秘史』(光文社)
松原 隆一郎戦後スプロール、夢の跡を探訪2021年2月、市井の郊外研究者である著者のもとに都市・建築に特化した古書店からカタログが届く。著者の目に止まった…
書評
『東京の創発的アーバニズム: 横丁・雑居ビル・高架下建築・暗渠ストリート・低層密集地域』(学芸出版社)
松原 隆一郎日常景観、企業主導型で危機に著者はマドリード工科大で修士号、東京工大で博士号を取得。慶応大学で教鞭を執る、流暢な日本語を喋る建築・都市デザ…
書評
『地域社会圏主義 増補改訂版』(トゥーヴァージンズ)
松原 隆一郎個人と都市「閾」を備えた住宅群を本書は2012年に刊行され、翌年刊行の増補版が昨年10月に再刊された。主著者である山本理顕(りけん)氏がこの3月…
書評
『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』(講談社)
松原 隆一郎26戦全勝23KO。井上尚弥は恐ろしいボクサーだ。パンチを躱してから打つのではなく躱しながら打つノニト・ドネアの神業を、楽々と披露する。記者は誰…
書評
『「切り札」山下泰裕は日本柔道界を変革できるか』(本の泉社)
松原 隆一郎ミスター非公開、停滞日本社会の縮図昨年の東京無観客五輪で圧倒的な勝ちを収めた日本柔道。監督と選手たちに意志の疎通があり、代表チームは良い関…
書評
『限界分譲地 繰り返される野放図な商法と開発秘話』(朝日新聞出版)
松原 隆一郎タダでも安価過ぎて…「負動産」素顔バブル崩壊の直撃を受けた不動産は、その後どうなるのだろう。土地や家屋は価格が下がり、やがて底値で売却され…
書評
『協同組合と農業経済:共生システムの経済理論』(東京大学出版会)
松原 隆一郎問われる拮抗力ある相互扶助精神日本経済は三十年近い停滞に沈んでいる。この間、様々な経済政策が提唱されたが、なかでも一貫しているのが規制緩和…
書評
『楽しく読むだけでアタマがキレッキレになる 奇跡の経済教室【大論争編】』(ベストセラーズ)
松原 隆一郎参院選は経済論議どころではなかったが、本来は「積極財政の是非」につき丁々発止すべきところ。本書はMMT(現代貨幣理論)の立場から擁護する。昨年…
書評
『Mine! 私たちを支配する「所有」のルール』(早川書房)
松原 隆一郎だれのモノなのか、難問の数々日本で平和に暮らす我々は、「所有権」は国から保障されていると漠然と考えている。掌の中のスマートフォンや茶碗は確…
書評
『ドリフターズとその時代』(文藝春秋)
松原 隆一郎1985年9月の最終回まで16年間で計803回放映。視聴率は平均で27・3%、最高50・5%。美術費予算が1回800万円という『全員集合』は地上波テレビの象徴…
書評
『限界ニュータウン 荒廃する超郊外の分譲地』(太郎次郎社エディタス)
松原 隆一郎乱開発の果て、荒廃地の現在報告2017年、東京都江東区で隣家の生活音に囲まれる路地裏の古家に住んでいた現場労働の男性が、結婚を機に千葉県八街市…
書評
『社会学の新地平──ウェーバーからルーマンへ』(岩波書店)
松原 隆一郎合理的組織とは、今を生きる学説史評者は経済学の入門書を書いているが、気になるのが「資本主義の始まり」を論じたマックス・ウェーバーの『プロテ…
書評
『自由が丘画廊ものがたり: 戦後前衛美術と画商・実川暢宏』(平凡社)
松原 隆一郎日本人画家の抽象画が内外のオークションでブームを呼び、1950~60年代の作品は億の桁で売買されている。だがブームは作品そのものには深い関心を持…
書評
『給料はあなたの価値なのか――賃金と経済にまつわる神話を解く』(みすず書房)
松原 隆一郎賃金格差の実相を隠す「神話」ドキリとさせられるタイトルだ。内心では過分な給料と思いつつも黙って受け取る人、きつく危険な仕事なのに生活もまま…
書評
『ジョーン・ロビンソンとケインズ:最強の女性経済学者はいかにして生まれたか』(慶應義塾大学出版会)
松原 隆一郎経済思想史、転換の影で「小悪魔」が暗躍経済思想史には歴代の経済学者が名を連ねているが、では何をきっかけとして主軸理論は覆り、新理論にとって…
書評
『戦国日本の生態系 庶民の生存戦略を復元する』(講談社)
松原 隆一郎庶民の暮らし、驚きに満ちた推論日本人は戦国時代をどう生きたのか。大河ドラマ好きなら信長や秀吉、家康の合戦を空で言えるだろう。彼らが国制を変…
書評
『万物の黎明 人類史を根本からくつがえす』(光文社)
松原 隆一郎実証実験を繰り返してきた祖先文字記録のない先史を人類史としてとらえ直す著作が出版界で快進撃を続けている。歴史学者Y・N・ハラリ『サピエンス全…
書評
『我方他方 サックス吹き・篠田昌已読本』(共和国)
松原 隆一郎幼少期から腎臓などの病に苦しみ、34歳で亡くなった「サックス吹き」篠田昌已(まさみ)。昨年は没後30年。2008年刊行のパンフレットの増補版が本書…
書評
『テキヤの掟 祭りを担った文化、組織、慣習』(KADOKAWA)
松原 隆一郎「寅さんはヤクザではない」憤慨コロナ禍を越えこの五月には浅草寺の三社祭がほぼ四年ぶりに従前通り開催される。焼きそばやりんご飴を売り捌く三寸…
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