小社は1857年(安政4)の創業以来、人類誕生から現在に至るあらゆる分野の歴史・文化にかかわる出版を中心に歩んでまいりました。この間、明治・大正の『古事類苑』、昭和の『新訂増補国史大系』、昭和・平成の『国史大辞典』など、時代を画する叢書・辞典を出版し、また『人物叢書』や『歴史文化ライブラリー』などの定…もっと読む
- 『平安京はいらなかった: 古代の夢を喰らう中世』(吉川弘文館)春名 徹
住むに不便な未完の都古代の都は、天皇を頂点とする社会(身分)秩序を目に見える形で建造物の形・規模・配置に表現し、その秩序を日々体感させて再…
書評 - 『化粧の日本史: 美意識の移りかわり』(吉川弘文館)山本 芳美
化粧は社会や身体観を如実に映し出す鏡古代から昭和の末期までの化粧文化史がまとめられた本書刊行を、大学生の卒論・修論テーマとして人気のある分…
書評 - 『熊谷直実: 中世武士の生き方』(吉川弘文館)山崎 一昭
中世武士のリアリティ源平合戦を描いた『平家物語』に雄々しく登場し、歌舞伎など伝統芸能の世界でも独特の存在感を放つ東国武士・熊谷直実。一の谷…
書評 - 『戦争孤児たちの戦後史1: 総論編』(吉川弘文館)浅井 春夫
空のベビーカー109台。ウクライナ・リビウ市中心部で撮られた1枚の写真は、戦禍に巻き込まれ亡くなった子どもたちの追悼と抗議の意とともに、弱い者…
前書き - 『列島を翔ける平安武士: 九州・京都・東国』(吉川弘文館)生駒 孝臣
古き中世武士像との決別一所懸命、東国、鎌倉といった言葉から中世の武士を連想する人は多いだろう。京都から遠く離れた先祖伝来の地にしっかりと根…
書評 - 『悪党召し捕りの中世: 鎌倉幕府の治安維持』(吉川弘文館)衣川 仁
武士たちの生態を堪能-皮肉にもタイムリーな内容に-普段、中世という時代をみているせいか現代の世事に疎いという自覚はあるが、そんな評者ですら…
書評 - 『家老の忠義: 大名細川家存続の秘訣』(吉川弘文館)稲葉 継陽
「御家」に尽くした松井父子実力主義に基づく競争と抗争の戦国時代。上洛以来14年間を戦争に明け暮れた織田信長は、ついに宿老明智光秀に暗殺され、…
書評 - 『核軍縮の現代史: 北朝鮮・ウクライナ・イラン』(吉川弘文館)広瀬 訓
核軍縮・不拡散に関する事例を丹念に整理INFとウクライナ問題、北朝鮮の核開発とイランの核疑惑問題を時系列的にまとめる2017年の核兵器禁止条約の…
書評 - 『文覚』(吉川弘文館)山崎 一昭
怪僧「文覚」 その等身大の姿に迫る数々の荒行を完遂し獲得した、飛ぶ鳥をも祈り落とす験力。空海ゆかりの名刹・神護寺の復興を発願し、後白河院(…
書評 - 『山本五十六』(吉川弘文館)影山 好一郎
名提督の戦略的思想を解明日露戦争時の連合艦隊司令長官東郷平八郎と並び、日本人の心にある種の誇りと親しみを感じさせる提督は太平洋戦争時の連合…
書評 - 『大伴旅人』(吉川弘文館)小島 ゆかり
歌に込められた心情から、人間・旅人に迫る専門の研究者が書き、日本歴史学会が編集する「人物叢書(そうしょ)」(新装版)の一冊。「令和」の典拠と…
書評 - 『猫が歩いた近現代―化け猫が家族になるまで』(吉川弘文館)片野 ゆか
嫌われる存在から癒やしに -猫と人の関係を掘り下げ-飼い主の癒やしであり、心の支えでもある猫。しかし、「猫が今の地位を獲得したのは、ごく最…
書評 - 『書物と権力: 中世文化の政治学』(吉川弘文館)櫻井 彦
「古典的公共圏」の成立 ―江戸期以前、書物はどのような役割を果たしたか―プロローグで著者は、出版業が興った江戸期以降現在まで、書物は売買可能…
書評 - 『龍馬暗殺』(吉川弘文館)中村 武生
「薩摩黒幕説」を一刀両断坂本龍馬を殺したのは誰か、という問題設定は歴史ファンにはたまらないらしい。ましてや通説の京都見廻組による「犯行」で…
書評 - 『強い内閣と近代日本: 国策決定の主導権確保へ』(吉川弘文館)関口 哲矢
教訓としたい「強い内閣」の追求「強さ」にあこがれを抱く者は多いだろう。一方で、和を重んじるのが美徳と考える者もいる。「強い内閣」とはこの両…
自著解説 - 『『一遍聖絵』の世界』(吉川弘文館)五味 文彦
鎌倉時代の僧一遍の生涯を描いた国宝「一遍聖絵」。これまでも、様々な分野の専門家がこの絵巻と対峙し、その魅力を引き出してきた。このたび『「一…
自著解説 - 『化粧の日本史: 美意識の移りかわり』(吉川弘文館)高野 ムツオ
女性を抑圧し、解放する西東三鬼に<おそるべき君等の乳房夏来(きた)る>という俳句がある。一読、初夏の街を闊歩(かっぽ)するブラウス姿の…
書評 - 『古代の女性官僚: 女官の出世・結婚・引退』(吉川弘文館)水無田 気流
従来の「女官」のイメージを覆す時代小説やドラマでお馴染(なじみ)の「女官」。絢爛(けんらん)たる宮廷に咲く才色兼備の女性たち・・・・・・と…
書評 - 『江戸のパスポート: 旅の不安はどう解消されたか』(吉川弘文館)野口 武彦
旅人から歴史を見る本書の出発点は江戸時代の旅行難民の実態調査である。いろいろな事情で国を離れ、旅先で辛苦する旅人たちは必ずしも放置されてい…
書評 - 『高山寺の美術: 明恵上人と鳥獣戯画ゆかりの寺』(吉川弘文館)板倉 純平
明恵上人と高山寺の寺宝日本最古の漫画とも称される国宝絵巻「鳥獣人物戯画(鳥獣戯画)」を所蔵する京都・高山寺。明恵上人(1173~1232)が再興し…
書評