1942年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士課程単位修得退学。教育学博士(京都大学)。京都大学大学院教育学研究科教授、同研究科長、同学部長を経て、関西大学文学部教授、同人間健康学部長を歴任。現在関西大学東京センター長。京都大学名誉教授・関西大学名誉教授。著書:『教養主義の没落』『丸山眞男の時代』(…もっと読む
- 『衰退しない大英帝国―その経済・文化・教育 1750‐1990』(晃洋書房)竹内 洋
アカデミズムの逆襲『衰退しない大英帝国』を読む文明や覇権国家の盛衰論は、史想を掻き立てる人気ジャンルのひとつである。有限を生きる人間がだ…
書評 - 『落花は枝に還らずとも〈上〉―会津藩士・秋月悌次郎』(中央公論新社)竹内 洋
歴史小説という教養『落花は枝に還らずとも』を読む過去の時代を題材にした小説については、歴史小説といういいかたもあれば、時代小説といういい…
解説 - 『「反戦」のメディア史―戦後日本における世論と輿論の拮抗』(世界思想社)竹内 洋
戦争の記憶『「反戦」のメディア史』を読む『二十四の瞳』や『ビルマの竪琴』を映画やビデオで観た人は多いだろう。しかし、この二つの作品のアピ…
書評 - 『女学校と女学生―教養・たしなみ・モダン文化』(中央公論新社)竹内 洋
したたかで無垢な女学生文化『女学校と女学生』を読む高等女学校(戦前女子の実質的最高学府)生に代表される女学生が社会のなかで一定の厚みを持…
書評 - 『集団就職の時代―高度成長のにない手たち』(青木書店)竹内 洋
高度成長を支えた人々『集団就職の時代』を読むいまから五十年ほど前、わたしは北国の小さな町の中学一年生だった。三月終わりに中学三年生の女子…
書評 - 『学歴・階級・軍隊―高学歴兵士たちの憂鬱な日常』(中央公論新社)竹内 洋
学歴社会崩壊がみえる『学歴・階級・軍隊』を読むかつて「学校出」「大学出」「帝大出」といった言葉がよく使われていた。出身階級以上に学歴が他…
書評 - 『日本の失敗―「第二の開国」と「大東亜戦争」』(岩波書店)竹内 洋
悔恨共同体と無念共同体『日本の失敗』を読むわたしは三歳(一九四五年)から十八歳(一九六〇年)まで、新潟県佐渡郡両津町(一九五四年から両津…
解説 - 『教養のためのブックガイド』(東京大学出版会)竹内 洋
『教養のためのブックガイド』を読む本書(小林康夫・山本泰編『教養のためのブックガイド』東京大学出版会、二〇〇五年)の「あとがき」にあるよう…
書評 - 『同窓会の社会学―学校的身体文化・信頼・ネットワーク』(世界思想社)竹内 洋
記憶とノスタルジア『同窓会の社会学』を読む同窓会に出ておもしろいことの一つは、意外性に出合うことではなかろうか。学生時代は、いるかいない…
書評 - 『若者と仕事―「学校経由の就職」を超えて』(東京大学出版会)竹内 洋
フリーターという「下等」遊民「フリーター」という用語が登場したのは1980年代後半。好況時であっただけに、自由で新しいライフスタイルとして肯定…
書評 - 『階級社会』(講談社)竹内 洋
格差論の極北格差論ブームだが、本書は、いまのブーム格差論とは大きくちがう視角を押し出す。近年の「格差社会」や「不平等社会」といった用語は、…
書評 - 『テレビ的教養: 一億総博知化への系譜』(岩波書店)竹内 洋
テレビ文化は「下流」なのか『テレビ的教養』を読む活字文化人は、テレビにだけ顔を出すテレビ文化人をひそかに「下流」文化人とみなしているふし…
書評 - 『I LOVE 過激派』(彩流社)竹内 洋
八〇年代という寂しさと哀しさ『I LOVE 過激派』を読む小説『なんとなく、クリスタル』(田中康夫)が『文藝』に掲載されたのが一九八〇年。日本が…
書評 - 『大学講義 野望としての教養』(時事通信社)竹内 洋
知の大道芸人『野望としての教養』を読む大学教授などによる学問や教養、読書の勧めを読んでいて、ふとこんな疑問を感じたことはないだろうか。猫…
書評 - 『ステッキと山高帽―ジェントルマン崇拝のイギリス』(勁草書房)竹内 洋
英国のジェントルマン『ステッキと山高帽』を読む「オヤジ」は巷にうようよいるが、「おじさま」にはめったに出会わない。おじさまはユーモアの持…
書評 - 『東大生はどんな本を読んできたか―本郷・駒場の読書生活130年』(平凡社)竹内 洋
学生読書文化百三十年史『東大生はどんな本を読んできたか』を読む二〇〇六年の全国大学生一万人余の調査によると、読書時間ゼロと回答した学生が…
書評 - 『日本主義と東京大学―昭和期学生思想運動の系譜』(柏書房)竹内 洋
紋切り型昭和戦前史観を覆す『日本主義と東京大学』を読む「昔恋しい 銀座の柳」ではじまる『東京行進曲』(西條八十作詞・中山晋平作曲)は、昭和…
書評 - 『清水義弘、その仕事』(東信堂)竹内 洋
教育社会学の開拓者『清水義弘、その仕事』を読むあるシンポジウムで年輩の学者と一緒だったときのことである。「きみのようなものが教育学部で、…
書評 - 『移りゆく「教養」』(NTT出版)竹内 洋
説教くさくない教養論『移りゆく「教養」』を読む近ごろの学生に「教養がないねえ」といってもつうじにくい。しかし、そんな慨嘆ばかりしていると…
書評 - 『孤独なボウリング―米国コミュニティの崩壊と再生』(柏書房)竹内 洋
衰弱する社会関係資本豊かさが庶民に及んではいなかった時代の日本では、都会で職を失った人々は、一時的に帰郷し、実家や親戚に身をよせ待機した。…
書評