
1970(昭和45)年岡山市生れ。国際日本文化研究センター准教授。2002年、慶應義塾大学文学研究科博士課程修了。博士(史学)。日本学術振興会特別研究員、慶應義塾大学非常勤講師などを経て現職。著書に『武士の家計簿』(新潮ドキュメント賞)、『殿様の通信簿』『近世大名家臣団の社会構造』など。もっと読む
 『焼けあとのちかい』(大月書店) 『焼けあとのちかい』(大月書店) 磯田 道史 磯田 道史- 人間が人間でなくなる戦争の怖さ八月十五日が近い。令和になって、はじめての敗戦の日がくる。天皇陛下も戦後のお生まれとなり、昭和の戦争は、どう… 書評
 『世にも危険な医療の世界史』(文藝春秋) 『世にも危険な医療の世界史』(文藝春秋) 磯田 道史 磯田 道史- 正しい評価阻む「生きたいという願望」医学史に、いささかの不満がある。人類の医療の歩みをすすめた輝かしい成功の歴史だけで、埋め尽くされている… 書評
 『地域に生きる人びと: 甲斐国と古代国家』(吉川弘文館) 『地域に生きる人びと: 甲斐国と古代国家』(吉川弘文館) 磯田 道史 磯田 道史- 古代社会の「地方」の実態伝える「令和」元号のもとになった『万葉集』に注目があつまっている。古代史は、のちの時代に比べて史料が少ない。『古事… 書評
 『十八世紀京都画壇 蕭白、若冲、応挙たちの世界』(講談社) 『十八世紀京都画壇 蕭白、若冲、応挙たちの世界』(講談社) 磯田 道史 磯田 道史- 「奇想の画家」のすごさ 緻密に言語化いまでこそ伊藤若冲の絵は人気だが、半世紀前はそんなことはなかった。「若冲なんて昔はゲテモノ扱い。ちゃん… 書評
 『志ん生が語るクオリティの高い貧乏のススメ 昭和のように生きて心が豊かになる25の習慣』(講談社) 『志ん生が語るクオリティの高い貧乏のススメ 昭和のように生きて心が豊かになる25の習慣』(講談社) 磯田 道史 磯田 道史- 貧乏を嘆かず平然と味わう正月に考えた。この日本はこれからどんどん他国に比べて貧乏になる。日本のGDP(国内総生産)が世界二位で経済大国だった… 書評
 『長篠合戦と武田勝頼 (敗者の日本史)』(吉川弘文館) 『長篠合戦と武田勝頼 (敗者の日本史)』(吉川弘文館) 磯田 道史 磯田 道史- 戦国画期の通説をくつがえす歴史家の挑戦本書は、戦国末期の日本史研究について、重要な問題をいくつも提起する書物である。1575年の長篠合戦は、織… 書評
 『環境史入門』(岩波書店) 『環境史入門』(岩波書店) 磯田 道史 磯田 道史- 最先端の歴史捉える学問歴史は姿を変えてきた学問である。昔は、歴史といえば、政治史。大抵、王侯貴族や武人の歴史であった。文化史も、有名な芸術… 書評
 『わけあって絶滅しました。 世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑』(ダイヤモンド社) 『わけあって絶滅しました。 世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑』(ダイヤモンド社) 磯田 道史 磯田 道史- 絶滅回避方法を学ぶ生き物自身に事情を語らせるユニークな本である。生物70種の絶滅事例・絶滅回避事例をならべている。自然は偉大な書物であり教師… 書評
 『文字と組織の世界史:新しい「比較文明史」のスケッチ』(山川出版社) 『文字と組織の世界史:新しい「比較文明史」のスケッチ』(山川出版社) 磯田 道史 磯田 道史- 「文字」と「組織」で探る壮大な文明史たった一冊で全世界の人類史を語る本など、そうそう書けるものではない。古くはトインビーがそれをやった。文… 書評
 『ルポ 電王戦 人間vs.コンピュータの真実』(NHK出版) 『ルポ 電王戦 人間vs.コンピュータの真実』(NHK出版) 磯田 道史 磯田 道史- 「いい形」から「大局観」得た機械「電王戦」は、将棋のプロ棋士とコンピューターとの戦いである。近年、将棋ソフトが強くなって、現役のプロ棋士の… 書評
 『公家たちの幕末維新-ペリー来航から華族誕生へ』(中央公論新社) 『公家たちの幕末維新-ペリー来航から華族誕生へ』(中央公論新社) 磯田 道史 磯田 道史- 公家政治の実態を伝える現代日本の幕末維新史のイメージは、いびつなものである。歴史知識に自信がある人でも、あるいはプロの歴史研究者でも、専門… 書評
 『寿命100歳以上の世界 20XX年、仕事・家族・社会はこう変わる』(CCCメディアハウス) 『寿命100歳以上の世界 20XX年、仕事・家族・社会はこう変わる』(CCCメディアハウス) 磯田 道史 磯田 道史- 医療革命のもたらす劇的変化を見通す大晦日(おおみそか)、5歳になる甥(おい)っ子が、年越し蕎麦(そば)の代わりに、うどんを懸命に食べる姿を… 書評
 『拡張の世紀』(東洋経済新報社) 『拡張の世紀』(東洋経済新報社) 磯田 道史 磯田 道史- 発想力や目標、問題を立てる力が大切人工知能(AI)の発達で大変化が起きる。ただ、その激変がいかなるもので、20~30年後の社会は、どうなるか。そ… 書評
 『江戸時代の医師修業: 学問・学統・遊学』(吉川弘文館) 『江戸時代の医師修業: 学問・学統・遊学』(吉川弘文館) 磯田 道史 磯田 道史- 医療発展は集団・有志の自発的取り組み江戸時代の医者や医療の事情については、わかっているようで、わかっていない。たしかに、日本の医学史はレベ… 書評
 『熊本城の被災修復と細川忠利 ―近世初期の居城普請・公儀普請・地方普請―』(熊本日日新聞社) 『熊本城の被災修復と細川忠利 ―近世初期の居城普請・公儀普請・地方普請―』(熊本日日新聞社) 磯田 道史 磯田 道史- 公文書でうそつく者は公文書に泣く城は地震の記憶装置である。地震で揺すられると、城の石垣は崩れ、ゆがむ。それを調べると、過去の地震の実態に迫… 書評
 『性と柔: 女子柔道史から問う』(河出書房新社) 『性と柔: 女子柔道史から問う』(河出書房新社) 磯田 道史 磯田 道史- 揺れる日本柔道界の苦悩の源に迫る苦しみは好著を生む。日本女子柔道の苦悩が、どこから生まれてきたのか。この本はその知的考察の書だ。苦悩の原因… 書評
 『吉村昭が伝えたかったこと』(文藝春秋) 『吉村昭が伝えたかったこと』(文藝春秋) 磯田 道史 磯田 道史- 人間の理性を保つため「記録」にかけた生涯記録文学という文学の一分野がある。「史実にこそ、人間のドラマがある」。事実の重みを信じて、作家の想… 書評
 『性欲の研究: エロティック・アジア』(平凡社) 『性欲の研究: エロティック・アジア』(平凡社) 磯田 道史 磯田 道史- 人間と文明に対する根本的な視座あたりまえのことだが、性欲の研究は人間にとって根本的に大切なことである。なぜなら、性欲がなければ人間は生じな… 書評
 『大隕石衝突の現実―天体衝突からいかに地球をまもるか』(ニュートンプレス) 『大隕石衝突の現実―天体衝突からいかに地球をまもるか』(ニュートンプレス) 磯田 道史 磯田 道史- “忘れているだけ”の宇宙災害に迫る中国古典『列子』に有名な「杞憂(きゆう)」の話がある。杞の国の人は、天が落ちてくると心配しただけではない。… 書評
 『津波、噴火……日本列島 地震の2000年史』(朝日新聞出版) 『津波、噴火……日本列島 地震の2000年史』(朝日新聞出版) 磯田 道史 磯田 道史- いま、災害が変えた社会の歴史に学ぶ春の日差しのなか、古いお宮に残された津波の痕跡を調べに、南三陸を歩いた。瓦礫(がれき)のうえの空は青く、… 書評

















