建築史家。建築家。東京大学名誉教授。工学院大学教授。1946年長野県生れ。東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了。1983年、『明治の東京計画』(岩波書店)で毎日出版文化賞受賞。1986年、赤瀬川原平、南伸坊らと路上観察学会を発足。1991年〈神長官守矢史料館〉で建築家デビュー。1997年〈ニラハウス〉で日…もっと読む
- 『現代思想としての西田幾多郎』(講談社)藤森 照信
哲学と文学の「未分以前」を考えていたその昔、西田幾多郎の『善の研究』を岩波文庫版で買ってみたものの、読みとおせずに撤退を余儀なくされた読者…
書評 - 『南イタリアへ!』(講談社)藤森 照信
忘れられた街々をたずねて著者の陣内秀信氏は、若い頃からずっと、もう三十年近く、都市の都市たるゆえんを探究してきた。人が集まって作られる街の…
書評 - 『愛はなぜ終わるのか―結婚・不倫・離婚の自然史』(草思社)藤森 照信
結婚や愛情に対する即物的な解釈人間は四年で離婚する、と著者はいう。日本の結婚式のスピーチなんかでは三年目が危ないというし、映画では七年目の…
書評 - 『編集狂時代』(新潮社)藤森 照信
“オタク力”が発揮する編集術これまで星の数ほど自伝や半生記が書かれているが、このタイプの人間のことが本人自身によって内側から活写され、本とし…
書評 - 『東京の都市計画』(岩波書店)藤森 照信
骨抜きされた後藤新平の震災復興計画問題だらけでこのままでは香港になるんじゃないかと疑われるわが東京だが、神宮外苑をはじめとする公園とか郊外…
書評 - 『免疫学個人授業』(新潮社)藤森 照信
免疫アレルギーはこの一冊で解消東南アジアに行くと、腹を下すから生水は絶対に飲むな、と注意される。水分が欲しかったら果物を食うようにとも言わ…
書評 - 『美人論』(朝日新聞出版)藤森 照信
美人は悪と結論した明治以来の品定めまさか今時、こういうテーマの本が刊行されるなんて、まずは著者の日頃の研鑽と勇気に拍手を送りたい(ALL REVI…
書評 - 『植治の庭―小川治兵衛の世界』(淡交社)藤森 照信
ここに造園界の国木田独歩がいるもう十数年前になるが、熱海の旧岩崎家別邸の西洋館を見に行った時、建物の前に広がる庭が、作りは日本式なのにイギ…
書評 - 『道具と機械の本――てこからコンピューターまで』(岩波書店)藤森 照信
とっつきにくい仕組みも一目瞭然十七年前『カテドラル』でデビューし、日本の絵本の世界に少なからぬショックを与えたマコーレイが新しいタイプの本…
書評 - 『杉浦日向子全集』(筑摩書房)藤森 照信
抜ける空のような「江戸」を描く杉浦マンガこのたび『杉浦日向子全集』全八巻が、「百物語」(下)を刊行して完結した(ALL REVIEWS事務局注:本書…
書評 - 『江戸時代 古地図をめぐる』(NTT出版)藤森 照信
「お上りさんの武士用」「つけとどけ用」などいろいろとコレクターの時代が始っているように思う。この頃、主義主張や人生をテーマとした本よりは、…
書評 - 『わが家の新築奮闘記』(晶文社)藤森 照信
オーダーメイドのだいご味家を手に入れようと思っている人は、まずこの本を手に入れた方がいい。例えば、三十坪ばかりの土地があって、プレハブの中…
書評 - 『世界の民家―住まいの創造』(相模書房)藤森 照信
手当たり次第に作ってきたもんだ現代の大都会の住宅問題を考えると明るい話題がどこにも見当たらないから、気分が沈む。そんな時、僕は、いっそ逆に…
書評 - 『カリブ海の海賊たち』(新潮社)藤森 照信
少年時代のイメージそのままの話れっきとした犯罪でありながら、海賊にかぎって許せてしまう、どころか、あこがれさえするのはどうしてだろうか。デ…
書評 - 『ドバラダ門』(朝日新聞出版)藤森 照信
わが祖父は稀代の監獄建築家だった〈五大監獄〉なるオドロオドロしい言葉がその筋には伝わっている。刑務所界と建築界の二つだけで通用する一種の業…
書評 - 『ガイアの時代―地球生命圏の進化』(工作舎)藤森 照信
土着的なエコロジー感覚を殴る思想乱暴に言ってしまうなら、このところの世界の動きは資本主義が社会主義に、経済が政治に勝ったということだと思う…
書評 - 『銀座カフェ・ド・ランブル物語―珈琲の文化史』(阪急コミュニケーションズ)藤森 照信
コーヒーとワインの共通点って何ワインが上手に寝かせれば寝かすほどおいしいことは知っていたが、コーヒーもそうだとは思いもよらなんだ。この本『…
書評 - 『明治維新とイギリス商人―トマス・グラバーの生涯』(岩波書店)藤森 照信
正しいグラバーの姿がここにある長崎のグラバー邸といえば知らない人もないと思う。修学旅行で見学すると、ガイド嬢から、「幕末の動乱期にここの屋…
書評 - 『図説 邪馬台国物産帳』(河出書房新社)藤森 照信
ホームズの時代を終えた考古学研究ここ十数年の考古学の発展は目ざましいが、それを可能にした外的な条件としては、まず、道路や宅地の開発がある。…
書評 - 『グリコのおまけ』(筑摩書房)藤森 照信
子ども時代の記憶の箱を開ければグリコのおまけ、について長いこと誤解していた。昭和二十一年生まれの僕にとって、「渡辺のジュースの素」が出るま…
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