
1953年、中国上海生まれ。明治大学国際日本学部教授。上海の華東師範大学を卒業、同大学助手を経て、日本留学。東京大学大学院総合文化研究科比較文化博士課程修了。國學院大学助教授、明治大学法学部教授、ハーバード大学客員研究員などを経て現職。著書は『恋の中国文明史』(ちくま学芸文庫/第45回読売文学賞)、『…もっと読む
- 『東アジアノート 小泉訪朝同行記』(ランダムハウス講談社)張 競
何気なしに読み出したら、とまらなくなった。書名の通り、東アジアの各国や地域についてのルポルタージュである。内容は北朝鮮にとどまらず、韓国、…
書評 - 『谷崎潤一郎伝―堂々たる人生』(中央公論新社)張 競
谷崎潤一郎のような作家ともなれば、早くから多くの伝記が書かれていた。本書を手にしたときも、真っ先に脳裏をよぎったのはそのことだ。多くの先行…
書評 - 『アメリカと比べない日本』(ファーストプレス)張 競
書名に惹きつけられて読み始めたが、「社会システム・デザイン」の必要性を唱えた書物である。「社会システム・デザイン」とは、縦割りに構成された…
書評 - 『ハルキ・ムラカミと言葉の音楽』(新潮社)張 競
書名のハルキ・ムラカミについては、もはや説明はいらないだろう。著者のアイデアか、訳者や編集者の思いつきかは知らないが、この人名表記は村上春…
書評 - 『天ハ自ラ助クルモノヲ助ク―中村正直と『西国立志編』』(名古屋大学出版会)張 競
先週、十二年ぶりにボストンを訪れた、郊外の本屋をのぞいたら、「セルフ・ヘルプ」というコーナーがあった。セラピーや対人関係や自己啓発の本がず…
書評 - 『上海オーケストラ物語―西洋人音楽家たちの夢』(春秋社)張 競
上海の租界に作られた交響楽団の歴史を追跡した労作だ。ヨーロッパの音楽がどのように東洋の町で演奏されるようになったのか。地道な資料調査にもと…
書評 - 『日本の200年〈上〉―徳川時代から現代まで』(みすず書房)張 競
高校の未履修問題で教育の現場が揺れている。大学教育に携わる者の一人として、思い当たるふしが少なくない。じっさい、大学生の知識は偏りが大きい…
書評 - 『かくも美しく、かくもけなげな―「中国のタカラヅカ」越劇百年の夢』(草の根出版会)張 競
「京劇」ならば、多くの人はその言葉を聞いたことがあるであろう。劇団の数では「越劇」が京劇に次ぐ規模ながら、日本ではほとんど知られていない。…
書評 - 『ももんがあ対見越入道――江戸の化物たち』(講談社)張 競
化け物という視覚装置を通して、江戸文化を眺望する。「妖怪博士」という愛称を持つ著者はもともと幻想文学の研究者。十二年前から江戸の化け物に興…
書評 - 『楊貴妃になりたかった男たち <衣服の妖怪>の文化誌』(講談社)張 競
何とも軽妙な書名だが、端的に言えば中国女装史とでもいうべき内容であろう。孔子や孟子のことばを頭に思い浮かべながら読むと、愉快でたまらない。…
書評 - 『中国現代アート』(講談社)張 競
去る三月二十一日、ニューヨークで開催されたサザビーのオークションで、中国の画家張暁剛(ジャンシャオガン)の「血縁シリーズ・三人の同志」が最…
書評 - 『バン・マリーへの手紙』(岩波書店)張 競
てっきり西洋人女性の名前かと思った。バン・マリーはフランス語で、日本語に直すと湯煎という。調理法であると同時に、宴会などで料理を保温する器…
書評 - 『村上春樹のなかの中国』(朝日新聞社)張 競
明治時代以来、村上春樹ほど海外で広く読まれた作家はない。中国では正式に刊行された作品だけでも三百五十万部を超えたという。膨大な数の海賊版や…
書評 - 『ナガサキ昭和20年夏―GHQが封印した幻の潜入ルポ』(毎日新聞社)張 競
一九四五年九月六日午後、一人のアメリカ人ジャーナリストが廃墟となった長崎の駅に降り立った。原爆が落とされてから、ちょうど四週間経ったときで…
書評 - 『絵解き 菜根譚―一〇八の処世訓』(雄山閣)張 競
現代語訳や注釈本を含めて、『菜根譚』ほど出版回数の多い書物はそう多くないであろう。国会図書館の目録を調べると、ヒット数は百以上にものぼる。…
書評 - 『奇縁まんだら』(日本経済新聞出版社)張 競
本物の良書は作者の体温を感じさせる。本書はその好例である。内容が濃密で面白い。しかもその面白さはゴシップ的な内容によるものではない。じっさ…
書評 - 『流線形シンドローム 速度と身体の大衆文化誌』(紀伊國屋書店)張 競
現実性のない提案や、役に立たない議論はよく「文学的」と椰楡される。それに対し、「科学的」というと、つねに客観的で、正しいというイメージがあ…
書評 - 『ワンちゃん』(文藝春秋)張 競
外国人作家が日本語で書いた小説としてではなく、日本語を母語とする作家たちが書いた作品と同じ基準で読んでみた。主人公の木村紅(くれない)はい…
書評 - 『作家は移動する』(新書館)張 競
文学の世界では創作と批評はほんらい飛行機の左右のエンジンのようなものだ。しかし、長いあいだ片肺飛行の状態が続いている、ここ十数年来、読者の…
書評 - 『芥川賞はなぜ村上春樹に与えられなかったか―擬態するニッポンの小説』(幻冬舎)張 競
久々に清新でわかりやすい文学批評に出会った。ゴシップ本を思わせるような書名だが、文学賞選考の舞台裏を詮索する内容ではない。村上春樹が芥川賞…
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