書評
『萌えの研究』(講談社)
「萌え」関連の市場規模が八八八億円という報道は波紋を広げたようだ。そんなに儲かるんなら、企業として、日本国として、萌えを支援しようという動きさえ出てきた。何ともあさましい話である。政財界のお偉方が「萌え」を理解しているとは思えないからだ(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆年は2006年)。
萌えとは、「マンガやアニメやゲームのキャラクターに恋心に近い感情を抱くこと」と大ざっぱな定義はできる。だが、そこから先が未知の深海にも等しい。奥の深い深い世界なのだ。
本書の著者は、とりあえず萌えの大海に飛びこみ、「萌え」漬けになろうと決意する。これはその不思議な世界の現場報告である。
ジャンルは、ライトノベル、テーブルトークRPG(何のこっちゃ)、美少女ゲーム(通称エロゲー)、マンガにアニメ。次第に萌えに熱くなりながらも、常に距離をもった記述が、萌えの特異性と普遍性を照らしだす。だが、夢中で本書を読了してなお、萌えは私にとって異世界のままだった。
萌えとは、「マンガやアニメやゲームのキャラクターに恋心に近い感情を抱くこと」と大ざっぱな定義はできる。だが、そこから先が未知の深海にも等しい。奥の深い深い世界なのだ。
本書の著者は、とりあえず萌えの大海に飛びこみ、「萌え」漬けになろうと決意する。これはその不思議な世界の現場報告である。
ジャンルは、ライトノベル、テーブルトークRPG(何のこっちゃ)、美少女ゲーム(通称エロゲー)、マンガにアニメ。次第に萌えに熱くなりながらも、常に距離をもった記述が、萌えの特異性と普遍性を照らしだす。だが、夢中で本書を読了してなお、萌えは私にとって異世界のままだった。
朝日新聞 2006年1月22日
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