建築史家。建築家。東京大学名誉教授。工学院大学教授。1946年長野県生れ。東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了。1983年、『明治の東京計画』(岩波書店)で毎日出版文化賞受賞。1986年、赤瀬川原平、南伸坊らと路上観察学会を発足。1991年〈神長官守矢史料館〉で建築家デビュー。1997年〈ニラハウス〉で日…もっと読む
- 『手塚治虫はどこにいる』(筑摩書房)藤森 照信
コマ割りと描線の分析で作品を語る手塚治虫は生前も没後も繰り返し繰り返し語られ論じられているが、尽きるということがない。言ってしまえば、漫画…
書評 - 『美術という見世物―油絵茶屋の時代』(筑摩書房)藤森 照信
新しい領分を切り拓いた明治美術研究上野の山の上にはいろんな美術館があり、山の下にはいくつものポルノ映画館が集まっているが、同じ裸でも山の上…
書評 - 『室内化学汚染―シックハウスの常識と対策』(講談社)藤森 照信
“シックハウス”対応の基本書今年に入ってからにわかに“シックハウス”とか“室内化学汚染”とか“健康住宅”という言葉が新聞や雑誌や住宅メーカーのパン…
書評 - 『東京再発見―土木遺産は語る』(岩波書店)藤森 照信
黙する土木構造物を雄弁に語らせて皇居の二重橋の奥の方の鉄橋は、明治二十一年にドイツ人によって作られ、そこには竜が刻まれているのは知っていた…
書評 - 『言語学大辞典 世界言語編あ−こ』(三省堂)藤森 照信
この快挙は文化誌としても面白い日本語、アイヌ語、英語……と数えてゆくと、地球上に言葉はいったい何種類くらいあるんだろうか。三千という人もいれ…
書評 - 『黙阿弥』(文藝春秋)藤森 照信
最高の座付き作者がその名に秘めた自負今でこそ勧進帳は歌舞伎の代表演目になっているが、天保年間に七代目團十郎(だんじゅうろう)が初めて演じた…
書評 - 『闘牛』(毎日新聞社)藤森 照信
角の破壊力、その技、牛の相撲は激しい闘牛について、といってもスペインの牛対人のじゃなくて日本の牛対牛の闘いについて、誰でも一度は映像で目に…
書評 - 『拳の文化史』(角川書店)藤森 照信
ジャンケンの歴史から解く日本社会日本の空手や中国拳法の文化史と思った。なんせ扱われているのが虫拳や虎拳や狐拳なのだ。香港のカンフー映画には…
書評 - 『エミシとは何か―古代東アジアと北方日本』(角川書店)藤森 照信
穴と樹上に住んだ蝦夷(えみし)の心古代の日本列島の北と南に勢力を張っていた蝦夷(エミシ)と隼人(ハヤト)。彼らはいったい何者だったのか。南…
書評 - 『芝棟―屋根の花園を訪ねて』(八坂書房)藤森 照信
民家の屋根に生える植物の効能と風情日本の民家には世界にもまれな奇妙な造りがある。それが、この本のテーマの芝棟(しばむね)。“しばむね”と言っ…
書評 - 『墓と葬送の社会史』(講談社)藤森 照信
「さわらぬ神」の歴史と現状を面白く描くこのたび東京都が多摩霊園に、お墓のマンションというか集合型の新しい慰霊施設を作った。土地のない東京向…
書評 - 『木を読む―江戸木挽き、感嘆の技』(小学館)藤森 照信
木挽(こび)きが守る美しい木目(もくめ)の味わい読書の秋の開幕一番、『本を読む』ではなく、一本引いて『木を読む』(小学館)を紹介したい。著…
書評 - 『素敵なダイナマイトスキャンダル』(筑摩書房)藤森 照信
“底抜け”編集長の波乱に富む半生著者の名前をほとんどの読者は知らないにちがいない。はじめての本の復刊だからだ。が、パチンコファンなら、TV深夜…
書評 - 『パティオ―スペイン・魅惑の小宇宙』(建築資料研究社)藤森 照信
水と緑を演ずる中庭の美しさなぜ、日本の人はスペインに魅(み)せられるんだろうか、とこの本『パティオ』(建築資料研究社)の写真を見ながら、文…
書評 - 『現代遺跡・現代風俗〈’91〉』(リブロポート)藤森 照信
未来より身近な過去に刺激される時代とにかく今の若いモンときたら、まことにうらやましい。戦後生まれで四十なかばのオイラだって“青春を返せ!”だ…
書評 - 『大モンゴルの世界 陸と海の巨大帝国』(KADOKAWA/角川学芸出版)藤森 照信
商人として世界を統治したモンゴル人モンゴル帝国の話は何度聞いても、草原のかなたに騎馬が走り去るような、さわやかな後味が残って気分がいい。そ…
書評 - 『庭の楽しみ―西洋の庭園二千年』(鹿島出版会)藤森 照信
休日にはハーブを植えてみようか今、イギリスでは日本庭園が流行っていて、広い庭の一画に白砂を敷き、池を掘ってタイコ橋を架けたりしている、と向…
書評 - 『うわさの遠近法』(筑摩書房)藤森 照信
明治から敗戦時までのうわさの生態史何か事件が起こった時、新聞やテレビの伝えだけでは物足りなくて、「実はネ」ではじまるうわさ話や裏話を耳にし…
書評 - 『夢の場所・夢の建築―原記憶のフィールドワーク』(工作舎)藤森 照信
二五年間の夢に現れた「場」を分析フロイト、ユングなどなど、夢についての研究はたくさんあるが、旅館は……夢に最も受け入れられやすい建築。なん…
書評 - 『性とスーツ―現代衣服が形づくられるまで』(白水社)藤森 照信
ネクタイは男根のシンボルか政界やジャーナリズムで男っぽく、スーツ姿を決めている女の人を見ると、どうしてネクタイだけはしないんだろうと思う。…
書評