
1937(昭和12)年、神奈川県鎌倉市生まれ。1962年東京大学医学部卒業後、解剖学教室に入る。1995年東京大学医学部教授を退官し、2017年11月現在東京大学名誉教授。著書に『からだの見方』『形を読む』『唯脳論』『バカの壁』『養老孟司の大言論I〜III』など多数。もっと読む
- 『陸軍中野学校外伝 蔣介石暗殺命令を受けた男』(角川春樹事務所)養老 孟司
「国家の一手段」生きた父の姿描く自衛隊においていわゆる特殊部隊の創設に関わった伊藤祐靖による、父親伊藤均の伝記だが、通常の他者による客観的…
書評 - 『眠りつづける少女たち――脳神経科医は〈謎の病〉を調査する旅に出た』(紀伊國屋書店)養老 孟司
「身体を介した言語」社会を反映著者はアイルランド出身の英国の神経科医で、主題は集団的に起こる心因性反応である。著者も注意するように、この場…
書評 - 『招かれた天敵――生物多様性が生んだ夢と罠』(みすず書房)養老 孟司
「単線」で語れぬ害虫駆除丹念に描く本書はいわゆる「害虫」に対する防除の歴史を、社会の流れや思想的背景を含めて、そこに関わった研究者たちの評…
書評 - 『ぼっちな食卓-限界家族と「個」の風景』(中央公論新社)養老 孟司
食卓調べ実証 「個の独立」実験中の日本著者は食の研究ですでにいくつかの著書があり、ご存じの人も多いであろう。「食卓」とあるのは、食材とか栄…
書評 - 『台湾動物記: 知られざる哺乳類の世界』(東京大学出版会)養老 孟司
リス類専門家が見た「若い島」の自然史台湾というと、最近では台湾有事に言及されることが多い。本書はそうした広義の人事とは無関係で、台湾の哺乳…
書評 - 『土を育てる: 自然をよみがえらせる土壌革命』(NHK出版)養老 孟司
農業の歴史一万年を掘り起こす自然は別に理想的にできているわけではない。想像しがたいほどの長い年月を経てひとりでに(自然に)成立したものであ…
書評 - 『道徳教室: いい人じゃなきゃダメですか』(ポプラ社)養老 孟司
髙橋流、現代日本社会の解析著者髙橋秀実(ひでみね)は優れたノンフィクション作家である。現代日本社会のさまざまな局面について、その実情を伝え…
書評 - 『生きのびるための流域思考』(筑摩書房)養老 孟司
社会運動まで含めた「総合治水」子どものころから不思議に思っていたのは、川の水である。雨も降っておらず、一見乾いていると見える地面を流れてゆ…
書評 - 『里山に暮らすアナグマたち: フィールドワーカーと野生動物』(東京大学出版会)養老 孟司
研究室にこもらぬ学者の力里山に暮らす哺乳類は多いが、その中で著者が主に研究対象としたのがアナグマである。アナグマ研究についてはイギリスのオ…
書評 - 『患者の話は医師にどう聞こえるのか』(みすず書房)養老 孟司
あますところなく聞く大切さ著者は米国最古の公立病院とされるベルビュー病院勤務で、特定分野の専門医ではなく、プライマリー・ケアにかかわる女医…
書評 - 『LIFESPAN: 老いなき世界』(東洋経済新報社)養老 孟司
古い社会に贈る超楽観的な考え方AIの進歩で仕事に人が要らなくなるという話や原発事故や気候変動などが背景となって、科学技術に関する未来というと…
書評 - 『クオリアと人工意識』(講談社)養老 孟司
学問の市民権がない大切な問題人工知能AIという言葉をメディアで見聞きしない日はほとんどない。知能は意識を伴うのだろうか。機械の中に意識は生ま…
書評 - 『おちび』(東京創元社)養老 孟司
マダム・タッソーと若き解剖医の生涯じつは予備知識なし、なにも知らずに、六百ページに近いこの分厚い本を読み始めた。ちょっとした冒険の気分とで…
書評 - 『チョウが語る自然史―南九州・琉球をめぐって―』(南方新社)養老 孟司
なぜ、そこに生涯かけ追い求め南九州から琉球にかけての、チョウから見た自然の記述である。著者は地元の鹿児島で高校教師を長く務め、その傍らチョ…
書評 - 『時間は存在しない』(NHK出版)養老 孟司
物理学者が生き生きと語る時間論物理学者が書いた時間論だが、じつに面白いと思う。全体はほぼ三部に分かれており、最初の部分でニュートン的だった…
書評 - 『情動はこうしてつくられる──脳の隠れた働きと構成主義的情動理論』(紀伊國屋書店)養老 孟司
既存の概念見直し脳機能を考える最近の脳科学の動きを知るために、たいへん良い本である。ただし著者のいう古典的な脳科学の教育がしっかり入ってい…
書評 - 『「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学』(講談社)養老 孟司
人間の「意識」や「自己」を問う明るい哲学著者はドイツの哲学者、一九八〇年生まれ、ボン大学教授。若手の俊英である。昨年来日しており、その記録…
書評 - 『大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件―なぜ美しい羽は狙われたのか』(化学同人)養老 孟司
現代社会のあり方を逆照射十六文字も漢字が並んだ表題は珍しい。博物館から珍鳥の標本が盗まれるという、珍しい事件にふさわしいというべきか。原題…
書評 - 『私のイラストレーション史』(亜紀書房)養老 孟司
「冗談は芸術の尖兵」と確信高校入試、大学入試、就職試験、どれにも失敗する。その失敗のたびに、自分の会いたかった人に近づいていった。ありがた…
書評 - 『父権制の崩壊 あるいは指導者はもう来ない』(朝日新聞出版)養老 孟司
平易に広く思想語る橋本治の作品は大ざっぱに二つに分かれる。一つは『桃尻娘』に始まる文学作品で、もう一つは今回の作品のような批評、時評である…
書評