一橋大学教授。専門は競争戦略。著書に『逆・タイムマシン経営論』(日経BP)、『室内生活』(晶文社)、『好きなようにしてください:たったひとつの仕事の原則』(ダイヤモンド社)、『「好き嫌い」と経営』(東洋経済新報社)、『戦略読書日記』(プレジデント社)、『経営センスの論理』(新潮新書)、『ストーリーとし…もっと読む
- 『戦後文学のみた〈高度成長〉』(吉川弘文館)楠木 建
豊かな文脈が伝えるリアル同時代の小説は日本の高度成長期をどう捉えていたのか。本書は高度成長期の実相を小説の記述から検討する。この着想がいい…
書評 - 『赤星鉄馬 消えた富豪』(中央公論新社)楠木 建
成り上がり二代目の「品」とは赤星鉄馬。この名前を知る人はほとんどいないだろう。明治15年生まれ。幕末の動乱期に武器商人として莫大な財を成した…
書評 - 『スーパーカブは、なぜ売れる』(集英社インターナショナル)楠木 建
ベスト&ロングセラー商品誕生の舞台裏を活写知らない人も多いだろうが(僕も知らなかった)、ホンダのバイク「スーパーカブ」は累計で最も多く売れ…
書評 - 『NETFLIX コンテンツ帝国の野望 :GAFAを超える最強IT企業』(新潮社)楠木 建
今こそ読みたい ネット配信前夜の戦略副題に「GAFAを超える最強IT企業」という、それらしい言葉が躍っているが、内容とは無関係なので注意されたい…
書評 - 『大読書日記』(青土社)楠木 建
プロの書評は最良の情報源、事後性を克服するため読むどのようにして未知の良書と出会うか。Eコマースはとても便利ではある。しかし、書名や著者名…
書評 - 『小林一三 - 日本が生んだ偉大なる経営イノベーター』(中央公論新社)楠木 建
文化的生活を創造した経営者の思考を解明タイトルにうそはない。阪急電鉄をはじめ、不動産開発、デパートから宝塚歌劇団や東宝などのエンターテイン…
書評 - 『日本の工芸を元気にする!』(東洋経済新報社)楠木 建
行政の助成に頼らず工芸大国をつくる方法稼ぐ力の源泉には大別して二つある。一つは外部環境がもたらすオポチュニティー(機会)、もう一つは企業が…
書評 - 『実務で使える 戦略の教科書』(日本経済新聞出版社)楠木 建
本質的かつ実用的 戦略の本質を明解に提示経営戦略や事業戦略についての実務家向け解説書は世にあふれている。しかしその多くは「実務家向け」の「…
書評 - 『イノベーターたちの日本史』(東洋経済新報社)楠木 建
「身分の有償撤廃」で近代化 明治日本人の創造的対応いくら現在の日本が先の見えない曲がり角にあるとしても、明治期の日本が直面した困難や不確実…
書評 - 『進歩: 人類の未来が明るい10の理由』(晶文社)楠木 建
「現在」に悲観的な人間にデータで希望を実証人間の状況評価には遠近の歪(ゆが)みがある。近いものほど粗(あら)が目立ち、遠いものほどよく見える。…
書評 - 『ヤマト正伝 小倉昌男が遺したもの』(日経BP社)楠木 建
「宅配便」の生みの親が遺した経営の神髄社会インフラのイノベーション「宅配便」を生み出した希代の経営者、小倉昌男。本書は小倉の退任以降、ヤマ…
書評 - 『童貞放浪記』(幻冬舎)楠木 建
人間を知る、自分を知る私小説集。表題作もいいが「黒髪の匂う女」がとくにイイ。名誉名声と美女がスキ。小学生のように強欲で自己中心的。底抜けの…
書評 - 『指導者とは』(文藝春秋)楠木 建
ニクソンの観察眼に学ぶ米国のリチャード・ニクソンといえば、強欲で狷介(けんかい)、権力欲むき出しで目的のためには手段を選ばない下品な政治家…
書評 - 『日本の企業家13 小倉昌男 成長と進化を続けた論理的ストラテジスト』(PHP研究所)楠木 建
名経営者の思考、戦略を精緻に読解する試み宅急便という社会インフラをゼロから創造した小倉昌男。希代の経営者について多くの書物で語られてきたが…
書評 - 『テヘランからきた男 西田厚聰と東芝壊滅』(小学館)楠木 建
人間と組織が抱える負の本性えぐる相次ぐ不正会計の発覚、後継指名した社長との確執、原子力事業の莫大(ばくだい)な特別損失、それを埋め合わせるた…
書評 - 『皇族―天皇家の近現代史』(中央公論新社)楠木 建
【名著 味読・再読】密度が濃い皇族の研究書激動期にあった明治政府は、政治的・社会的な安定と統合のための求心力を皇族に求めた。皇族は、そもそ…
書評 - 『幇間の遺言』(集英社)楠木 建
【名著 味読・再読】「最後の幇間」の回顧録幇間と書いて「たいこもち」と読む。子どもの頃の歌舞伎声色から始まり、落語、常磐津、日本舞踊と、さ…
書評 - 『東京焼盡』(中央公論新社)楠木 建
【名著 味読・再読】日本人の適応力を知る「日本の将来は大丈夫か?」と心配する向きに読んでほしい。結論を言えば「大丈夫」。難問が押し寄せるの…
書評 - 『婚姻の話』(岩波書店)楠木 建
【名著 味読・再読】日本における婚姻を考える恋愛結婚が圧倒的な主流のいま、仲人を介したお見合いというと古臭く聞こえる。しかし、これは明治期…
書評 - 『おそめ―伝説の銀座マダム』(新潮社)楠木 建
【名著 味読・再読】伝説のマダムを描く傑作「おそめ」こと上羽秀の評伝。祇園の芸者としてキャリアをスタートし、戦後は京都・木屋町と東京・銀座…
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